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第42話『……私は神様なんかじゃないです』①
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獣人さん達に囲まれたまま森の奥地へと連れて行かれた私たちだったが、リアムさん達の扱いは最悪だった。
私の仲間だという発言を一応信じてくれたのだろう。危害を加えるつもりは無いようだが、それでも遠く離されているし、話をする事も難しい。
そしてそのまま獣人さんの村に到着して、一番奥にある家に招待された。
当然の様にリアムさん達は置き去りだ。
私がリアムさん達から見えない所へ移動した事で、酷い事をされなければ良いけど。
「アメリア様」
しかし、外の心配をする前に、どうやら私には対応しなければいけない事があるらしい。
私は名を呼んだ人の方を向きながら、案内されるままに多くの獣人さんに囲まれた場所に座るのだった。
「はじめまして。ですかな。アメリア様」
「えぇ。そうですね」
「貴女様にお会いする日を我々はずっと待ち望んでおりました」
「……私に?」
「はい。力なき我らに力を与えて下さった女神。アメリア様」
「……私は神様なんかじゃないです」
「我らにとってはアメリア様こそ神なのです。この世界を創ったとされる神よりも、尊く気高い存在」
私の正面に座っていた猫の獣人さんが放った言葉を、かつて獣人さん達に呼ばれていた時と同じ様に否定する。
しかし、獣人さん達は相変わらず頑固というか、なんと言うか。
いや、ここで言い争っていてもしょうがないか。
「本当は否定したいですが、今はそういうお話をしている時ではないと思いますので、その話は聞かなかった事にします。それで、こうして私をここへ呼んだという事は何か用事があるんですよね?」
「はい。アメリア様。どうか我らの元へ戻ってきていただきたく」
「お断りします」
「っ!? アメリア様! 何故。我らの何がご不満なのでしょうか!?」
「不満とかでは無いのです。私が居る事で、獣人さん同士で争いが起きてしまった。そしてその争いによって多くの獣人さんが亡くなりました。その事は記録に残っているでしょうか」
「はい。恥ずべき歴史です。ですか! 我らは以前の我らとは違います! 互いに協力し合い、手を取り合って、生きてきました」
「でも、人間さんと争っている。そうですよね?」
「っ! それは」
「先ほどもリアムさん達に、酷い事をしようとしていました。何もしていないのに」
「人間は!! 多くの争いを世界にまき散らしました。貴女を攫った事も! そして、我ら獣人を意味も無く傷つけ、憎しみをまき散らしている!」
「アメリア様は人間の味方をされるのか!?」
「我ら獣人を捨てたのか!?」
私の仲間だという発言を一応信じてくれたのだろう。危害を加えるつもりは無いようだが、それでも遠く離されているし、話をする事も難しい。
そしてそのまま獣人さんの村に到着して、一番奥にある家に招待された。
当然の様にリアムさん達は置き去りだ。
私がリアムさん達から見えない所へ移動した事で、酷い事をされなければ良いけど。
「アメリア様」
しかし、外の心配をする前に、どうやら私には対応しなければいけない事があるらしい。
私は名を呼んだ人の方を向きながら、案内されるままに多くの獣人さんに囲まれた場所に座るのだった。
「はじめまして。ですかな。アメリア様」
「えぇ。そうですね」
「貴女様にお会いする日を我々はずっと待ち望んでおりました」
「……私に?」
「はい。力なき我らに力を与えて下さった女神。アメリア様」
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「我らにとってはアメリア様こそ神なのです。この世界を創ったとされる神よりも、尊く気高い存在」
私の正面に座っていた猫の獣人さんが放った言葉を、かつて獣人さん達に呼ばれていた時と同じ様に否定する。
しかし、獣人さん達は相変わらず頑固というか、なんと言うか。
いや、ここで言い争っていてもしょうがないか。
「本当は否定したいですが、今はそういうお話をしている時ではないと思いますので、その話は聞かなかった事にします。それで、こうして私をここへ呼んだという事は何か用事があるんですよね?」
「はい。アメリア様。どうか我らの元へ戻ってきていただきたく」
「お断りします」
「っ!? アメリア様! 何故。我らの何がご不満なのでしょうか!?」
「不満とかでは無いのです。私が居る事で、獣人さん同士で争いが起きてしまった。そしてその争いによって多くの獣人さんが亡くなりました。その事は記録に残っているでしょうか」
「はい。恥ずべき歴史です。ですか! 我らは以前の我らとは違います! 互いに協力し合い、手を取り合って、生きてきました」
「でも、人間さんと争っている。そうですよね?」
「っ! それは」
「先ほどもリアムさん達に、酷い事をしようとしていました。何もしていないのに」
「人間は!! 多くの争いを世界にまき散らしました。貴女を攫った事も! そして、我ら獣人を意味も無く傷つけ、憎しみをまき散らしている!」
「アメリア様は人間の味方をされるのか!?」
「我ら獣人を捨てたのか!?」
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