18 / 25
第18話 不協和音
しおりを挟む
大和が退部して、何事もなかったように日常が過ぎていったのは最初のうちだけだった。
まずは、保護者間の関係がおかしくなった。
みんなで大和いじめて退部し追い込んだのはいいけども、『智亜紀と大和』という共通の敵がいなくなったからであろう。徐々に保護者間の関係がギクシャクしていった。
後は、学区外申請の取り締まりが厳しくなったのも拍車をかけた。
同じタイミングで、次の部活の役員を決めないといけなくなった。
もちろん、誰だってやりたいわけがない。
明らかに多忙になるし、特に父母会長というポジションはプライベートの時間全てを充てても時間が足りないと言われるくらい超多忙のポジションなのだ。
私は絶対やりたくないから、
「取り巻き①さんの所、自営業だし時間作りやすいんじゃない?」
と遠回しにあなたのところでやりなさいよ、と話を振った。他の取り巻きも賛同した。
大和の件で、取り巻き①の所は立場がなくなっていた。
大和の件の主犯として、話が広まっていたからだ。
結果的に更にネガティブイメージが付いてしまい、その責任は取り巻き①が背負う形となったのだ。
この風当りの強さを払拭するには、父母会長をやって頑張りを認めてもらうしか今のところ取り巻き①には選択肢がない状況であった。
幸い、私の不正受給問題は、聞かれても上手く誤魔化す事が出来たし、大和の件を他の人に聞かれても、
「知らないところでこんな事が起きて…私もわかっていたら何とか止めてたんですけど…」
と言えば、大体の人は「そうなんだ~」と引き下がったから、立場は全く変わらなかった。
楽勝楽勝。
父母会長は、結果的に取り巻き①のところに決まった。
しかし、取り巻き①はこの結果に納得してなかったのだ。
本来、気が強く、正義感ある取り巻き①。
ある日、とうとうキレたのだ。
「アンタは、自分の都合のいいように周りを利用して、自分だけいい思いをしてる!!
実際学区外の取り締まりがきつくなったのもアンタが母子手当を不正受給したからじゃないの!!
大和の件だってそう、アンタが大和ママが気に食わないから周りに大和ママの悪口言って周りを焚きこんで追い出しに掛かったでしょう!?」
(これを智亜紀が聞いていたらきっとこう言うだろう。「どの口が言う」と。)
取り巻き①は、結果的に智亜紀と同じ立ち位置になった。
俗にいう、「新たなターゲット」だ。
地雷を踏まなきゃ、こんな事しなかったのになぁ。
今回は、大和の時の教訓「子供には手を出さない」、これをとことん徹底し、取り巻き①のみターゲットにするようにした。
まずは、保護者間の関係がおかしくなった。
みんなで大和いじめて退部し追い込んだのはいいけども、『智亜紀と大和』という共通の敵がいなくなったからであろう。徐々に保護者間の関係がギクシャクしていった。
後は、学区外申請の取り締まりが厳しくなったのも拍車をかけた。
同じタイミングで、次の部活の役員を決めないといけなくなった。
もちろん、誰だってやりたいわけがない。
明らかに多忙になるし、特に父母会長というポジションはプライベートの時間全てを充てても時間が足りないと言われるくらい超多忙のポジションなのだ。
私は絶対やりたくないから、
「取り巻き①さんの所、自営業だし時間作りやすいんじゃない?」
と遠回しにあなたのところでやりなさいよ、と話を振った。他の取り巻きも賛同した。
大和の件で、取り巻き①の所は立場がなくなっていた。
大和の件の主犯として、話が広まっていたからだ。
結果的に更にネガティブイメージが付いてしまい、その責任は取り巻き①が背負う形となったのだ。
この風当りの強さを払拭するには、父母会長をやって頑張りを認めてもらうしか今のところ取り巻き①には選択肢がない状況であった。
幸い、私の不正受給問題は、聞かれても上手く誤魔化す事が出来たし、大和の件を他の人に聞かれても、
「知らないところでこんな事が起きて…私もわかっていたら何とか止めてたんですけど…」
と言えば、大体の人は「そうなんだ~」と引き下がったから、立場は全く変わらなかった。
楽勝楽勝。
父母会長は、結果的に取り巻き①のところに決まった。
しかし、取り巻き①はこの結果に納得してなかったのだ。
本来、気が強く、正義感ある取り巻き①。
ある日、とうとうキレたのだ。
「アンタは、自分の都合のいいように周りを利用して、自分だけいい思いをしてる!!
実際学区外の取り締まりがきつくなったのもアンタが母子手当を不正受給したからじゃないの!!
大和の件だってそう、アンタが大和ママが気に食わないから周りに大和ママの悪口言って周りを焚きこんで追い出しに掛かったでしょう!?」
(これを智亜紀が聞いていたらきっとこう言うだろう。「どの口が言う」と。)
取り巻き①は、結果的に智亜紀と同じ立ち位置になった。
俗にいう、「新たなターゲット」だ。
地雷を踏まなきゃ、こんな事しなかったのになぁ。
今回は、大和の時の教訓「子供には手を出さない」、これをとことん徹底し、取り巻き①のみターゲットにするようにした。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる