15 / 17
番外編:ロドリック 侵略中
しおりを挟むレイがチョロくて心配になった。私だからと思いたいが、快楽に弱いレイは可愛くて可愛くて頭が爆発しそうだった。
一緒にシャワーに入れるよう丸め込んでから、肌に触れ、擦り合いもして……私の頭の中は多分どこか、爆破されてしまったんだろう。
レイは決まった時間に、ぱたりと気絶するように寝る。そして朝日が昇るまで、絶対に起きない。
かといって野営訓練ではちゃんと警戒しながら寝るため、有事にはすぐに起きている。
私との共同生活では、気を抜いているんだろう。安心してすぅすぅ眠る寝顔は幼く、天使のようだった。
可愛い。触れたい。
女など抱けないように、そして私から離れられなくなるように、体に教えこまないと。
レイが滅多なことでは起きないことを知っているので、するりと服を脱がせる。薄くて小さな乳首は、これからよく育てないとなかなか快感を拾えないだろうから。
毎晩のようにレイの乳首にしゃぶりつき、愛撫し、秘所を解した。最初は無反応だった身体が、徐々に喘ぎ声を漏らすようになる。
乳首は桃色に色付き、ぽってりと腫れて。
後ろの蕾もふっくらと柔らかく、指が四本も咥えられるようになって。
肌のなめらかさや日焼けをしないのは、彼の水魔術の特異性かららしい。絶対に誰にも知られないうちに、手に入れないといけない。ヘレスティアの加護を持つなんて、第二王子殿下の大好物でしかない。
……もう半ば、レイは落ちかかっているが、念には念をいれなければ。
うにゃうにゃと鳴くレイが、愛しくて仕方ない。このまま突っ込んでやろうかと思うことも多々あったが、根気強く、敏感な身体に育てていこうと楽しみにすらしていた。
……あの、手紙を読むまでは。
レイは基本的に、休日でも鍛錬を怠らない。
だから私も鍛錬に精を出す。しかしその日は、なかなかレイが来なかった。
どこで油を売っているのか。学園内を探してもおらず、最終的に見つけたのは、手紙。
お見合い。の文字に、時が止まった。
オミアイ。そういえばレイは、自分は異性愛者と思い込んでいるようだった。
嘘だろう?あんなに私に、身体を預けて。
裏付けは他にもある。女性と話している姿をほとんど見ない。たまに見かけても、レイは緊張しているのか仮面のような微笑みを浮かべる。ふにゃふにゃとリラックスした姿は私の前だけ。
自覚がないのか?私のことが好きに決まっているのに、君は!
アクア子爵家に乗り込みに行くべきか。否か。
私はもう何度も婚約の打診を送っているが、けんもほろろに断られている。本人の意思を優先させる、という素晴らしい子爵である。すこしでも公爵家の名に眩んでくれれば良かったのに。
つい力が入りすぎて、手紙を燃やしてしまった。灰となった元手紙を握りしめたまま固まっていると、呑気なレイが帰ってきたのだ。
許せなかった。レイの身体はもう開発しきっている。
乱暴に口付け、圧倒し、このまま奪ってしまおう。
感情の昂った私は、知らず知らずのうちに思いが込み上げていっぱいいっぱいになり、ついに告白の言葉を口にしていた。
「可愛い、レイ。す……好きだ……っ」
ぽかんとするレイ。まだ分からないのか?どれだけ君が、私を狂わせているのか。
「何もかもが欲しい。レイを構成する全部を、私のものにしたいんだ」
レイが混乱している隙を逃さず、私はレイの服を脱がしながら良いところを刺激していく。快楽に弱いレイはすぐに快感を拾い始め、空色の瞳がとろりととけて、抵抗もしない。
ほうら、君はもう、私なしじゃいられない。
いつもレイにしていること。潤滑剤となるアローエジェリーは固形だから、口の中に入れて溶かしながら使う。そのままレイの、体格に見合ってはいるが使い込まれていない綺麗な陰茎を含んだ。
寝ている時とは違い視覚的に興奮しているのか、すぐに固くなり、そして果てる。
……男のものを含むなんて、私は想像もしていなかった。けれどレイのものなら飲むことすら厭わない。レイの全ては私のもの。
夜毎ほぐし続けた後孔は柔らかだ。アローエジェリーを塗るとすぐに準備は整う。
私の目にはもう、レイのひくつく蕾しか、見えていなかった。
ぐちっ。
初めて繋がった。レイと。私のレイ……!
「あ、あ、あ、むりぃ……っ!!」
「レイ、ああ、愛している……っ」
感極まった私は、レイが意識を落としても尚、揺さぶっていた。その後怒られることになったが、悔いはない。
949
お気に入りに追加
1,015
あなたにおすすめの小説
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

元執着ヤンデレ夫だったので警戒しています。
くまだった
BL
新入生の歓迎会で壇上に立つアーサー アグレンを見た時に、記憶がざっと戻った。
金髪金目のこの才色兼備の男はおれの元執着ヤンデレ夫だ。絶対この男とは関わらない!とおれは決めた。
貴族金髪金目 元執着ヤンデレ夫 先輩攻め→→→茶髪黒目童顔平凡受け
ムーンさんで先行投稿してます。
感想頂けたら嬉しいです!

からかわれていると思ってたら本気だった?!
雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生
《あらすじ》
ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。
ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。
葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。
弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。
葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。

究極の雨男で疎まれていた俺ですが異世界では熱烈歓迎を受けています
まつぼっくり
BL
ずっとこの可笑しな体質が嫌だった。でも、いつかこの体質で救える命もあるんじゃないかと思っていた。
シリアスそうでシリアスではない
攻 異世界の虎さん✕ 受 究極の雨男
ムーンさんからの転載です


双子の兄になりすまし単位を取れと言われたが、おいおい何したらこんなに嫌われんの?
いちみやりょう
BL
長男教の両親のもとに双子の弟として生まれた柊木 紫(ひいらぎ むらさき)。
遊び呆けて単位もテストも成績も最悪な双子の兄、柊木 誠(ひいらぎ まこと)の代わりに男子校で学園生活を送ることに。
けれど、誠は逆に才能なんじゃないかというくらい学校一の嫌われ者だった。
※主人公は受けです。
※主人公は品行方正ではないです。
※R -18は保険です。
感想やエール本当にありがとうございます🙇

姉が結婚式から逃げ出したので、身代わりにヤクザの嫁になりました
拓海のり
BL
芳原暖斗(はると)は学校の文化祭の都合で姉の結婚式に遅れた。会場に行ってみると姉も両親もいなくて相手の男が身代わりになれと言う。とても断れる雰囲気ではなくて結婚式を挙げた暖斗だったがそのまま男の家に引き摺られて──。
昔書いたお話です。殆んど直していません。やくざ、カップル続々がダメな方はブラウザバックお願いします。やおいファンタジーなので細かい事はお許しください。よろしくお願いします。
タイトルを変えてみました。

ゲーム世界の貴族A(=俺)
猫宮乾
BL
妹に頼み込まれてBLゲームの戦闘部分を手伝っていた主人公。完璧に内容が頭に入った状態で、気がつけばそのゲームの世界にトリップしていた。脇役の貴族Aに成り代わっていたが、魔法が使えて楽しすぎた! が、BLゲームの世界だって事を忘れていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる