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人肌恋しくなる冬模様
旦那様の頭の中をのぞいてみたい
しおりを挟む持って来た資料を見た旦那様は、すごく嫌そうなお顔に。……アメリカ行くって時にどうなのってことですよね。
個人的には日本に残ってもいいんですけど、だと旦那様のことですから日本で起業しちゃいそうですよ。
「麻帆佳ちゃん、結婚しているのは伝えてあるのよね?」
勿論です、明日さん。相談の上、在学中は姓を変えないでやっていくということで決着ついておりますが。
「都合よく忘れてんのかしら。それとも結婚後の姓って伝えていないの?」
「伝えましたよ?」
伝えないで結婚しました。なんて言えませんがな。
「今、厳原の名前で公務員になろうというのが無理だろうな」
とあっさりおっしゃったの高部さんで。それは私も思いますよ。だって、あの老爺がやらかした収賄とかも騒がれておりますしねぇ、というか就職自体難しいでしょうね。
その上で公務員の資格取れってどういうことなのか聞きたくなります。
「進学先を今週中に決めろと言われまして」
「どうして二学期中に言わないかな」
旦那様のおっしゃる通りですが、多分忙しかったのでしょう。
「明日中に色々見つけておくから、それも含めて吟味して」
え? 旦那様、お仕事は??
などと思ったら、実はすでに動き出しているのだとか。早いです。
旦那様はお仕事出来る人ですねぇ。
どうやらまたしても口に出してしまっていた模様。あっという間に落ち込んでいました。
「私はプライベートも充実させたい」
……あ、ソウデスカ。
「というわけで、週末でかけよう!!」
なぜそうなるのか、少しばかり旦那様の頭の中をのぞきたくなりました。
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