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第20話『私たちは悲しいすれ違いがありましたが、その事で誰か恨んだり、憎んだりする事は無いですよ』③
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「それで? 本当は何があったんだ」
「えと、本当に何も無かったですよ。ただお話をしていただけです」
「おはなしだぁ? なら、ここで話せば良いだろう。何をコソコソ隠す必要があった」
「何でもお話出来る事ばかりじゃないですよ。リアムさん」
「アメリアの癖に分かった様な事を」
「まぁまぁ。落ち着けよ。リアム」
「あァ!?」
「だから落ち着けって。なぁ、アメリアちゃん。俺たちに言わなきゃいけないような事は、何も無かったんだよね?」
「はい。そうですね。昔の事とか色々とお話しただけで。後は封印を頑張ります! って私が言っただけですね」
「ふーん」
フィンさんがジッと私を見つめる。
同じ様にリアムさんや、カー君、そしてキャロンさんも無言のまま私を見つめた。
そんなみんなの視線に笑顔を返しながら、私はテーブルの上に置かれたお茶を一口飲むのだった。
「そんなに見つめられても、何も出ませんよ」
「分からないだろう」
「そうですか? では、どうぞ」
ニコニコと笑いながら、見つめ返して、私はこの時間を楽しんだ。
シャーラは笑っている姿が好きだと言っていた。
アルマは私が楽しいか日々気にしていた。
だから私は日々を笑って楽しもう。
そうあるべきだ。私は、そうあるべきだろう。
「はぁー。分かった。信じよう。んで? これから先はどうするんだ? リアム」
「それについては、ネイサンから聞く。おい」
「ネイサン?」
「占い師の事だ。おい。聞いてるんだろ。さっさと出て来て説明しろ」
「まったくもう。乱暴な言い方だなぁ」
先ほどまでの会話など無かったと言わんばかりに、最初に会った時と同じ雰囲気で占い師さんは部屋に転移してきた。
そして、私たちの前に椅子を転移させて座る。
「さて。長い話になる。座りたい人は座った方が良いよ?」
占い師さんの話をまとめると、闇の力を封印する為には精霊の力を借りる必要があるらしく、各地を巡って力の強い精霊と最上位契約をして欲しいとの事だった。
一応私は全ての精霊と契約しているし、最上位契約も問題なく出来るだろう。
もしもの時を考えて、私も最上位契約をしておくべきだろうなと私は頷く。
「おい。アメリア。ちゃんと分かってるか?」
「はい! 精霊さんと仲良くなって、闇の力を封印するんですよね!?」
「……間違ってはいないが、精霊ってのは、性質やら何やらを見て契約するかどうか判断するって話だ」
「はい! 頑張ります!」
「いや、頑張ってどうこうなる問題じゃあ……まぁ良いか。俺らで何とかすりゃ良い話だ」
「そうだねぇ」
「俺、頑張るよ姉ちゃん!」
「頑張るかぁ」
「あれ? あれ? 皆さん? 私も居ますよ?」
「おーおー。期待してる期待してる」
「もう! リアムさん!」
私は怒りながら、お茶をまた飲むのだった。
「えと、本当に何も無かったですよ。ただお話をしていただけです」
「おはなしだぁ? なら、ここで話せば良いだろう。何をコソコソ隠す必要があった」
「何でもお話出来る事ばかりじゃないですよ。リアムさん」
「アメリアの癖に分かった様な事を」
「まぁまぁ。落ち着けよ。リアム」
「あァ!?」
「だから落ち着けって。なぁ、アメリアちゃん。俺たちに言わなきゃいけないような事は、何も無かったんだよね?」
「はい。そうですね。昔の事とか色々とお話しただけで。後は封印を頑張ります! って私が言っただけですね」
「ふーん」
フィンさんがジッと私を見つめる。
同じ様にリアムさんや、カー君、そしてキャロンさんも無言のまま私を見つめた。
そんなみんなの視線に笑顔を返しながら、私はテーブルの上に置かれたお茶を一口飲むのだった。
「そんなに見つめられても、何も出ませんよ」
「分からないだろう」
「そうですか? では、どうぞ」
ニコニコと笑いながら、見つめ返して、私はこの時間を楽しんだ。
シャーラは笑っている姿が好きだと言っていた。
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だから私は日々を笑って楽しもう。
そうあるべきだ。私は、そうあるべきだろう。
「はぁー。分かった。信じよう。んで? これから先はどうするんだ? リアム」
「それについては、ネイサンから聞く。おい」
「ネイサン?」
「占い師の事だ。おい。聞いてるんだろ。さっさと出て来て説明しろ」
「まったくもう。乱暴な言い方だなぁ」
先ほどまでの会話など無かったと言わんばかりに、最初に会った時と同じ雰囲気で占い師さんは部屋に転移してきた。
そして、私たちの前に椅子を転移させて座る。
「さて。長い話になる。座りたい人は座った方が良いよ?」
占い師さんの話をまとめると、闇の力を封印する為には精霊の力を借りる必要があるらしく、各地を巡って力の強い精霊と最上位契約をして欲しいとの事だった。
一応私は全ての精霊と契約しているし、最上位契約も問題なく出来るだろう。
もしもの時を考えて、私も最上位契約をしておくべきだろうなと私は頷く。
「おい。アメリア。ちゃんと分かってるか?」
「はい! 精霊さんと仲良くなって、闇の力を封印するんですよね!?」
「……間違ってはいないが、精霊ってのは、性質やら何やらを見て契約するかどうか判断するって話だ」
「はい! 頑張ります!」
「いや、頑張ってどうこうなる問題じゃあ……まぁ良いか。俺らで何とかすりゃ良い話だ」
「そうだねぇ」
「俺、頑張るよ姉ちゃん!」
「頑張るかぁ」
「あれ? あれ? 皆さん? 私も居ますよ?」
「おーおー。期待してる期待してる」
「もう! リアムさん!」
私は怒りながら、お茶をまた飲むのだった。
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