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マンドラゴラ採取!決意を新たに、。!(なお若干一名)
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草原では希少なものを合わせれば色々なものがクエストの対象になる。
なにやらこの世界では、魔物、つまり人類の敵モンスターは様々な道具に利用できるのだ。
それと同じく自生する植物も様々ものがあり、どれも色々な薬に使用できる。まあ当然のように効果の高いものは見つけにくかったり採取が難しくなるのだが。
そして特定の植物が取れやすい地帯はあっても、全く同じ場所に生えるわけじゃない。例えばレアな採取対象を覚えておいて次来るときに同じ場所に来ても生えていないということだ。
もしそんなことができれば、位置を覚えておいて回るだけで簡単に素材が手に入る。それが禁止されているかのごとくだ。
いやそれどころか農業のように栽培することさえできない。土や湿度、その他の条件を同じにしてもその植物は育たないのだ。
そう、まるで冒険者に試練をかすかのごとく自然現象が採取クエストを支えているのである。
こういった例は他にもあり、魔物やダンジョンなどがあるが、
まあそれはおいといて、冒険者ギルドには常駐の採取クエストが2つある。
ひとつは薬草採取である。薬草は食べると傷をゆっくりと治す薬効がある。食べた瞬間から効果があり、食べれば食べるほど傷が治っていく。しかし本当にゆっくりなので、ポーションとして加工したほうが使いやすい。
もう一つはマンドラゴラである。マンドラゴラとは人型の根を持つ、半分モンスターの植物で、ぬいた数瞬後に気絶効果のある音波を出す。
しかし面白いのが、自身の手で両耳を抑えてさえいれば、その気絶効果を完全に無効できるということだ。つまり耳栓では代用できない。
そして、ぬいたものは必然的に、マンドラゴラの葉の部分を離して耳を抑えなくてはいけない。そうそれがスタートだ。
マンドラゴラはその後地面に降り立ち走り回るのである。冒険者はそれを追いかけて捕まえれば素材をゲットできるのだ。
裏技を使おうにも、柵で囲むなどという行為は報酬に対して労力が見合わないし、壁を登ることができるのであまり意味がない。加えて抜く前に攻撃して弱らせようものなら薬効が消えてしまうのである。
つまり、追いかけっこしなければならないようになっているのだ。これもまた前述のように冒険者を鍛えるかのごとき特徴である。
つまりこれは冒険者の素早さ。動体視力が問われる常駐クエストなのだ。
薬草採取よりも難しいクエストではあるが、その報酬も三万ゴールドと高額なのだ。そして簡単にできるようになった暁には、報酬だけでなく強さもある程度見につくので、更に強い魔物討伐もこなせるようになる。そういう意味で難しくはあるが危険のない初心者向けクエストだった。
そして彼ら、ヤミーたち三人組はその日はそのクエストにチャレンジしていた。
きゅううううううううう!
珍妙な叫び声の数駿後に彼らは動いた。
「行ったわよー!」
「まかせろー!」
「がんばれがんばれぞー!」
彼らはちょろちょろと地面を走り回るマンドラゴラを追いかけていた。彼らは例のドリアードに捕まった経験から未だダンジョンに行くことができなかった。だから気分転換に、いつもならスターテス不足で成功できないようなこのマンドラゴラに挑戦したのだ。
しかし、、
「くそー!」
中々捕まらない。
高速で動き、かつ方向性が定まってないのである。我慢できなくなったジウが広範囲魔法を繰り出そうと詠唱し始めたのだが、
「だっ、ダメですぞー!マンドラゴラは手で捕まえなければ薬効が消えてしまうのですぞー!」
「むむー!」
そういうクワリは彼らと少し遠くの方で息を切らしていた。
「疾風の名を持つことになるであろうこの俺が、、!翻弄されている!?いや、今はまだ未熟ということか」
「もー!これタモとか使ったほうがいいんじゃないの?!」
「確かそれをやっても簡単に抜け出てしまうみたいな話を聞いたことがありますぞー!」
「こうなったら絶対に捕まえるわよー!時間制限が来る前になんとしてでも!」
そう、マンドラゴラを捕まえるタイムには時間制限がある。気分次第だが長くて30分くらいだ。その時間になると、ある程度拔いた場所から離れずに動き回っていたマンドラゴラは、ピューッと遠くへと走り去っていくのである。
そして以前捕まえきれずにタイムリミットになった。マンドラゴラは一目散に走り去った。
「くそっ!ダメか!でも次がある!次探して、、」
と、彼らは次の瞬間あることに気がついた。
「ってクワリ君!」
「ぬあー!」
走り去った方向は偶然遠くで見ていたクワリの方へと向かっていくものだったのだ。
急いでゴロを取るかのようにかがむ彼だが、、
「ぬあっ!」
「ダメか、、!」
取る直前にするっと軌道を変え股の間を通り過ぎて言ったのだった。
そして無意味だと分かっていても少しの間全速力で走り追いかける。そしてたどり着けないと悟ると肩で息を切らしながら去っていくマンドラゴラを見つめるのだった。
そして彼に追従した二人が合流する。
「ふふふ、落ち込むなよ。大体このクエストやろうって言ったのは俺だしな。」
「別に悔しくなんかないんですぞー!ぷんぷん!」
「そうか。なら次行こう次。早く行こう。あそこらへんが怪しい気がする。天才である俺の勘ならすると。そして次こそは」
「ふふふ、ムキになっちゃって、男って馬鹿ね」
「いやお前もムキになってただろ」
しかし、そのときである。ちらっと視界の橋、マンドラゴラの逃げた方向に何が白いものが見えた。
「あれは、、くま?」
「なに?!クマモンスターか?!皆俺に構わず先に逃げろ!」
「いや、違うですぞ。あれは動物のくまでござる」
「本当だ。珍しいわねー」
この世界の動物は魔物とは違い基本的に皆温厚である。もちろん人間の平均と比べて強くはあるのだが、人を率先して襲おうとはしない。これは前述の異世界特有の資源、魔物や採取植物などの無限に採取できる資源があるからと言われている。
そしてクマは動物とモンスターの二種類があり、ややこしく思えるがその色で区別できる。
動物の熊、アニマ‐ベアは、カラフルで明るいような色が多い。さながらゼリービーンズのような色合いでありその表情も温和だったり可愛かったりする。人目で味方だと分かるような見た目だ。
それに対して魔物のクマ、イビル‐ベアは黒っぽい色が多い。そして多くは目が鋭く何やら身体中がトゲトゲしていて、上位個体は目や腕が複数あったりする。禍々しい見た目でありひと目でやばいやつだと分かる。
その場所、森方向の草原地帯で木の幹に座っているクマはなにやらぐったりしたような顔ではあるのだが、その目はまるっこく白っぽい体毛であり大丈夫だとわかる。
しかし動物とはいえ自然界で生きている生命体。その強さは魔物に匹敵する。そして魔物と違い自然発生しないので狩猟することは基本禁止されていた。
故に近づかないように彼らはその場所から引き上げるしかない。
「でも、あんなところにアニマ、ベアがいるなんて、、普通ならもっと奥の方にいるはずなのに、、
「よく分からないが、もしかして環境の変化が起ころうとしているのかもな、、あまりもう森付近には近寄らない方がいいかもしれない、、」
「そうですなー」
そして、ヤミーはそのセリフを言ってしまい、ハッとした。こんなんでいいのか?勇者やぞ?ドラゴンスレイヤー(予定)やぞ?
ヤミーの家系の先祖はいわゆる転生者と呼ばれる超人だった。彼らは歴代の魔王を何体も倒している超人。ヤミーは自身の先祖がドラゴンの魔王を倒したという逸話を聞いて自身も武勲を立てたいと思っていたのだ。
だが、なんだこの体たらくは、、やミーは決意したのだ。環境が代わり厳しいモンスターが増えようとも、冒険者を諦めることはしたくない。
近いうちに再びダンジョンへと続く道を攻略しようと思ったのだ。
そのことを仲間二人にいうと、
「そうよねっ!ヤミー君がそういうなら、私もがんばる!」
「吾輩も賛成ですぞー!」
「ありがとう。でも少しでも基礎練習、及び夜のトレーニングは欠かさないようにしよう」
「そうね!だって謎のあのトレーニングで強くなってるじゃん私達!このまま行けばあのドリアードにたって勝てる!」
「だがそのためにはマンドラゴラのスピードについてこれるようにならないとな」
「できるよ!私達なら!」
「ああ!」
結束。三人は輝かしい未来を夢見ていた。ステータスだけでなくチームとしても目の前の壁を乗り越えつつある。初心者冒険者としての登竜門を越えようとしていた。悪くない雰囲気である。
しかし、ここで約一名、チームのスローガンにそぐわない思想を持つものがいる。
「ふふふ、そして再び敗北してドリアードさん達におかされるのですかなー!ふふふ!」
「え?」「え?」
「負けてもご褒美だなんてリアルエロゲーですなー!セックスファックRPGですなー!」
「、、、、、」
「むしろ負けたくて全力を出せないかもしれませぬー!まあ善処しますがー!ふふふ!」
二人はクワリを白い目で見ていた。
「いやそうならないように頑張るっていうか、、」
「分かっておりまする!わざと負けるなど興ざめですからなー!」
「ああ、分かってるならいいんだが、、」
溝がさらに深まるのであった。
まったくお前ってやつは、、そういうとこやぞ!
なにやらこの世界では、魔物、つまり人類の敵モンスターは様々な道具に利用できるのだ。
それと同じく自生する植物も様々ものがあり、どれも色々な薬に使用できる。まあ当然のように効果の高いものは見つけにくかったり採取が難しくなるのだが。
そして特定の植物が取れやすい地帯はあっても、全く同じ場所に生えるわけじゃない。例えばレアな採取対象を覚えておいて次来るときに同じ場所に来ても生えていないということだ。
もしそんなことができれば、位置を覚えておいて回るだけで簡単に素材が手に入る。それが禁止されているかのごとくだ。
いやそれどころか農業のように栽培することさえできない。土や湿度、その他の条件を同じにしてもその植物は育たないのだ。
そう、まるで冒険者に試練をかすかのごとく自然現象が採取クエストを支えているのである。
こういった例は他にもあり、魔物やダンジョンなどがあるが、
まあそれはおいといて、冒険者ギルドには常駐の採取クエストが2つある。
ひとつは薬草採取である。薬草は食べると傷をゆっくりと治す薬効がある。食べた瞬間から効果があり、食べれば食べるほど傷が治っていく。しかし本当にゆっくりなので、ポーションとして加工したほうが使いやすい。
もう一つはマンドラゴラである。マンドラゴラとは人型の根を持つ、半分モンスターの植物で、ぬいた数瞬後に気絶効果のある音波を出す。
しかし面白いのが、自身の手で両耳を抑えてさえいれば、その気絶効果を完全に無効できるということだ。つまり耳栓では代用できない。
そして、ぬいたものは必然的に、マンドラゴラの葉の部分を離して耳を抑えなくてはいけない。そうそれがスタートだ。
マンドラゴラはその後地面に降り立ち走り回るのである。冒険者はそれを追いかけて捕まえれば素材をゲットできるのだ。
裏技を使おうにも、柵で囲むなどという行為は報酬に対して労力が見合わないし、壁を登ることができるのであまり意味がない。加えて抜く前に攻撃して弱らせようものなら薬効が消えてしまうのである。
つまり、追いかけっこしなければならないようになっているのだ。これもまた前述のように冒険者を鍛えるかのごとき特徴である。
つまりこれは冒険者の素早さ。動体視力が問われる常駐クエストなのだ。
薬草採取よりも難しいクエストではあるが、その報酬も三万ゴールドと高額なのだ。そして簡単にできるようになった暁には、報酬だけでなく強さもある程度見につくので、更に強い魔物討伐もこなせるようになる。そういう意味で難しくはあるが危険のない初心者向けクエストだった。
そして彼ら、ヤミーたち三人組はその日はそのクエストにチャレンジしていた。
きゅううううううううう!
珍妙な叫び声の数駿後に彼らは動いた。
「行ったわよー!」
「まかせろー!」
「がんばれがんばれぞー!」
彼らはちょろちょろと地面を走り回るマンドラゴラを追いかけていた。彼らは例のドリアードに捕まった経験から未だダンジョンに行くことができなかった。だから気分転換に、いつもならスターテス不足で成功できないようなこのマンドラゴラに挑戦したのだ。
しかし、、
「くそー!」
中々捕まらない。
高速で動き、かつ方向性が定まってないのである。我慢できなくなったジウが広範囲魔法を繰り出そうと詠唱し始めたのだが、
「だっ、ダメですぞー!マンドラゴラは手で捕まえなければ薬効が消えてしまうのですぞー!」
「むむー!」
そういうクワリは彼らと少し遠くの方で息を切らしていた。
「疾風の名を持つことになるであろうこの俺が、、!翻弄されている!?いや、今はまだ未熟ということか」
「もー!これタモとか使ったほうがいいんじゃないの?!」
「確かそれをやっても簡単に抜け出てしまうみたいな話を聞いたことがありますぞー!」
「こうなったら絶対に捕まえるわよー!時間制限が来る前になんとしてでも!」
そう、マンドラゴラを捕まえるタイムには時間制限がある。気分次第だが長くて30分くらいだ。その時間になると、ある程度拔いた場所から離れずに動き回っていたマンドラゴラは、ピューッと遠くへと走り去っていくのである。
そして以前捕まえきれずにタイムリミットになった。マンドラゴラは一目散に走り去った。
「くそっ!ダメか!でも次がある!次探して、、」
と、彼らは次の瞬間あることに気がついた。
「ってクワリ君!」
「ぬあー!」
走り去った方向は偶然遠くで見ていたクワリの方へと向かっていくものだったのだ。
急いでゴロを取るかのようにかがむ彼だが、、
「ぬあっ!」
「ダメか、、!」
取る直前にするっと軌道を変え股の間を通り過ぎて言ったのだった。
そして無意味だと分かっていても少しの間全速力で走り追いかける。そしてたどり着けないと悟ると肩で息を切らしながら去っていくマンドラゴラを見つめるのだった。
そして彼に追従した二人が合流する。
「ふふふ、落ち込むなよ。大体このクエストやろうって言ったのは俺だしな。」
「別に悔しくなんかないんですぞー!ぷんぷん!」
「そうか。なら次行こう次。早く行こう。あそこらへんが怪しい気がする。天才である俺の勘ならすると。そして次こそは」
「ふふふ、ムキになっちゃって、男って馬鹿ね」
「いやお前もムキになってただろ」
しかし、そのときである。ちらっと視界の橋、マンドラゴラの逃げた方向に何が白いものが見えた。
「あれは、、くま?」
「なに?!クマモンスターか?!皆俺に構わず先に逃げろ!」
「いや、違うですぞ。あれは動物のくまでござる」
「本当だ。珍しいわねー」
この世界の動物は魔物とは違い基本的に皆温厚である。もちろん人間の平均と比べて強くはあるのだが、人を率先して襲おうとはしない。これは前述の異世界特有の資源、魔物や採取植物などの無限に採取できる資源があるからと言われている。
そしてクマは動物とモンスターの二種類があり、ややこしく思えるがその色で区別できる。
動物の熊、アニマ‐ベアは、カラフルで明るいような色が多い。さながらゼリービーンズのような色合いでありその表情も温和だったり可愛かったりする。人目で味方だと分かるような見た目だ。
それに対して魔物のクマ、イビル‐ベアは黒っぽい色が多い。そして多くは目が鋭く何やら身体中がトゲトゲしていて、上位個体は目や腕が複数あったりする。禍々しい見た目でありひと目でやばいやつだと分かる。
その場所、森方向の草原地帯で木の幹に座っているクマはなにやらぐったりしたような顔ではあるのだが、その目はまるっこく白っぽい体毛であり大丈夫だとわかる。
しかし動物とはいえ自然界で生きている生命体。その強さは魔物に匹敵する。そして魔物と違い自然発生しないので狩猟することは基本禁止されていた。
故に近づかないように彼らはその場所から引き上げるしかない。
「でも、あんなところにアニマ、ベアがいるなんて、、普通ならもっと奥の方にいるはずなのに、、
「よく分からないが、もしかして環境の変化が起ころうとしているのかもな、、あまりもう森付近には近寄らない方がいいかもしれない、、」
「そうですなー」
そして、ヤミーはそのセリフを言ってしまい、ハッとした。こんなんでいいのか?勇者やぞ?ドラゴンスレイヤー(予定)やぞ?
ヤミーの家系の先祖はいわゆる転生者と呼ばれる超人だった。彼らは歴代の魔王を何体も倒している超人。ヤミーは自身の先祖がドラゴンの魔王を倒したという逸話を聞いて自身も武勲を立てたいと思っていたのだ。
だが、なんだこの体たらくは、、やミーは決意したのだ。環境が代わり厳しいモンスターが増えようとも、冒険者を諦めることはしたくない。
近いうちに再びダンジョンへと続く道を攻略しようと思ったのだ。
そのことを仲間二人にいうと、
「そうよねっ!ヤミー君がそういうなら、私もがんばる!」
「吾輩も賛成ですぞー!」
「ありがとう。でも少しでも基礎練習、及び夜のトレーニングは欠かさないようにしよう」
「そうね!だって謎のあのトレーニングで強くなってるじゃん私達!このまま行けばあのドリアードにたって勝てる!」
「だがそのためにはマンドラゴラのスピードについてこれるようにならないとな」
「できるよ!私達なら!」
「ああ!」
結束。三人は輝かしい未来を夢見ていた。ステータスだけでなくチームとしても目の前の壁を乗り越えつつある。初心者冒険者としての登竜門を越えようとしていた。悪くない雰囲気である。
しかし、ここで約一名、チームのスローガンにそぐわない思想を持つものがいる。
「ふふふ、そして再び敗北してドリアードさん達におかされるのですかなー!ふふふ!」
「え?」「え?」
「負けてもご褒美だなんてリアルエロゲーですなー!セックスファックRPGですなー!」
「、、、、、」
「むしろ負けたくて全力を出せないかもしれませぬー!まあ善処しますがー!ふふふ!」
二人はクワリを白い目で見ていた。
「いやそうならないように頑張るっていうか、、」
「分かっておりまする!わざと負けるなど興ざめですからなー!」
「ああ、分かってるならいいんだが、、」
溝がさらに深まるのであった。
まったくお前ってやつは、、そういうとこやぞ!
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