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人肌恋しくなる冬模様
親友二人のセンター試験
しおりを挟むとりあえずしばらくは旦那様放置です。
風吹さんは妊娠足の悪阻が酷いらしく、ダウン中。母‘ズはそんな風吹さんの悪阻が少しでも楽になるようなメニューを考えつつ、千夏と花音の受験用に色々と夜食とかを考えているわけですよ。
のんびりしているのも居たたまれないので、千夏と花音のお昼ごはん等を作っております。
「姉ちゃん、僕らのもお願いしていい?」
と言ってきたのは、高部さんのご長男。よくよく考えたら、旦那様たちも忙しいわけで。「母ちゃんのマズ飯食って腹壊したくない」とのこと。どうやらこちらも高校受験らしいです。
それとほぼ同時期に高部さんにもお願いされました。「材料費はこちらで持つから、お願い!」とまで。よほど切羽詰まっているご様子。千夏のお母さんとも相談して、了承することに。
さすがに私一人じゃ小さなお子さんのご飯まで考えられませんがな。
ただ、小さいお子さんと受験生が一緒にご飯食べるのもどうよ? ということで、一部屋を託児所代わりに開放。そこでご飯も食べてもらいます。
小さい子たちもお行儀よく遊んでおり、それをしっかりと見守る高部さんの奥様。そして千夏のお母さんが、そんな奥様のために料理教室まで開いてくれることに。
それはともかくとして。
あっという間にセンター試験の当日です。私はバタバタしすぎて申し込めていないので、お弁当で応援です。
千夏のお母さんと二人で考えた末に「カツサンド」に決まりました。
会社立ち上げ後のバタバタで大変な旦那様たちにも好評でした。二人にはかなり迷惑をかけたので、自己採点の結果がいいことを祈るしかないのです。
「あの子たちは本番に強いから大丈夫よ」
と母‘ズはあっさりと言いますけど。私以上に緊張しているのが大志さんという。
「あんたがオロオロしても始まらない! それくらいならどしっしりと構えておけ!!」
おおう、風吹さん。悪阻が酷い中ご苦労様です。
「気力で、起きてきた」
何てことを!
「妹の大事な勝負日だよーー。寝ていられるか!!」
二人、いや克人さんも含めて三人が心配するのでそれは勘弁ですよ。
「う゛――。あたしもカツサンド食いたかった」
……風吹さんらしいです。
「風吹ちゃんの悪阻が収まったら作るから」
「小母さ……じゃなくてお義母さんありがとうございますーー」
どうやら納得した風吹さん。よろよろと部屋へ戻っていきました。
「あたしの心配より飯じゃないか!!」
という突っ込みが花音からなされたのですが、その辺りもあの姉妹はお約束なのですよ。
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センター試験のことを調べると、どうも出願は9月から開始されている模様。
ですと、千夏と花音はさっさと申し込めば間に合うという結論に。
麻帆佳は……浮気疑惑等色々ありすぎて申し込めなかったでしょうし、離婚も視野に入れていたら仕事探すんじゃね? ということで省きました。
応援ありがとうございます!
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