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第二章 二回目の学園生活

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 二人に丁寧にほぐされることにより、リスティアはこれまでマルセルクにどれだけ手を抜かれていたのかを思い知ることとなった。


 気は進まないが、思い返してみると、確かにマルセルクは早急で、強引だった。その性格と全く同じ。
 リスティアも自分で解していたつもり・・・だった。しかしそれは十分では無かった。何故ならリスティアの陰茎はオメガらしく、控えめなもの。同性とは言えアルファのものを見たことも無く、結果、痛くて痛くて快感どころではなく、『耐え忍ぶ』ような苦行になってしまったのだった。

(薬師団長に相談しておけばよかったかな……)

 と思ったものの、マルセルクのプライドの高さを思えば、教育や指摘をすることは出来ないだろう。
 改めて閨教育の重要性を感じた。









 ノエルが言うには、初めての場合、孔を丹念に解さなければ切れてしまう恐れがあるという。それはオメガも女性も同じこと。


『最初から緩い人などいません。それに、私は嬉しいですよ。私の優しさを思う存分見せつけられますし、いつか泣いて懇願させるのもいいですね』

『えっ?』

『ああ、なんでもありません』


 ノエルやアルバートに実際に解されていくと、もう、リスティアので易々と快感が拾えるようになってきた。乳首はぷっくりと桃色に色付き、蜜壺は柔らかく、内部の良いところも自分で認識している。


(もう十分なんじゃないかな……)


 一人、湯上がりの自分の体を見たリスティアはそうごちた。気持ち良さを知ってから性欲も高められており、発情期ではないのに自慰することもあった。これまでの自分にはない変化だ。

 ただし、自分で触ってもあまり良くないのだ。二人の手にかかれば、肌のどこもかしこも熱くなるというのに。なんなら服の上からでも、痺れるような心地を味わえる。

 前よりも濡れやすくなった身体は、もう痛みを感じることはないだろう。何より、指ではなくあれが欲しい。はしたなくもそう思うようになっていた。
 ノエルとアルバートの指は、リスティアのそれより長く太い。それでも届かない、もっと奥に、与えて欲しい。


 優しい二人は、まだまだ解さないといけない、と言う。リスティアの体を思ってのことだと分かっているし、事実、二人の持ち物を推測するに、マルセルクに匹敵か、それ以上の可能性すらある。

 そんな優しさと、自分の欲求に板挟みになっていた。








 ある日、リスティアは夢を見た。

 ノエルとアルバートに、交互に愛撫され、貫かれている。声も上げられないのは、口にも頬張っているから。ずっくりと太い長大なもので貫かれながら、愛を囁いてくれる二人。

(気持ち、いい――――)

 迫り上がるような快感が弾ける!


 バッ!


 そこで目が覚めたリスティアは、数年ぶりの粗相に顔を覆った。

 ひどく淫靡な夢を見てしまったが、気持ちは高揚していた。


 二人に愛されている。そして、二人ともを愛している。フィルの悪夢のようなあれはもう、上書きされた。そう、同時に受け入れることも、やぶさかではない。乱暴に言えば、二人の好きなようにされたいのだ。

 すとん、とリスティアの胸に落ちてきた。


 これが自分達の、愛の形。





 それは卒業記念パーティーを、翌日に控えた日のことだった。



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