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第65話『動き始めた巨大な陰謀』③
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そして、ついでに学園全体に魔力を薄く流して、傀儡魔法が使われていないか調べる。
どうやら学園は無事な様だった。
「しかし分からないのはその目的です。レナちゃんを聖女として利用する為。という事でしょうか」
「いえ。シーラ様。それは違うと思います」
「そうなのですか?」
「はい。間違いありません」
私は自信満々にそう言い切る先生から視線を順番に流してゆくが、どの先生も同じ様に強く頷いているのだった。
なるほど。何か考えがあるようだ。
「では、どの様な」
「決まっています! シーラ様を自分だけの物にする為にこの様な事を行ったとしか思えません!!」
「やはり……! やはりか! シーラ様を人形にして、着せ替え人形の様に楽しむつもりだな!? おのれ! 変態め! 許せぬ!!」
「あの?」
「いや、専用のドジっ子メイドにするつもりだったに違いない! たまに転ばせて、落ち込むシーラ様を見て楽しむつもりだったんだ!!」
「いや、流石にそれは」
「違うわ! シーラ様を愛玩動物の様にして楽しむつもりだったのよ! いつも傍において、撫でられて喜ぶシーラ様を見て、愛でるつもりだったんだわ!!」
「いや、皆さんの欲望はよく分かりましたが」
「違いますよ!? これはあくまで犯人の欲望をですね」
「分かりました。分かりましたから。犯人ですね。許せないですね」
「えぇ。まったく!」
「おのれ……なんという羨ましい」
「え?」
「いえ。何でもありませんよ。何も言っておりません」
私はため息を吐いて、防音魔法で騒ぐ先生たちの声をかき消した。
話にならない。
とにかく今は冷静にこの状況を見極めて、世界を元の状態に戻さなくてはいけないのだ。
そんな個人的な欲望で動いているとも思えないし。
何か大きな陰謀があると考えて間違いないだろう。
つまり、レナちゃんを巡る巨大な陰謀が動き始めたのだ。
おそらくは、レナちゃんを守る私をまずは切り離す為に、王様たちに傀儡魔法を使ったに違いない。
ならば、守るべきはレナちゃんだ。
私はそう決意してレナちゃんの元へ向かうのだった。
どうやら学園は無事な様だった。
「しかし分からないのはその目的です。レナちゃんを聖女として利用する為。という事でしょうか」
「いえ。シーラ様。それは違うと思います」
「そうなのですか?」
「はい。間違いありません」
私は自信満々にそう言い切る先生から視線を順番に流してゆくが、どの先生も同じ様に強く頷いているのだった。
なるほど。何か考えがあるようだ。
「では、どの様な」
「決まっています! シーラ様を自分だけの物にする為にこの様な事を行ったとしか思えません!!」
「やはり……! やはりか! シーラ様を人形にして、着せ替え人形の様に楽しむつもりだな!? おのれ! 変態め! 許せぬ!!」
「あの?」
「いや、専用のドジっ子メイドにするつもりだったに違いない! たまに転ばせて、落ち込むシーラ様を見て楽しむつもりだったんだ!!」
「いや、流石にそれは」
「違うわ! シーラ様を愛玩動物の様にして楽しむつもりだったのよ! いつも傍において、撫でられて喜ぶシーラ様を見て、愛でるつもりだったんだわ!!」
「いや、皆さんの欲望はよく分かりましたが」
「違いますよ!? これはあくまで犯人の欲望をですね」
「分かりました。分かりましたから。犯人ですね。許せないですね」
「えぇ。まったく!」
「おのれ……なんという羨ましい」
「え?」
「いえ。何でもありませんよ。何も言っておりません」
私はため息を吐いて、防音魔法で騒ぐ先生たちの声をかき消した。
話にならない。
とにかく今は冷静にこの状況を見極めて、世界を元の状態に戻さなくてはいけないのだ。
そんな個人的な欲望で動いているとも思えないし。
何か大きな陰謀があると考えて間違いないだろう。
つまり、レナちゃんを巡る巨大な陰謀が動き始めたのだ。
おそらくは、レナちゃんを守る私をまずは切り離す為に、王様たちに傀儡魔法を使ったに違いない。
ならば、守るべきはレナちゃんだ。
私はそう決意してレナちゃんの元へ向かうのだった。
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