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六月の行事と今後の予定
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そのあとからはまた怒涛の日々です。ハイ。
次の日はきちんとバイトに行けましたが、はっきり言ってマスターたちの生温かい視線が辛かったです。
そしてGW中の出来事に千夏と花音はたいへん怒ってくれ、「しばらく弁当作らんでもいい」と言ってくれました。
園田さん父娘からは「作って差し上げてください! 周囲の平穏のために」とか言われ、結局作ってます。
どうして平穏につながるのか全く分かりませんが、仕方ないと思ってます。
といってもあのあと間もなく出張が入ったとかで、一週間近く留守でした。千夏と花音が泊りに来たり、お義母様、お義姉様、いちごさんとお茶したりして楽しく過ごしてました。
千夏と花音のことは最初の取り決め通り旦那様に許可取りましたとも。
最近ではいちごさんも含む四人で遊ぶことも出てきて、そりゃまぁ、甥っ子さんにはいい顔されてません。
「大学四年になってぴちぴちの女子高生と仲良くする機会なんてないもの」
けんもほろろないちごさんの言い分に、甥っ子さんの肩を叩いたのは克人さんでした。
「諦めたほうがいい。女性に言葉で勝とうと思わないほうがいいし、麻帆佳ちゃんにこの手のことは通じない」
「克人さん、酷いです!」
「事実でしょ」
克人さんの言葉に頷いたのは千夏に花音。酷いです。
「うちでは養殖産か天然産かって話になったけど」
「天然産だね」
いつから魚の話になったんでしょう?
「そういや、体育祭出れる?」
こてんと首を傾げていると、花音が話をかえてきました。
忘れてました。うちの学校、六月頭に体育祭があるんでした。というか、球技大会と体育祭が交互にやってくる不思議な学校なんですよ。
「無理かな。今更って感じだし。千夏は何に出るの?」
「ベタなところで借り物競争かパン食い競争」
「……まだやってんのか、その二つ。ってか花形のリレーはお前出ないの?」
「出てたまるか。気楽な帰宅部が一番」
「年を追うごとに自堕落になりやがって」
すぐさま千夏が克人さんの足を踏もうとして、避けられてました。
相変わらず千夏と克人さんの会話は楽しいです。
「仲いいなぁ」
「よくない!」
突っ込みも揃ってますし、やっぱり仲いいですね。
「花音ちゃんは?」
「私は運営委員なんで、免除です」
訊ねたいちごさんにすぐさま返す花音。そこまで来て、いちごさんが先ほどの「無理」という言葉を疑問に思ったようで、聞こうか迷っております。
叔父夫婦のところに引き取られてから、そういう行事一切参加を却下されて続けてますし。叔父たちがね、そりゃもう私に金をかけるのが嫌だと。だから行事の参加は却下だと。そんな理由で修学旅行も積み立て拒否され、行けませんでしたし。
そんなことをあっけらかんと言うと、甥っ子さんといちごさんの顔が般若のようになってます。旦那様と甥っ子さんはやっぱり血縁者ですね。似たような顔になってます。
「千夏ちゃん、花音ちゃん! 修学旅行ってどこだったの?」
「京都・奈良です」
「同じ季節とは言えないけど、夏に行くわよ!! いいわね大志!」
「おうよ。これ話したらうちの祖母さんとか母さんまで行くって言いだしそう……」
「何を言ってるの!? これは四人だけで行くの! 大志は身内を抑える役!」
「いちご、それ無理難題だから!!」
そんなわけで夏に女子四人で京都行が決定しました。まる。
次の日はきちんとバイトに行けましたが、はっきり言ってマスターたちの生温かい視線が辛かったです。
そしてGW中の出来事に千夏と花音はたいへん怒ってくれ、「しばらく弁当作らんでもいい」と言ってくれました。
園田さん父娘からは「作って差し上げてください! 周囲の平穏のために」とか言われ、結局作ってます。
どうして平穏につながるのか全く分かりませんが、仕方ないと思ってます。
といってもあのあと間もなく出張が入ったとかで、一週間近く留守でした。千夏と花音が泊りに来たり、お義母様、お義姉様、いちごさんとお茶したりして楽しく過ごしてました。
千夏と花音のことは最初の取り決め通り旦那様に許可取りましたとも。
最近ではいちごさんも含む四人で遊ぶことも出てきて、そりゃまぁ、甥っ子さんにはいい顔されてません。
「大学四年になってぴちぴちの女子高生と仲良くする機会なんてないもの」
けんもほろろないちごさんの言い分に、甥っ子さんの肩を叩いたのは克人さんでした。
「諦めたほうがいい。女性に言葉で勝とうと思わないほうがいいし、麻帆佳ちゃんにこの手のことは通じない」
「克人さん、酷いです!」
「事実でしょ」
克人さんの言葉に頷いたのは千夏に花音。酷いです。
「うちでは養殖産か天然産かって話になったけど」
「天然産だね」
いつから魚の話になったんでしょう?
「そういや、体育祭出れる?」
こてんと首を傾げていると、花音が話をかえてきました。
忘れてました。うちの学校、六月頭に体育祭があるんでした。というか、球技大会と体育祭が交互にやってくる不思議な学校なんですよ。
「無理かな。今更って感じだし。千夏は何に出るの?」
「ベタなところで借り物競争かパン食い競争」
「……まだやってんのか、その二つ。ってか花形のリレーはお前出ないの?」
「出てたまるか。気楽な帰宅部が一番」
「年を追うごとに自堕落になりやがって」
すぐさま千夏が克人さんの足を踏もうとして、避けられてました。
相変わらず千夏と克人さんの会話は楽しいです。
「仲いいなぁ」
「よくない!」
突っ込みも揃ってますし、やっぱり仲いいですね。
「花音ちゃんは?」
「私は運営委員なんで、免除です」
訊ねたいちごさんにすぐさま返す花音。そこまで来て、いちごさんが先ほどの「無理」という言葉を疑問に思ったようで、聞こうか迷っております。
叔父夫婦のところに引き取られてから、そういう行事一切参加を却下されて続けてますし。叔父たちがね、そりゃもう私に金をかけるのが嫌だと。だから行事の参加は却下だと。そんな理由で修学旅行も積み立て拒否され、行けませんでしたし。
そんなことをあっけらかんと言うと、甥っ子さんといちごさんの顔が般若のようになってます。旦那様と甥っ子さんはやっぱり血縁者ですね。似たような顔になってます。
「千夏ちゃん、花音ちゃん! 修学旅行ってどこだったの?」
「京都・奈良です」
「同じ季節とは言えないけど、夏に行くわよ!! いいわね大志!」
「おうよ。これ話したらうちの祖母さんとか母さんまで行くって言いだしそう……」
「何を言ってるの!? これは四人だけで行くの! 大志は身内を抑える役!」
「いちご、それ無理難題だから!!」
そんなわけで夏に女子四人で京都行が決定しました。まる。
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