67 / 95
第二章 二回目の学園生活
54
しおりを挟む二人に丁寧に解されることにより、リスティアはこれまでマルセルクにどれだけ手を抜かれていたのかを思い知ることとなった。
気は進まないが、思い返してみると、確かにマルセルクは早急で、強引だった。その性格と全く同じ。
リスティアも自分で解していたつもりだった。しかしそれは十分では無かった。何故ならリスティアの陰茎はオメガらしく、控えめなもの。同性とは言えアルファのものを見たことも無く、結果、痛くて痛くて快感どころではなく、『耐え忍ぶ』ような苦行になってしまったのだった。
(薬師団長に相談しておけばよかったかな……)
と思ったものの、マルセルクのプライドの高さを思えば、教育や指摘をすることは出来ないだろう。
改めて閨教育の重要性を感じた。
ノエルが言うには、初めての場合、孔を丹念に解さなければ切れてしまう恐れがあるという。それはオメガも女性も同じこと。
『最初から緩い人などいません。それに、私は嬉しいですよ。私の優しさを思う存分見せつけられますし、いつか泣いて懇願させるのもいいですね』
『えっ?』
『ああ、なんでもありません』
ノエルやアルバートに実際に解されていくと、もう、リスティアのそこで易々と快感が拾えるようになってきた。乳首はぷっくりと桃色に色付き、蜜壺は柔らかく、内部の良いところも自分で認識している。
(もう十分なんじゃないかな……)
一人、湯上がりの自分の体を見たリスティアはそうごちた。気持ち良さを知ってから性欲も高められており、発情期ではないのに自慰することもあった。これまでの自分にはない変化だ。
ただし、自分で触ってもあまり良くないのだ。二人の手にかかれば、肌のどこもかしこも熱くなるというのに。なんなら服の上からでも、痺れるような心地を味わえる。
前よりも濡れやすくなった身体は、もう痛みを感じることはないだろう。何より、指ではなくあれが欲しい。はしたなくもそう思うようになっていた。
ノエルとアルバートの指は、リスティアのそれより長く太い。それでも届かない、もっと奥に、与えて欲しい。
優しい二人は、まだまだ解さないといけない、と言う。リスティアの体を思ってのことだと分かっているし、事実、二人の持ち物を推測するに、マルセルクに匹敵か、それ以上の可能性すらある。
そんな優しさと、自分の欲求に板挟みになっていた。
ある日、リスティアは夢を見た。
ノエルとアルバートに、交互に愛撫され、貫かれている。声も上げられないのは、口にも頬張っているから。ずっくりと太い長大なもので貫かれながら、愛を囁いてくれる二人。
(気持ち、いい――――)
迫り上がるような快感が弾ける!
バッ!
そこで目が覚めたリスティアは、数年ぶりの粗相に顔を覆った。
ひどく淫靡な夢を見てしまったが、気持ちは高揚していた。
二人に愛されている。そして、二人ともを愛している。フィルの悪夢のようなあれはもう、上書きされた。そう、同時に受け入れることも、吝かではない。乱暴に言えば、二人の好きなようにされたいのだ。
すとん、とリスティアの胸に落ちてきた。
これが自分達の、愛の形。
それは卒業記念パーティーを、翌日に控えた日のことだった。
540
あなたにおすすめの小説
もう一度君に会えたなら、愛してると言わせてくれるだろうか
まんまる
BL
王太子であるテオバルトは、婚約者の公爵家三男のリアンを蔑ろにして、男爵令嬢のミランジュと常に行動を共にしている。
そんな時、ミランジュがリアンの差し金で酷い目にあったと泣きついて来た。
テオバルトはリアンの弁解も聞かず、一方的に責めてしまう。
そしてその日の夜、テオバルトの元に訃報が届く。
大人になりきれない王太子テオバルト×無口で一途な公爵家三男リアン
ハッピーエンドかどうかは読んでからのお楽しみという事で。
テオバルドとリアンの息子の第一王子のお話を《もう一度君に会えたなら~2》として上げました。
※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
2026/02/14 累計30万P突破御礼バレンタインSS追加しました
2026/02/15 累計いいね♡7777突破御礼SS 19時に公開します。
様々な形での応援ありがとうございます!
【16話完結】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /チャッピー
AI比較企画作品
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
お前が結婚した日、俺も結婚した。
jun
BL
十年付き合った慎吾に、「子供が出来た」と告げられた俺は、翌日同棲していたマンションを出た。
新しい引っ越し先を見つける為に入った不動産屋は、やたらとフレンドリー。
年下の直人、中学の同級生で妻となった志帆、そして別れた恋人の慎吾と妻の美咲、絡まりまくった糸を解すことは出来るのか。そして本田 蓮こと俺が最後に選んだのは・・・。
*現代日本のようでも架空の世界のお話しです。気になる箇所が多々あると思いますが、さら〜っと読んで頂けると有り難いです。
*初回2話、本編書き終わるまでは1日1話、10時投稿となります。
悪役令息ですが破滅回避で主人公を無視したら、高潔な態度だと勘違いされて聖人認定。なぜか溺愛ルートに入りました
水凪しおん
BL
BL小説『銀の瞳の聖者』の悪役令息ルシアンに転生してしまった俺。
原作通りなら、主人公ノエルをいじめ抜き、最後は断罪されて野垂れ死ぬ運命だ。
「そんなの絶対にお断りだ! 俺は平和に長生きしたい!」
破滅フラグを回避するため、俺は決意した。
主人公ノエルを徹底的に避け、関わらず、空気のように生きることを。
しかし、俺の「無視」や「無関心」は、なぜかノエルにポジティブに変換されていく。
「他の人のように欲望の目で見ないなんて、なんて高潔な方なんだ……!」
いじめっ子を視線だけで追い払えば「影から守ってくれた」、雨の日に「臭いから近寄るな」と上着を投げつければ「不器用な優しさ」!?
全力で嫌われようとすればするほど、主人公からの好感度が爆上がりして、聖人認定されてしまう勘違いラブコメディ!
小心者の悪役令息×健気なポジティブ主人公の、すれ違い溺愛ファンタジー、ここに開幕!
【完結 一気読み推奨】片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。
はぴねこ
BL
高校生の頃、片想いの親友に告白した。
彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。
もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。
彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。
そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。
同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。
あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。
そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。
「俺もそろそろ恋愛したい」
親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。
不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる