143 / 198
第45話『この行為には愛がありません!!』③
しおりを挟む
「オーガさん!」
「……行くのか。アメリア」
「はい。申し訳ございませんが」
「いや、良い。いつかこんな日が来る事は分かっていた。お前は旅をしているのだものな」
「はい」
「そうだな。うん。そうだ。あー。一つだけ確認させてくれ。アメリア」
「なんでしょうか?」
「また、ここへ来てくれるか? 是非、この場所が花でいっぱいになった光景をお前に見せたい」
「はい! それでしたら是非! 私も妹にこの場所を案内したいですから」
「そうか。ふふ。そうだな。あー。だが来る時期には気を付けろよ。どうやらこの花は一定の時期にしか花を咲かせないらしい」
「そうなんですか!? むむむ。それは困りましたね」
私は腕を組みながら考えて、アッと思いついた事をオーガさん達に聞く。
「実はですね。私って結構我儘なんですよ」
「それは知ってるが、今更どうした」
「ふふっ。なので、一足先に花を見ても良いですか!? あっ! 先に言っておきますが、これは土の精霊さんにお願いして、ここから先に最高の環境が与えられ続けた場合に見る事が出来る景色なので、あしからず!」
「よく分からんが、構わんぞ」
オーガさん達にに許可を取って、私は土の精霊さんにお願いしてこの周辺の状況を未来の姿にした。
薄いピンク色の花が咲き乱れる綺麗なお花畑に!!
「わぁー! 凄い凄い! 凄いですよ! ね! 見て下さい!!」
呆然としているオーガさん達の前で私はお花畑に向かって駆けだした。
両手を広げて、風に舞い上がる花びらの中で笑う。
「あぁ……綺麗だ」
オーガさん達の嬉しそうな声を聞きながら、私は最大の満足の中でオーガさん達の住処を後にするのだった。
「……行くのか。アメリア」
「はい。申し訳ございませんが」
「いや、良い。いつかこんな日が来る事は分かっていた。お前は旅をしているのだものな」
「はい」
「そうだな。うん。そうだ。あー。一つだけ確認させてくれ。アメリア」
「なんでしょうか?」
「また、ここへ来てくれるか? 是非、この場所が花でいっぱいになった光景をお前に見せたい」
「はい! それでしたら是非! 私も妹にこの場所を案内したいですから」
「そうか。ふふ。そうだな。あー。だが来る時期には気を付けろよ。どうやらこの花は一定の時期にしか花を咲かせないらしい」
「そうなんですか!? むむむ。それは困りましたね」
私は腕を組みながら考えて、アッと思いついた事をオーガさん達に聞く。
「実はですね。私って結構我儘なんですよ」
「それは知ってるが、今更どうした」
「ふふっ。なので、一足先に花を見ても良いですか!? あっ! 先に言っておきますが、これは土の精霊さんにお願いして、ここから先に最高の環境が与えられ続けた場合に見る事が出来る景色なので、あしからず!」
「よく分からんが、構わんぞ」
オーガさん達にに許可を取って、私は土の精霊さんにお願いしてこの周辺の状況を未来の姿にした。
薄いピンク色の花が咲き乱れる綺麗なお花畑に!!
「わぁー! 凄い凄い! 凄いですよ! ね! 見て下さい!!」
呆然としているオーガさん達の前で私はお花畑に向かって駆けだした。
両手を広げて、風に舞い上がる花びらの中で笑う。
「あぁ……綺麗だ」
オーガさん達の嬉しそうな声を聞きながら、私は最大の満足の中でオーガさん達の住処を後にするのだった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
聖女の孫だけど冒険者になるよ!
春野こもも
ファンタジー
森の奥で元聖女の祖母と暮らすセシルは幼い頃から剣と魔法を教え込まれる。それに加えて彼女は精霊の力を使いこなすことができた。
12才にった彼女は生き別れた祖父を探すために旅立つ。そして冒険者となりその能力を生かしてギルドの依頼を難なくこなしていく。
ある依頼でセシルの前に現れた黒髪の青年は非常に高い戦闘力を持っていた。なんと彼は勇者とともに召喚された異世界人だった。そして2人はチームを組むことになる。
基本冒険ファンタジーですが終盤恋愛要素が入ってきます。
異界冒険譚シリーズ 【エリカ編】-迷い子の行く先-
とーふ(代理カナタ)
ファンタジー
少女はその世界で孤独だった。
家族は彼女を疎み、友人は彼女から離れていった。
孤独は人の命を容易く奪う。
少女はその世界で生きる事を諦めていたが、たった一つ、残された糸が少女を生かし続けていた。
そしてその糸は、世界を超え、異世界へと繋がる。
これは孤独に潰されそうな少女が、新しい世界に希望を見出す物語。
☆☆本作は異界冒険譚シリーズと銘打っておりますが、世界観を共有しているだけですので、単独でも楽しめる作品となっております。☆☆
その為、特に気にせずお読みいただけますと幸いです。
異界冒険譚シリーズ 【オリヴィア編】-語られぬ者たちの物語-
とーふ(代理カナタ)
ファンタジー
聖女アメリアによって、大いなる闇の力が封印された平和が訪れた世界。
しかし、闇は完全に消えてはいなかった!
闇は意思を持ち、『魔王』という名の存在になって復活したのだ。
そして、聖女アメリアが次代の聖女として選んだ少女オリヴィアは聖女として魔王を倒す為の旅に出て……遂にその魔王を討伐する事に成功した。
しかし、聖女オリヴィアを含めた勇者一行は、魔王を完全に消し去る事が出来ず、その復活まで予言されてしまう。
また時が来れば復活してしまう魔王に、聖女オリヴィアは滅ぼすのではなく、封印という手段を取る……!
そして、聖女オリヴィアは自身の力により子供となった魔王の力を奪い、善き魔王として生まれ変わらせる為に『教育』を始めるのだった。
これは聖女アメリアの素晴らしさを教え込む為にあらゆる手段を取る聖女オリヴィアと、そんなアメリア狂信者のオリヴィアから逃げようと奮闘する魔王の戦いの記録である。
☆☆本作は異界冒険譚シリーズと銘打っておりますが、世界観を共有しているだけですので、単独でも楽しめる作品となっております。☆☆
その為、特に気にせずお読みいただけますと幸いです。
異界冒険譚シリーズ外伝【ミラ編前日譚】-その恋の始まりは、暗闇へと繫っている-
とーふ(代理カナタ)
ファンタジー
その日、世界に一人の少女が誕生した。
彼女の誕生に人々は歓喜し、世界へ感謝を告げた。
その整った容姿、素晴らしい精神性は人々の心を惹きつけ、奪う。
しかし彼女の誕生は喜びばかりを人々に与えはしなかった。
そう。彼女を求め、争いが始まってしまったのだ。
これは一人の少女を巡り、戦う者たちの物語(かもしれない)
☆☆この物語は『異界冒険譚シリーズ【ミラ編】-少女たちの冒険譚-』の前日譚となっております。
単独でも読めますが、本編の方も読んでいただけると、より一層楽しめるかと思います!☆☆
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした
猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。
聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。
思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。
彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。
それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。
けれども、なにかが胸の内に燻っている。
聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。
※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる