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本編
57 クライヴ・ルイ・ラウラディア
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――――――――クライヴ 視点
父と母それぞれから新たな公務を任されることになり、休日はシュリエルと過ごしたかった俺は、学園終わりの僅かな時間に王城へ出向くことにした。
遠慮なく引き継いでくる両親に苛立ちが募る。これは、シュリエルによるサポートも存分に見込んだ上でやっている。確信犯たちだな……?
とはいえ、無理ではない量。頭に叩き込み終わったところで深夜になっており、今夜は王城に泊まり、翌朝学園に戻ることとした。
疲れた。王城の自室に戻ってもシュリエルは当然ながらいない。彼がいるだけでこの疲れは活力となりうるのに、そうでなければ足を重くする錘のよう。
よし、今日は俺シャツのシュリエルで一回スッキリしてから寝るか。あれは相当可愛かった。
そう、顔には出さないようニヤニヤしながら自室に戻ったのだが。
そこには先客がいた。
あろうことか騎士隊服ではなく、薄い衣だけのミルドレッドが、俺の寝台に腰掛けて待っていたのだ。
「クライヴ殿下」
「……ミルドレッド、どういうつもりだ」
「本日はお疲れ様でございました。私めが殿下のお疲れを癒して差し上げたく……」
「必要ない。去れ」
狼藉者だ。間髪入れず、シュリエルからもらった腕輪から、キンと音を立てて長剣を取り出す。
切先を向けても、ミルドレッドは動じない。……その無駄な胆力が、今は憎々しい。
「シュリエル様だけでは、貴方様の欲求は満足出来ないはずです」
「は?なにを……」
「決してシュリエル様との仲を邪魔する気はありません。私は、いえ、私たちは、どんなハードなプレイでも耐えうる体をしております。その上、男好きのする体付き。どうでしょう」
異様な自信の女は、ストン、とその夜着を床に落とした。褐色の肌が晒される。
だが、俺の感情が動く事は無い。
俺は、当然の事だが、性欲の解消のために抱いているのではなく、シュリエルを抱きたいから抱いている。
目の前の女が服を脱いだところで、皮付きの芋か、皮を剥いた芋くらいの違いしかなかった。
「貴様が脱いだ所で斬りやすくなったとしか思わん。去れ。そのまま放り出されたいか。」
「……何故です、主よ。貴方は我々を助けてくれた、恩人です。恩人のためにひと肌脱ぎたいのです!貴方をお慰めする栄誉を与えて下さい」
「こちらこそ何故、お前の気持ちを汲んでやる必要がある?いつ、俺より偉くなったんだ?ジタリヤ!」
「はいは……」
ジタリヤを呼ぶと、全裸の女を見てすぐさま騎士を呼ぶ。察しが良くて何よりだ。
こういうことは、以前からあった。あったが、俺が『鬼神』と呼ばれるようになってからはなくなっていた。
それもどうかと思うが……15歳に満たない少年に夜這いをかける男女など碌なものではないという自己紹介にしかならない。
しかし、シュリエルの座を奪いたい訳でもなく、ただ情けを欲する心情が、俺には歪なように感じ、尋問官へ命令を下した。女の目的を探れと。
――――――――
「勿論、お子は授かりたい。殿下の強靭な遺伝子は、我々の正義。私となら、確実に強い子を授かれる。それに……」
女は言葉を切り、どこかを見る。そこには汚れた石壁があるだけ。
「殿下は私の憧れ。強さの頂点。一晩だけでも愛されたのなら、それだけで生きていけよう。女の誉れ。もちろん、妻となるには足らないことも自覚している。しかし、ただの性欲解消の係だとしても、あの逞しく雄々しい体に組み敷かれたかった」
「……何故、貴様の欲望に殿下を付き合わせようとしている」
尋問官は呆れていた。四肢を拘束され、自白剤を飲まされたミルドレッドは、焦点の合わない視線をうろうろと泳がせていた。
「男は皆、この体を欲するだろう。女には選択権は無いと?私は幼いころから、連日連夜、道具のように使われてきたのだ。聞いたぞ。クライヴ殿下は、体の隅々まで愛し尽くすらしい。……狡いではないか。あのような男の頂点のようなお方に大事に抱かれているのに、体力が無い?怠慢だろう。その代わりに抱かれてやるというのだから喜んで欲しいくらいだ。」
「クライヴ殿下に選択権は無いのか?」
「だから、男は皆この体を欲すると言っている。拒否される意味がわからない。こちらは抵抗もせず体を差し出しているのだぞ?そうか、シュリエル様が悋気を起こすからか。体力もなければ狭量な男め。矮小な男に、クライヴ殿下の横が務まるはずがない。」
「……はぁ。これ以上は時間の無駄だな……」
一貫性のない主張に狂気を感じた尋問官は、報告書をまとめ、ぶつぶつと呟き続ける女の檻から立ち去った。
――――――――クライヴ 視点
俺は尋問官から報告を受け取った。
シュリエルが怠慢?むしろシュリエルは体力のある方だと母親が言っていた。俺を産んだ方の男だが、母親が言うには受け入れ側が快感を得るのは才能がいる上、普通の射精よりも何倍も激しい快楽に根こそぎ体力を奪われるのだとか。
……つまりは俺が盛りすぎだと、母は刺すような目つきをしていた。これからは、控えよう。一晩に一回だけ……ん、二回までならいいか……?もちろん、シュリエルの達する回数で、俺の欲望は後回しとしてもいい。シュリエルを可愛がり、その目に、肌に、体の奥に俺を刻みつけ、くったりと力の入らなくなった彼の姿は何よりも愛らしい。
悋気を起こしてくれるなら嬉しいが、シュリエルを不安にさせるのは本望ではない。ディのつく男に傷つけられたシュリエルは、奴を思い出す度に悲しい顔をする。
あのような、こちらまで胸を締め付けられるような切ない顔はもう、させたくない。
恋愛物語をよく読むジタリヤが言うにはわざと嫉妬させるような手法があるらしいが、愚の骨頂。
愛しい人を不安にさせ、悲しませて嬉しいか?それは本当に愛しているのか?愛しているのは自分、の間違いだろう。
良い男は、伴侶に不安になる余地を与えないくらいに愛し尽くすものだ。
ミルドレッドの生育環境が異常だったこともあり、尋問してもその思考は理解不能だった。
ただ、強い男に固執していて、考えが変わらないようであれば、今ここで懲戒解雇しておいた方が良いような気がする。
なぜなら、守るべき主人を害する騎士など、契約に真っ向から反している。今回の被害は俺の不快を招いただけだったが、騎士として不適格と言わざるを得ない。侍女や令嬢ならともかく、騎士は主人を守るという職務なのだから。
そう言うと、ミルドレッドの腕を損なうのは惜しいと、騎士団長が擁護する。
怪しいと思ったら案の定、奴らは関係していた。
ふむ、騎士団長も強い男といえば強い男。どうやらミルドレッドの男の趣味はそれが最重要らしい。それ以外に俺と騎士団長の共通点は無い。
それならばと、彼女と団長をセットにして辺境の魔窟の前線へと送りつけることにした。
負傷して後遺症が残ろうが構わないし、制圧出来れば儲け物。どちらに転んでも損害はない。
勿論、俺とシュリエルへは接触禁止令を出した上で、だ。
団長はミルドレッドから目を離さず、常に監視しておくよう命令をしたが、絆されているのであまり期待はできない。……先に魔窟へ鍛え直しに行っている騎士に監視をさせることにするか。
ミルドレッドを派遣した母親には真剣に謝られたので許そう。母親の前ではただただ存在感の薄い優秀な騎士であったらしい。
問題は、このことをシュリエルに伝えるかどうかであった。
伝えれば、どんな反応をするだろうか。
伝えなければ、万が一伝わった際にどう思うだろうか。
天秤にかけた結果、俺は、自分の口から報告することにしたが………どう、伝えたら不安にさせずに済む?
父と母それぞれから新たな公務を任されることになり、休日はシュリエルと過ごしたかった俺は、学園終わりの僅かな時間に王城へ出向くことにした。
遠慮なく引き継いでくる両親に苛立ちが募る。これは、シュリエルによるサポートも存分に見込んだ上でやっている。確信犯たちだな……?
とはいえ、無理ではない量。頭に叩き込み終わったところで深夜になっており、今夜は王城に泊まり、翌朝学園に戻ることとした。
疲れた。王城の自室に戻ってもシュリエルは当然ながらいない。彼がいるだけでこの疲れは活力となりうるのに、そうでなければ足を重くする錘のよう。
よし、今日は俺シャツのシュリエルで一回スッキリしてから寝るか。あれは相当可愛かった。
そう、顔には出さないようニヤニヤしながら自室に戻ったのだが。
そこには先客がいた。
あろうことか騎士隊服ではなく、薄い衣だけのミルドレッドが、俺の寝台に腰掛けて待っていたのだ。
「クライヴ殿下」
「……ミルドレッド、どういうつもりだ」
「本日はお疲れ様でございました。私めが殿下のお疲れを癒して差し上げたく……」
「必要ない。去れ」
狼藉者だ。間髪入れず、シュリエルからもらった腕輪から、キンと音を立てて長剣を取り出す。
切先を向けても、ミルドレッドは動じない。……その無駄な胆力が、今は憎々しい。
「シュリエル様だけでは、貴方様の欲求は満足出来ないはずです」
「は?なにを……」
「決してシュリエル様との仲を邪魔する気はありません。私は、いえ、私たちは、どんなハードなプレイでも耐えうる体をしております。その上、男好きのする体付き。どうでしょう」
異様な自信の女は、ストン、とその夜着を床に落とした。褐色の肌が晒される。
だが、俺の感情が動く事は無い。
俺は、当然の事だが、性欲の解消のために抱いているのではなく、シュリエルを抱きたいから抱いている。
目の前の女が服を脱いだところで、皮付きの芋か、皮を剥いた芋くらいの違いしかなかった。
「貴様が脱いだ所で斬りやすくなったとしか思わん。去れ。そのまま放り出されたいか。」
「……何故です、主よ。貴方は我々を助けてくれた、恩人です。恩人のためにひと肌脱ぎたいのです!貴方をお慰めする栄誉を与えて下さい」
「こちらこそ何故、お前の気持ちを汲んでやる必要がある?いつ、俺より偉くなったんだ?ジタリヤ!」
「はいは……」
ジタリヤを呼ぶと、全裸の女を見てすぐさま騎士を呼ぶ。察しが良くて何よりだ。
こういうことは、以前からあった。あったが、俺が『鬼神』と呼ばれるようになってからはなくなっていた。
それもどうかと思うが……15歳に満たない少年に夜這いをかける男女など碌なものではないという自己紹介にしかならない。
しかし、シュリエルの座を奪いたい訳でもなく、ただ情けを欲する心情が、俺には歪なように感じ、尋問官へ命令を下した。女の目的を探れと。
――――――――
「勿論、お子は授かりたい。殿下の強靭な遺伝子は、我々の正義。私となら、確実に強い子を授かれる。それに……」
女は言葉を切り、どこかを見る。そこには汚れた石壁があるだけ。
「殿下は私の憧れ。強さの頂点。一晩だけでも愛されたのなら、それだけで生きていけよう。女の誉れ。もちろん、妻となるには足らないことも自覚している。しかし、ただの性欲解消の係だとしても、あの逞しく雄々しい体に組み敷かれたかった」
「……何故、貴様の欲望に殿下を付き合わせようとしている」
尋問官は呆れていた。四肢を拘束され、自白剤を飲まされたミルドレッドは、焦点の合わない視線をうろうろと泳がせていた。
「男は皆、この体を欲するだろう。女には選択権は無いと?私は幼いころから、連日連夜、道具のように使われてきたのだ。聞いたぞ。クライヴ殿下は、体の隅々まで愛し尽くすらしい。……狡いではないか。あのような男の頂点のようなお方に大事に抱かれているのに、体力が無い?怠慢だろう。その代わりに抱かれてやるというのだから喜んで欲しいくらいだ。」
「クライヴ殿下に選択権は無いのか?」
「だから、男は皆この体を欲すると言っている。拒否される意味がわからない。こちらは抵抗もせず体を差し出しているのだぞ?そうか、シュリエル様が悋気を起こすからか。体力もなければ狭量な男め。矮小な男に、クライヴ殿下の横が務まるはずがない。」
「……はぁ。これ以上は時間の無駄だな……」
一貫性のない主張に狂気を感じた尋問官は、報告書をまとめ、ぶつぶつと呟き続ける女の檻から立ち去った。
――――――――クライヴ 視点
俺は尋問官から報告を受け取った。
シュリエルが怠慢?むしろシュリエルは体力のある方だと母親が言っていた。俺を産んだ方の男だが、母親が言うには受け入れ側が快感を得るのは才能がいる上、普通の射精よりも何倍も激しい快楽に根こそぎ体力を奪われるのだとか。
……つまりは俺が盛りすぎだと、母は刺すような目つきをしていた。これからは、控えよう。一晩に一回だけ……ん、二回までならいいか……?もちろん、シュリエルの達する回数で、俺の欲望は後回しとしてもいい。シュリエルを可愛がり、その目に、肌に、体の奥に俺を刻みつけ、くったりと力の入らなくなった彼の姿は何よりも愛らしい。
悋気を起こしてくれるなら嬉しいが、シュリエルを不安にさせるのは本望ではない。ディのつく男に傷つけられたシュリエルは、奴を思い出す度に悲しい顔をする。
あのような、こちらまで胸を締め付けられるような切ない顔はもう、させたくない。
恋愛物語をよく読むジタリヤが言うにはわざと嫉妬させるような手法があるらしいが、愚の骨頂。
愛しい人を不安にさせ、悲しませて嬉しいか?それは本当に愛しているのか?愛しているのは自分、の間違いだろう。
良い男は、伴侶に不安になる余地を与えないくらいに愛し尽くすものだ。
ミルドレッドの生育環境が異常だったこともあり、尋問してもその思考は理解不能だった。
ただ、強い男に固執していて、考えが変わらないようであれば、今ここで懲戒解雇しておいた方が良いような気がする。
なぜなら、守るべき主人を害する騎士など、契約に真っ向から反している。今回の被害は俺の不快を招いただけだったが、騎士として不適格と言わざるを得ない。侍女や令嬢ならともかく、騎士は主人を守るという職務なのだから。
そう言うと、ミルドレッドの腕を損なうのは惜しいと、騎士団長が擁護する。
怪しいと思ったら案の定、奴らは関係していた。
ふむ、騎士団長も強い男といえば強い男。どうやらミルドレッドの男の趣味はそれが最重要らしい。それ以外に俺と騎士団長の共通点は無い。
それならばと、彼女と団長をセットにして辺境の魔窟の前線へと送りつけることにした。
負傷して後遺症が残ろうが構わないし、制圧出来れば儲け物。どちらに転んでも損害はない。
勿論、俺とシュリエルへは接触禁止令を出した上で、だ。
団長はミルドレッドから目を離さず、常に監視しておくよう命令をしたが、絆されているのであまり期待はできない。……先に魔窟へ鍛え直しに行っている騎士に監視をさせることにするか。
ミルドレッドを派遣した母親には真剣に謝られたので許そう。母親の前ではただただ存在感の薄い優秀な騎士であったらしい。
問題は、このことをシュリエルに伝えるかどうかであった。
伝えれば、どんな反応をするだろうか。
伝えなければ、万が一伝わった際にどう思うだろうか。
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