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17 ※背後微?注意

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 横抱きにされ、そのままベッドまで運ばれたシアは、すこし混乱していた。
 だきたい、といったユージーンの声が、ひどく切なげで、いつもの「ヤりますか!」などと言っている人とは同一人物と思えない、と思った。
 なんで今すぐ消えてしまいそうな、そんな雰囲気なんだろう。
 師匠は、何を考えているんだ?
 魔力不足で動かない体を彼に預けながら、シアは必死に考える。

「シア君」

 丁寧にベッドに下されて、ずぶぬれのままのユージーンに見つめられる。
 どうしよう、どうすればいい。
 シアは必死に考えて、考えて、そして。

「師匠、…抱いて」

 と重い腕をユージーンに伸ばした。




「あっ、あっ師匠ぉっ」

 いつもの、「嫌だったら」という言葉すらなかった。
 シアの言葉を聞いた瞬間に、ユージーンは乱暴ともいえるキスをシアに落とす。
 そして、胸や、脇、臍、シアが感じるあらゆる場所を、触り、口付け、舐めた。

「やっ、あ、あんっ」
「シア君、すみません」

 熱く上がった呼吸を口付けで塞がれて、シアは頭がクラクラした。
 それでも、身体中が、ユージーンを求めて熱く震える。
 いつものセックスとは、何もかもが違う。
 何が違うか分からないのに、違う、これは回復なんかじゃない、と思う。
 もちろん快感に応じて魔力は戻っているが、それが目的なんかではない。
 抱きたい、抱かれたいからセックスをしている。
 ユージーンが自分を求めてくるそれが、たまらなく、気持ちよくて、泣きそうになる。
 快感に溢れた涙は、ユージーンに舐め取られた。

「シア君。…すみません。すみません」
「な、んで」

 謝るの、師匠。
 慣らすのもほどほどに後ろを貫かれて、シアはびくりと体を逸らせた。
 けれど、何度も何度も重ねた体は、痛みはなくそれを受け止める。

「ああっ、あっ、んあっ、ァァンッ」

 やがて、ユージーンは無言になり、熱い吐息だけがシアをそめた。
 眉を寄せ、そして、どんどん短くなる呼吸が、ユージーンの限界を示していて、シアは、先程よりずっと軽くなった腕でユージーンにぎゅう、と抱きついた。

「師匠ォ、…きて…」
「っ!?」

 言葉を受け止めると同時にユージーンは果てた。
 そして、熱を受け止めてシアもはてる。
 いつもよりずっと短かったはずのそれは、いつもよりずっと濃厚で、疲労が体を支配する。
 急激な眠気がシアを襲って、それに気づいたユージーンは、いつものように微笑んで洗浄魔法をとなえると、「おやすみなさい、シア君」と声をかけた。
 眠りの魔法…?
 シアはそう感じたがそれ以上考えることはできず、そのままぐん、と夢の中へと引き摺り込まれていった。

 次の朝目が覚めると、家のどこにも、ユージーンの姿は見えなかった。


***
今回短めですみません!
ちょっとシリアス風味です。

オフの関係で毎日更新難しくなるかもですが、よろしければ引き続き2人を見守っていただければ幸いです!
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