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第1章 トーナメント編

第7話 新しい仲間

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周りには100を超える観客

俺の目の前には堂々とする1人の女の子。

いや、女の子なのか?
とにかく俺はこの娘と戦うことになった。

「何、あんた。びびってんの?」

「べ、別に・・・」

正直に言おう。
俺はびびってる。
こんな女に負けたら恥ずかしい。
それに俺が使える魔法なんて限られている。
勝てるのか?この勝負?

「それではハルVSカタナ選手の試合を始めます!」

俺にはベルが楽しんでいるようにしか見えなかった。

「じゃあ、試合開始ぃぃぃぃぃ!!!」

うおーー!
「では、いきますよ!」

「お、おう。来い!」

カタナは地に手をついた。

【いでよ、カオス!!!】
次の瞬間、地面にカタナが張った紋章らしきところから化物が現れた。

正直俺はちびりそうになった。
だって、俺の十倍くらい大きい化物が現れたんだもん!

それにしても・・・・・
強そ

「どうだ、驚いたか?
私が呼び出したこのカオスの姿に!」

「お、驚いた。」

「何よ、やけに素直じゃない。
まぁ、いいわ。じゃあ、私の前から消えなさい!」

え?

ふと上を見上げると、カオスのカオスな拳が
こちらに向いていた。

「シネぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

女の子がそんなこと言っちゃダメぇぇぇぇぇ。

「フリーーーーーーーズ!!」

思わず、叫んでしまった。

そして

カオスはその場で動かなくなった。

「何よ、何が起こったの?」

ん、なんだ?カオスが凍っている?
俺がやったのか?

「え?あなたが?S級魔法を?」

「くっ。」 

カタナはその場に倒れ込んだ。

「ど、どうした?」

「限界みたいね、私の負けよ。ハルくん。」

えーーーーーーーーーー!!!!!
はや!

「ちょっと尺短くない?」

「何よ、あれ1体出すだけで精一杯なのよ!」

思いがけない勝利に思わずため息が出た。

こうして、俺は勝利をおさめた。
この時の感覚を俺はこの先も忘れないだろう。 
なんせ初勝利なんだから。

その後も俺達はトーナメントを勝ち進んだ。
カタナという新しい仲間を迎えて。

「さぁ、始まりました。
準々決勝!今回はカタナ&ベルVS※※※&鯖江ペアーです!それでは試合開始ぃぃぃぃぃ!」

※※※って絶対下ネタだな。
相方の鯖江って笑笑

「いでよ、カオス!」

「おい、カタナ。お前最初っから使うなよ。」

「いいでしょ、別に!」

本気だな、あいつ。

ところで

カオスってなんだ?と思うだろう。
後で調べたら空間そのものを表す原初神らしい。
それにしても、召喚士もかっこいいな・・・

ズドン

激しい地響きが鳴った

どうやら勝ったようだ。

おや?

「おっとー、勝負がついたようだー!
あれ、※※※&鯖江ペアーがいない!?」

「おい、カタナ。あいつらをどこにやった?」

そうだ、ベル。しっかり問いただせ!

「ん?あぁ、カオスの能力よ。
対象を好きな所に飛ばせのよ。」

「じゃあ?」

「今頃、アリーナのトイレにでも
ぶっ刺さってるんじゃないの?」

 恐ろしい女だ。
 フリーズ覚えておいて良かったー。
 
あの時やられてたら俺もトイレにぶっ刺さっていたのかな?そのような姿の自分を想像しただけで背中がゾクゾク震えた。



 何故、俺がトーナメントに出ないかって?

 あの女のせいだ。

 フリーズという超高難易度の魔法を
 使った反動は大きかったのだ。

街のヒーラーに見てもらったのだが
自分も少し凍っていたらしい。

でも、うちのパーティーにもヒーラーが欲しいな。

「おう、ハル。やったぞ。」

「あぁ、カタナだけどな。」

「そんなことよりパーティー名を決めないか?
トーナメントで優勝した時の為に。」

「うーん、そうだな。何かあるのか、ベル?」

「ラーメン軍団は?」

魔王の目は真面目だった。

「なんでラーメン?」

「だって、お前と知り合ったのもラーメンだろ?」

そう言われると…

こうして、俺達のパーティー名は呆気なく
『ラーメン軍団(仮)』に決まった!?



 そういえば、あかさたは元気だろうか?

 話には出してないが、
 俺はずっとあいつのことを気にしていた。

「おーい、ハル。そろそろ落ちない?」

「落ちる?なんのことだ?」

バカヤロー!なんでここで言うんだよ!

「違う違う。落ち着いたなー。なんて?
ちょっとカタナはこっち来い」

不思議そうにベルはこちらを見つめる。

「ちょっと何なんですか?」

「いいか?ベルはな、こっちの世界の住民なんだ。」

「は?」

「あいつにはな、落ちるという概念がないんだ。」

「は?」

「とにかく、マネーやるから黙ってろ。」 

「はい!」

こいつ!金さえ渡せば使えるな。

「ベル、俺達ちょっと修行してくるわ。」 

「じゃあ、俺も。」

「あぁ、いいいい。2人だけの方がな?」

「ふーん。ならいいや。」

魔王はニヤニヤしながらこちらを見つめた。

あいつなんか勘違いしてるな!?

2人で路地裏に隠れた。

「じゃあ、また明日な。カタナ!」

「う、うん」

【ログアウト!】

はぁ、いつまでこれを続けるかなー?
いつかは言わなければ。
明日はトーナメント準決勝がある。
負けられない。

ハルは忘れている。
明日定期テストだということを・・・
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