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こぼれ話
ヴィオーラとローザの話 ※NL回です
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<注意>
直接的な描写はありませんが、NLのせっくすを示唆する表現があります。
NLのその手のものが苦手なかたはご自衛お願いいたします。
すみません、ローザのスキル名間違えていたので修正しました_:(´ཀ`」 ∠):
「ねえ、ローザとヴィオーラってぶっちゃけどのくらいまでやってるの?」
みんなで食べよう、と食堂に集まっている時、その爆弾は落とされた。
「どのくらい、とはどういう意味かな我が君」
「え、そのまんまの意味だよ。ぶっちゃけ体の関係はあるのかな、と」
「…魔王様、最低」
「え?」
ローザが冷たい空気が流れてきて、魔王はぎょっとする。
「デリカシー、まったく、ない。最低。ローザ、帰る」
綺麗な顔を怒りに染めて、ローザは魔王を目があった瞬間にぷいっと横を向いて、まだ蜜の残っているカップをそのままに食堂を早歩きで出ていった。
ヴィオーラも、絶対零度の眼差しをシュバルツに向ける。
「我が君、…ちょっと今のは、…許容できないよ」
そしてローザを追うようにふわりと飛んで、ヴィオーラも食堂から出ていった。
「あ、アルジェントぉ…」
「今のは魔王様が全面的に悪いと思います。ただでさえ、あの2人の関係は絶妙なバランスで成り立っているんですから」
「そ、そうだよね。うん…はい…ちゃんと反省します…」
「そうしてください」
基本的にシュバルツを全面的肯定をするアルジェントにすら注意されてしまい、シュバルツは、あとでちゃんと謝りに行こう、と心の決めた。
「ローザ、ローザ。私の愛しい人。大丈夫かい?」
「ん。…でも、むかついた」
「ああ、あれは我が君が絶対悪い。怒りが収まるまで許さなくていいと思うよ。私もそうすする」
ローザの核の近くで、2人は座っていた。
ヴィオーラの膝に、小柄なローザがすわって抱え込まれている形だ。
ローザはヴィオーラの腕をきゅっとにぎった。
「ローザだって…したい」
「うん、知ってる」
「けど、…怖い」
「ああ、それも知っているよ、愛しい人」
実は、この2人。体の関係を持とうとしたことはあった。
しかし、初めての痛みにローザのスキル“奪取”が発動してしまい、あわやヴィオーラの魔力を喰い尽くすところだったのだ。
その時はなんとかギリギリでスキルを止めることができたが、またそんなことになったらどうしようという恐怖から、2人はそういうことができなくなってしまった。
つまり、シュバルツが踏んだのは、2人にとって見事な地雷だったのだ。
アルジェントはローザと恋バナをする関係で知っていたが、シュバルツは知らなかったので、デリカシーに欠けていたという部分以外では2人は怒ってはいないのだが、それでもすぐに許せるものでもなかった。
ちゅ、とヴィオーラがローザのおでこにキスを落とす。
「私の愛しい君。唇をくれないかい?」
「うん。ヴィオーラ」
ローザは座り直して、ヴィオーラを見上げる。
唇を重ねて、ふたりはホッと息をついた。
「少しずつ、ね」
「うん。少し、ずつ」
いつか、全てをもって愛し合えるように。
***
この後、全力で土下座してきた魔王に苦笑して、2人はちゃんと許してあげました。
今日も魔王城は平和です。
次あたりで、シュバルツ×アルジェントのらぶらぶえっちを書きたいです。
直接的な描写はありませんが、NLのせっくすを示唆する表現があります。
NLのその手のものが苦手なかたはご自衛お願いいたします。
すみません、ローザのスキル名間違えていたので修正しました_:(´ཀ`」 ∠):
「ねえ、ローザとヴィオーラってぶっちゃけどのくらいまでやってるの?」
みんなで食べよう、と食堂に集まっている時、その爆弾は落とされた。
「どのくらい、とはどういう意味かな我が君」
「え、そのまんまの意味だよ。ぶっちゃけ体の関係はあるのかな、と」
「…魔王様、最低」
「え?」
ローザが冷たい空気が流れてきて、魔王はぎょっとする。
「デリカシー、まったく、ない。最低。ローザ、帰る」
綺麗な顔を怒りに染めて、ローザは魔王を目があった瞬間にぷいっと横を向いて、まだ蜜の残っているカップをそのままに食堂を早歩きで出ていった。
ヴィオーラも、絶対零度の眼差しをシュバルツに向ける。
「我が君、…ちょっと今のは、…許容できないよ」
そしてローザを追うようにふわりと飛んで、ヴィオーラも食堂から出ていった。
「あ、アルジェントぉ…」
「今のは魔王様が全面的に悪いと思います。ただでさえ、あの2人の関係は絶妙なバランスで成り立っているんですから」
「そ、そうだよね。うん…はい…ちゃんと反省します…」
「そうしてください」
基本的にシュバルツを全面的肯定をするアルジェントにすら注意されてしまい、シュバルツは、あとでちゃんと謝りに行こう、と心の決めた。
「ローザ、ローザ。私の愛しい人。大丈夫かい?」
「ん。…でも、むかついた」
「ああ、あれは我が君が絶対悪い。怒りが収まるまで許さなくていいと思うよ。私もそうすする」
ローザの核の近くで、2人は座っていた。
ヴィオーラの膝に、小柄なローザがすわって抱え込まれている形だ。
ローザはヴィオーラの腕をきゅっとにぎった。
「ローザだって…したい」
「うん、知ってる」
「けど、…怖い」
「ああ、それも知っているよ、愛しい人」
実は、この2人。体の関係を持とうとしたことはあった。
しかし、初めての痛みにローザのスキル“奪取”が発動してしまい、あわやヴィオーラの魔力を喰い尽くすところだったのだ。
その時はなんとかギリギリでスキルを止めることができたが、またそんなことになったらどうしようという恐怖から、2人はそういうことができなくなってしまった。
つまり、シュバルツが踏んだのは、2人にとって見事な地雷だったのだ。
アルジェントはローザと恋バナをする関係で知っていたが、シュバルツは知らなかったので、デリカシーに欠けていたという部分以外では2人は怒ってはいないのだが、それでもすぐに許せるものでもなかった。
ちゅ、とヴィオーラがローザのおでこにキスを落とす。
「私の愛しい君。唇をくれないかい?」
「うん。ヴィオーラ」
ローザは座り直して、ヴィオーラを見上げる。
唇を重ねて、ふたりはホッと息をついた。
「少しずつ、ね」
「うん。少し、ずつ」
いつか、全てをもって愛し合えるように。
***
この後、全力で土下座してきた魔王に苦笑して、2人はちゃんと許してあげました。
今日も魔王城は平和です。
次あたりで、シュバルツ×アルジェントのらぶらぶえっちを書きたいです。
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