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第10話『私、レッドリザードくんと大親友なんです!』③
しおりを挟む「今、お願いしましたので、これからレッドリザードくんを見つけたらお願いしてみて下さい。でもご飯はなるべく美味しい物を上げて下さいね。一晩燃やしているのは大変ですから」
「お、おぅ。それは分かったよ。てか、今、もしかして普通に会話してた?」
「え? えぇ。していましたが?」
「えぇー」
「兄ちゃ……いや、フィン。気にし過ぎてもしょうがないぞ。姉ちゃんは家に居た時もこんな感じだったから」
「そうなのか。これも聖人の証で得た力って奴か?」
「あー。そうですね。アハハ」
「ふぅん。力が強くなる以外にも色々あるんだな」
「そうみたいですね!」
私は不意に証について話しが始まってしまった事に冷や汗を流しながら合わせる。
もし、もしだ。
私の証が偽物だとバレてしまえば、リリィが封印をしに行く必要がある。
それだけは避けなくては!
私は本物! 本物ですよー!
「リアムはなんか知ってんのか?」
「あー? いや、俺も多くは知らん。殆ど占い師の奴に聞いた話だしな。ただ……そうだな。アメリアの事はアイツも何か気にしてる感じだったぞ」
「えっ!?」
「何驚いてんだよ」
「そりゃ驚くだろ。特別何かあるみたいな事を占い師に言われてりゃさ」
「あー。いや。そういうんじゃねぇよ。ただ、何だろうな。占い師曰く、アメリアの存在が世界の形を大きく変えてしまう可能性があるとか何とか」
私が世界の形を大きく変える?
どういう事だろう?
「……つまり、私がとても大きくなって、こう手とか足で地面を削るという話でしょうか」
「んな訳ねぇだろ。抽象的な話だよ。抽象的な話!」
「ほえー。抽象的な話ですかぁ」
私は火をボーっと見ながら、やっぱり私が大きくなって、てりゃーと嵐とかを止める想像をした。
んー。何か強そう!
「正直さ。アメリアちゃんを見てると思うけど、そんな凄い人には見えんけどな。占い師がなんか勘違いしてるだけじゃないのか?」
「おそらくは、そうだろうな。しかし、今まで世界を見てきたが、手を翳すだけで怪我や病気を治す事が出来た奴なんて、アメリア以外には見た事がない。普通治癒と言えば、薬草飲ませるか、燃やして血を止めるかのどっちかだ。あり得んだろ。どうやったら傷一つ残さずに消し去れる」
「……一つ。これかなって言うのはあるんだけど」
「あん?」
「アメリア姉ちゃんって魔法使いなんじゃねぇかな」
「魔法使い?」
「あぁ、確か魔術が出来る前に居た魔法とかいう魔術を使う奴らか」
「そう。何かアメリア姉ちゃん見てると、そうなんじゃ無いかなって。だって魔法使いはそれこそ何でも出来たんだろ? 今の魔術じゃ出来ない様な事もさ」
「確かに伝説じゃそういう話だがな。でも、魔法使いはとっくの昔に滅んだって話だぜ。きっと気のせいだろ」
「そうかなぁ」
「ま。ガキが夢見がちなのはしょうがねぇだろ」
「俺はガキじゃない! このクソリアム!」
「そうやって噛みつくところがガキなんだ。ガキ」
「何を―!!」
頭の中で巨大アメリアがリリィに凄い凄いと喜ばれている想像をしていた私は、突然目の前で始まった争いに、あわあわとしながら、喧嘩は駄目ですよ! と二人に怒るのだった。
ただ、争いは止まらなかった。
「お、おぅ。それは分かったよ。てか、今、もしかして普通に会話してた?」
「え? えぇ。していましたが?」
「えぇー」
「兄ちゃ……いや、フィン。気にし過ぎてもしょうがないぞ。姉ちゃんは家に居た時もこんな感じだったから」
「そうなのか。これも聖人の証で得た力って奴か?」
「あー。そうですね。アハハ」
「ふぅん。力が強くなる以外にも色々あるんだな」
「そうみたいですね!」
私は不意に証について話しが始まってしまった事に冷や汗を流しながら合わせる。
もし、もしだ。
私の証が偽物だとバレてしまえば、リリィが封印をしに行く必要がある。
それだけは避けなくては!
私は本物! 本物ですよー!
「リアムはなんか知ってんのか?」
「あー? いや、俺も多くは知らん。殆ど占い師の奴に聞いた話だしな。ただ……そうだな。アメリアの事はアイツも何か気にしてる感じだったぞ」
「えっ!?」
「何驚いてんだよ」
「そりゃ驚くだろ。特別何かあるみたいな事を占い師に言われてりゃさ」
「あー。いや。そういうんじゃねぇよ。ただ、何だろうな。占い師曰く、アメリアの存在が世界の形を大きく変えてしまう可能性があるとか何とか」
私が世界の形を大きく変える?
どういう事だろう?
「……つまり、私がとても大きくなって、こう手とか足で地面を削るという話でしょうか」
「んな訳ねぇだろ。抽象的な話だよ。抽象的な話!」
「ほえー。抽象的な話ですかぁ」
私は火をボーっと見ながら、やっぱり私が大きくなって、てりゃーと嵐とかを止める想像をした。
んー。何か強そう!
「正直さ。アメリアちゃんを見てると思うけど、そんな凄い人には見えんけどな。占い師がなんか勘違いしてるだけじゃないのか?」
「おそらくは、そうだろうな。しかし、今まで世界を見てきたが、手を翳すだけで怪我や病気を治す事が出来た奴なんて、アメリア以外には見た事がない。普通治癒と言えば、薬草飲ませるか、燃やして血を止めるかのどっちかだ。あり得んだろ。どうやったら傷一つ残さずに消し去れる」
「……一つ。これかなって言うのはあるんだけど」
「あん?」
「アメリア姉ちゃんって魔法使いなんじゃねぇかな」
「魔法使い?」
「あぁ、確か魔術が出来る前に居た魔法とかいう魔術を使う奴らか」
「そう。何かアメリア姉ちゃん見てると、そうなんじゃ無いかなって。だって魔法使いはそれこそ何でも出来たんだろ? 今の魔術じゃ出来ない様な事もさ」
「確かに伝説じゃそういう話だがな。でも、魔法使いはとっくの昔に滅んだって話だぜ。きっと気のせいだろ」
「そうかなぁ」
「ま。ガキが夢見がちなのはしょうがねぇだろ」
「俺はガキじゃない! このクソリアム!」
「そうやって噛みつくところがガキなんだ。ガキ」
「何を―!!」
頭の中で巨大アメリアがリリィに凄い凄いと喜ばれている想像をしていた私は、突然目の前で始まった争いに、あわあわとしながら、喧嘩は駄目ですよ! と二人に怒るのだった。
ただ、争いは止まらなかった。
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