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第2話『その新しい日々の始まりに』
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朝。
気持ちのいい朝日と心地よい風が一日の始まりを告げる時間。
だというのにメイラー伯爵家では、一人のメイドの絶叫が響き渡っていた。
彼女は度重なるカードによる戦いの結果、ミラの朝係という仕事を勝ち取った戦士であり、優秀なメイドの一人であったが、そんな彼女でも理解不能な事態がミラの部屋で起こっていた。
「どうした!? 何があった!?」
叫ぶメイラー伯爵の言葉に床にしゃがみ込んでいたメイドは半泣きで、その事態を伯爵家の人間に告げる。
「ミラお嬢様が……いらっしゃいません……!」
その場にいた者は、ミラの両親も、兄と姉も、メイドも騎士も、誰一人としてまともな人間の言葉を発せてはいなかった。
叫びなのか、嘆きなのか分からない謎の言葉を発しつつ、頭を抱えながら現実から逃避する。
さながら世界の終わりとでも言うような光景であったが、そんな中でも流石は伯爵家の当主であろうか。ミラの父親は、顔を青ざめさせながらも騎士たちに、すぐミラを探し出す様に命じる。
騎士たちはその命を受け、すぐさま駆けだしてゆくのだった。
メイラー伯爵家が阿鼻叫喚の世界になっている事など少しも知らず、ミラは伯爵家から真っすぐに街の大通りへ来て、朝の時間に行き交う人々をキラキラとした瞳で見つめていた。
胸が高鳴るのは、視界に映る世界がミラの想像を遥かに超える物だったからだ。
本で見て、想像するだけでは得られない興奮が確かにそこにはあった。
「……すごい。これが外のせかい」
ミラは流れていく人をいつまでも、いつまでも見続けていた。
あの手に持った道具は何だろうか。
あの背負っている物は何だろうか。
あれは? これは!? それは!!?
ミラの興味は尽きず、いつまでも人々を見つめ続けているのだった。
しかし、だ。
正直な所、ミラは非常に目立っていた。
当然だろう。
どう考えても平民の子供ではない、整っているとかそういう次元ではないミラが、今にも壊れそうな木箱の上に座り、ニコニコと人々を見ているのだから
どうしたのだろうか。と視線が集まるのは当然だ。
この世界はミラが思っているよりも危険な世界であり、理不尽が多く存在する世界なのだから。
だが。ミラにとって幸運な事は、メイラー伯爵家の人間が限りなく善良で、かつまともな貴族であり、一度だって領地の人間に理不尽を強いた事がなく、また領民たちも他の領地に比べて善性の高い人間が多かったという事だ。
故に、たった一人で笑っているミラに、誰も危害を加えようとはしなかったのである。
しかし、だからと言って何もせず、黙って見ていたワケではない。
街の顔役として有名な何人かは、既に集まっており、美しいが幼い少女がたった一人でいるという現実に対応するべく話し合いを行っていた。
議題は勿論、美しく可憐で、無邪気な、どこからどう見ても地雷しか埋まって無さそうな少女の扱いである。
「それで? あの子がどこの誰か知っている奴は居るのかい?」
「俺は知らん」
「俺も知らねぇなぁ」
「ママは知らんのか?」
「アタシも知らないよ。しかし、どう見てもその辺の子供じゃない。服もシンプルだけど高い生地だし、そもそも肌が綺麗だ。良い場所で過ごしていた子だよ。多分貴族だね」
「いやー。あの輝きは王族じゃねぇかな」
「銀糸だしな。銀の髪なんて、ここらじゃ見ない色だぜ。どこか遠い国の王族とかじゃねぇかな」
「王族ねぇ。でもおかしいと思わないのかい? どっかの国の王族が護衛も付けずに、街のど真ん中に一人で現れるなんてさ」
「……もしかしてなんだが、メイラー伯爵家の末娘じゃないだろうか?」
「アンタ。何か知ってるのかい?」
「あぁ。噂だが、聞いた事がある。何でもメイラー伯爵家の末娘は伝説に残る聖女セシルを思わせる様な銀色の髪をしていると……」
「あの! もしかして、今、聖女セシル様のお話をされていましたか!?」
「「「っ!!!?」」」
ミラから見えない所で隠れながら話をしていた顔役達は、不意に声をかけられ言葉を無くし跳び上がった。
それも当然だろう。
顔役達に話しかけたのは、他でもない。彼らがちょうど話をしていたミラだったのだから。
「あっ、申し訳ございません。お話し中でしたよね」
危機的状況ではある。
が、同時にチャンスでもあった。
故に、街で最も大きな娼館の主でありながら、行き場のない女性の味方として有名な通称『ママ』は、小さい体で申し訳なさそうな顔をしているミラの前でしゃがみ込み、笑顔を向けた。
「お嬢ちゃん。どうかしたのかな?」
「いえ。先ほど聖女セシル様のお名前が聞こえましたので、思わず声を掛けてしまいました。申し訳ございません」
「いや、良いんだよ。それで、お嬢ちゃんは、その聖女様の知り合いか何かなのかい?」
「いえ! 私は聖女セシル様に憧れているだけの普通の子供です! 本では沢山お名前が出てきているのですが、どうも不確かな部分が多く、皆さんもその辺りを調べてらっしゃるのではないかと、気になったのです!」
「あぁ、そうかい。それはごめんね。オバサンたちはちょっと世間話をしていただけなんだ。そこで名前が出ただけでね」
「あ。そうなのですね! これは勘違いをしてしまいまして。申し訳ございません」
「いや、良いんだよ」
背中に大量の汗を流しながらも、ママはにこやかにミラとの会話を行った。
完遂した!
やり遂げたのだ。
もし、万が一ミラがどこかの国のお姫様とかで、不敬な物言いに首を落とされる可能性すらある中、ママはやり切ったのだ。
そして、ママはその勢いのまま一番気になっている所を聞く事にした。
「ところで、お嬢ちゃんのお名前を聞いても良いかな?」
決死の覚悟で進むママに、他の顔役達は涙を流しながら、いざという時は助けると、心に誓って二人の会話を見守る。
「あ。申し訳ございません。申し遅れました。私はミラ。ミラ・ジェリン・メイラーと申します。以後お見知りおきを」
「……!」
勝利であった。
完全勝利であった。
ママの勝利にその場にいた者たち。
そして陰からコッソリと伺っていた者たち。
その全員が手を挙げて無言のまま歓喜に震えた。
どこぞの国の王族では無かった。
善良で有名なメイラー伯爵家の末娘で、しかも平民に対して横柄な態度を取らない善性を持ち合わせている。
素晴らしい。
どこからどう見ても完全なる勝利であった。
この瞬間までは。
「ところで、お姉様の事もお伺いしてもよろしいでしょうか」
「お姉様だなんて嫌ですよ。私はその辺に居る様なオバサンですから。あぁ、そうだ。私の事でしたね。私はそこの裏通りの向こうにある娼館の経営をやっているモリーっていう者ですよ」
「娼館!? というのは、あのアメリア様と共に世界を旅したフィン様がよく行っていたとされる場所ですよね!?」
「え? いや、そのフィン様という方は存じ上げませんが、多分そうだと思いますね」
「行ってみたいです!!」
キラキラと輝く瞳で射抜かれ、ママは落ちた。
そして直視していなかった筈の者たちも、その笑顔に容易く精神を焼き尽くされ、ミラに落ちる。
だが、既に敗北している身であっても、弱い女たちの最後の砦として立っているママだ。容易く折れはしない。
メイラー伯爵家の平民たちとはくぐってきた修羅場が違うのだ。
ここで、ミラの魅力に負け、娼館に連れて行けば、如何に温厚なメイラー伯爵とて、激怒する可能性は高い。
故に、踏みとどまった。
その精神力たるや、伝説に名を残す英雄と肩を並べるほどであっただろう。
しかし、そこまでだ。
所詮どれほどの精神力を持っていようが人間である。
勝てぬ者はある。
「だめ、ですか?」
上目遣いで、やや涙を滲ませた顔で見つめるミラを正面から見てしまえば、勝てる者など居ないのだ。
ママは力なく頷くのだった。
気持ちのいい朝日と心地よい風が一日の始まりを告げる時間。
だというのにメイラー伯爵家では、一人のメイドの絶叫が響き渡っていた。
彼女は度重なるカードによる戦いの結果、ミラの朝係という仕事を勝ち取った戦士であり、優秀なメイドの一人であったが、そんな彼女でも理解不能な事態がミラの部屋で起こっていた。
「どうした!? 何があった!?」
叫ぶメイラー伯爵の言葉に床にしゃがみ込んでいたメイドは半泣きで、その事態を伯爵家の人間に告げる。
「ミラお嬢様が……いらっしゃいません……!」
その場にいた者は、ミラの両親も、兄と姉も、メイドも騎士も、誰一人としてまともな人間の言葉を発せてはいなかった。
叫びなのか、嘆きなのか分からない謎の言葉を発しつつ、頭を抱えながら現実から逃避する。
さながら世界の終わりとでも言うような光景であったが、そんな中でも流石は伯爵家の当主であろうか。ミラの父親は、顔を青ざめさせながらも騎士たちに、すぐミラを探し出す様に命じる。
騎士たちはその命を受け、すぐさま駆けだしてゆくのだった。
メイラー伯爵家が阿鼻叫喚の世界になっている事など少しも知らず、ミラは伯爵家から真っすぐに街の大通りへ来て、朝の時間に行き交う人々をキラキラとした瞳で見つめていた。
胸が高鳴るのは、視界に映る世界がミラの想像を遥かに超える物だったからだ。
本で見て、想像するだけでは得られない興奮が確かにそこにはあった。
「……すごい。これが外のせかい」
ミラは流れていく人をいつまでも、いつまでも見続けていた。
あの手に持った道具は何だろうか。
あの背負っている物は何だろうか。
あれは? これは!? それは!!?
ミラの興味は尽きず、いつまでも人々を見つめ続けているのだった。
しかし、だ。
正直な所、ミラは非常に目立っていた。
当然だろう。
どう考えても平民の子供ではない、整っているとかそういう次元ではないミラが、今にも壊れそうな木箱の上に座り、ニコニコと人々を見ているのだから
どうしたのだろうか。と視線が集まるのは当然だ。
この世界はミラが思っているよりも危険な世界であり、理不尽が多く存在する世界なのだから。
だが。ミラにとって幸運な事は、メイラー伯爵家の人間が限りなく善良で、かつまともな貴族であり、一度だって領地の人間に理不尽を強いた事がなく、また領民たちも他の領地に比べて善性の高い人間が多かったという事だ。
故に、たった一人で笑っているミラに、誰も危害を加えようとはしなかったのである。
しかし、だからと言って何もせず、黙って見ていたワケではない。
街の顔役として有名な何人かは、既に集まっており、美しいが幼い少女がたった一人でいるという現実に対応するべく話し合いを行っていた。
議題は勿論、美しく可憐で、無邪気な、どこからどう見ても地雷しか埋まって無さそうな少女の扱いである。
「それで? あの子がどこの誰か知っている奴は居るのかい?」
「俺は知らん」
「俺も知らねぇなぁ」
「ママは知らんのか?」
「アタシも知らないよ。しかし、どう見てもその辺の子供じゃない。服もシンプルだけど高い生地だし、そもそも肌が綺麗だ。良い場所で過ごしていた子だよ。多分貴族だね」
「いやー。あの輝きは王族じゃねぇかな」
「銀糸だしな。銀の髪なんて、ここらじゃ見ない色だぜ。どこか遠い国の王族とかじゃねぇかな」
「王族ねぇ。でもおかしいと思わないのかい? どっかの国の王族が護衛も付けずに、街のど真ん中に一人で現れるなんてさ」
「……もしかしてなんだが、メイラー伯爵家の末娘じゃないだろうか?」
「アンタ。何か知ってるのかい?」
「あぁ。噂だが、聞いた事がある。何でもメイラー伯爵家の末娘は伝説に残る聖女セシルを思わせる様な銀色の髪をしていると……」
「あの! もしかして、今、聖女セシル様のお話をされていましたか!?」
「「「っ!!!?」」」
ミラから見えない所で隠れながら話をしていた顔役達は、不意に声をかけられ言葉を無くし跳び上がった。
それも当然だろう。
顔役達に話しかけたのは、他でもない。彼らがちょうど話をしていたミラだったのだから。
「あっ、申し訳ございません。お話し中でしたよね」
危機的状況ではある。
が、同時にチャンスでもあった。
故に、街で最も大きな娼館の主でありながら、行き場のない女性の味方として有名な通称『ママ』は、小さい体で申し訳なさそうな顔をしているミラの前でしゃがみ込み、笑顔を向けた。
「お嬢ちゃん。どうかしたのかな?」
「いえ。先ほど聖女セシル様のお名前が聞こえましたので、思わず声を掛けてしまいました。申し訳ございません」
「いや、良いんだよ。それで、お嬢ちゃんは、その聖女様の知り合いか何かなのかい?」
「いえ! 私は聖女セシル様に憧れているだけの普通の子供です! 本では沢山お名前が出てきているのですが、どうも不確かな部分が多く、皆さんもその辺りを調べてらっしゃるのではないかと、気になったのです!」
「あぁ、そうかい。それはごめんね。オバサンたちはちょっと世間話をしていただけなんだ。そこで名前が出ただけでね」
「あ。そうなのですね! これは勘違いをしてしまいまして。申し訳ございません」
「いや、良いんだよ」
背中に大量の汗を流しながらも、ママはにこやかにミラとの会話を行った。
完遂した!
やり遂げたのだ。
もし、万が一ミラがどこかの国のお姫様とかで、不敬な物言いに首を落とされる可能性すらある中、ママはやり切ったのだ。
そして、ママはその勢いのまま一番気になっている所を聞く事にした。
「ところで、お嬢ちゃんのお名前を聞いても良いかな?」
決死の覚悟で進むママに、他の顔役達は涙を流しながら、いざという時は助けると、心に誓って二人の会話を見守る。
「あ。申し訳ございません。申し遅れました。私はミラ。ミラ・ジェリン・メイラーと申します。以後お見知りおきを」
「……!」
勝利であった。
完全勝利であった。
ママの勝利にその場にいた者たち。
そして陰からコッソリと伺っていた者たち。
その全員が手を挙げて無言のまま歓喜に震えた。
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素晴らしい。
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この瞬間までは。
「ところで、お姉様の事もお伺いしてもよろしいでしょうか」
「お姉様だなんて嫌ですよ。私はその辺に居る様なオバサンですから。あぁ、そうだ。私の事でしたね。私はそこの裏通りの向こうにある娼館の経営をやっているモリーっていう者ですよ」
「娼館!? というのは、あのアメリア様と共に世界を旅したフィン様がよく行っていたとされる場所ですよね!?」
「え? いや、そのフィン様という方は存じ上げませんが、多分そうだと思いますね」
「行ってみたいです!!」
キラキラと輝く瞳で射抜かれ、ママは落ちた。
そして直視していなかった筈の者たちも、その笑顔に容易く精神を焼き尽くされ、ミラに落ちる。
だが、既に敗北している身であっても、弱い女たちの最後の砦として立っているママだ。容易く折れはしない。
メイラー伯爵家の平民たちとはくぐってきた修羅場が違うのだ。
ここで、ミラの魅力に負け、娼館に連れて行けば、如何に温厚なメイラー伯爵とて、激怒する可能性は高い。
故に、踏みとどまった。
その精神力たるや、伝説に名を残す英雄と肩を並べるほどであっただろう。
しかし、そこまでだ。
所詮どれほどの精神力を持っていようが人間である。
勝てぬ者はある。
「だめ、ですか?」
上目遣いで、やや涙を滲ませた顔で見つめるミラを正面から見てしまえば、勝てる者など居ないのだ。
ママは力なく頷くのだった。
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