179 / 246
第57話『恐怖! 闇ショタ襲来!』③
しおりを挟む
「……やっぱり、そうなんだ」
「ルイ君?」
「シーラサマにとって、大切な子供は、あの子だけなんだね」
「あの子……?」
「レナ」
なんでここでレナちゃんの名前が!?
まさか聖女だとバレている!?
「色々と調べたんだ。あれから。シーラサマが綺麗だって言ってくれた長い髪も切って、バレない様にって気を付けて、シーラサマは特別な方だからって、人ではないから、一人一人の事は見ている事が出来ないんだって言われて、それで、諦めてたのに。あの子だけは違った。あの子だけ、あの子だけは傍において、大事にされてる。僕と何が違うの? 魔法かな。でも魔法は僕だって上手く使える。なら何? 可愛いから?」
「えと、ルイ君?」
一人でブツブツと分かる様で分からない言葉を呟いているルイ君に私は話しかけると、ルイ君はあのゲームの画面越しに見た闇ショタしてる時の暗い笑顔で私に微笑んだ。
ひぇ
「ねぇ。シーラサマ。今度、あの子の髪を切ってあげるね」
「え?」
「同じになれば平等だもんね」
「いや、その……」
「ふふ。楽しみだな。あの顔に傷とかつけたらどうなるのかな。ふふ」
怖いよ!
窓の外を見ながら笑っても、そこに私は居ません!
誰も居ませんよー!!
アカン。よく分からないけど。なんかアカン事になっている様な気がする。
「えと。事情はよく分からないですが、この学園に通う子はみんな色々な事情があって、でも、みんな同じように魔法を学ぼうと……」
「分かってますよ。分かってます」
「……はぃ」
「同じになれば、仲良くなれますよ。同じになれば……ね」
同じってナニー!?
こ、これがリアルに触れ合う闇ショタ。
怖すぎでは?
何か言葉を間違えたら後ろから刺されそうな気配すら感じるのですが。
きょわい!!
「ま、まぁ。皆さんが仲良くしてくださればそれが一番ですよ」
「はい。大丈夫ですよ。シーラサマ。今日から仲良くしましょうね」
いや、私じゃなくてね?
生徒同士ね?
とは勇気が無くて言えず、私はお願いしますとだけ言って、再び案内へと戻るのだった。
どうしよう。
どうする?
これからどうすれば良いの?
分からないよ。誰か教えてほしい。
攻略サイト! はよ!!
「……」
返事が無い。ただの屍の様だ。
どっかに良い情報転がってないかしら。
私は首を動かさない様にしながら視線を走らせるが、当然何もない。
どこかに良い情報ないですか?
あー。そこにないなら無いですね。
ソウデスカ。
「ルイ君?」
「シーラサマにとって、大切な子供は、あの子だけなんだね」
「あの子……?」
「レナ」
なんでここでレナちゃんの名前が!?
まさか聖女だとバレている!?
「色々と調べたんだ。あれから。シーラサマが綺麗だって言ってくれた長い髪も切って、バレない様にって気を付けて、シーラサマは特別な方だからって、人ではないから、一人一人の事は見ている事が出来ないんだって言われて、それで、諦めてたのに。あの子だけは違った。あの子だけ、あの子だけは傍において、大事にされてる。僕と何が違うの? 魔法かな。でも魔法は僕だって上手く使える。なら何? 可愛いから?」
「えと、ルイ君?」
一人でブツブツと分かる様で分からない言葉を呟いているルイ君に私は話しかけると、ルイ君はあのゲームの画面越しに見た闇ショタしてる時の暗い笑顔で私に微笑んだ。
ひぇ
「ねぇ。シーラサマ。今度、あの子の髪を切ってあげるね」
「え?」
「同じになれば平等だもんね」
「いや、その……」
「ふふ。楽しみだな。あの顔に傷とかつけたらどうなるのかな。ふふ」
怖いよ!
窓の外を見ながら笑っても、そこに私は居ません!
誰も居ませんよー!!
アカン。よく分からないけど。なんかアカン事になっている様な気がする。
「えと。事情はよく分からないですが、この学園に通う子はみんな色々な事情があって、でも、みんな同じように魔法を学ぼうと……」
「分かってますよ。分かってます」
「……はぃ」
「同じになれば、仲良くなれますよ。同じになれば……ね」
同じってナニー!?
こ、これがリアルに触れ合う闇ショタ。
怖すぎでは?
何か言葉を間違えたら後ろから刺されそうな気配すら感じるのですが。
きょわい!!
「ま、まぁ。皆さんが仲良くしてくださればそれが一番ですよ」
「はい。大丈夫ですよ。シーラサマ。今日から仲良くしましょうね」
いや、私じゃなくてね?
生徒同士ね?
とは勇気が無くて言えず、私はお願いしますとだけ言って、再び案内へと戻るのだった。
どうしよう。
どうする?
これからどうすれば良いの?
分からないよ。誰か教えてほしい。
攻略サイト! はよ!!
「……」
返事が無い。ただの屍の様だ。
どっかに良い情報転がってないかしら。
私は首を動かさない様にしながら視線を走らせるが、当然何もない。
どこかに良い情報ないですか?
あー。そこにないなら無いですね。
ソウデスカ。
1
お気に入りに追加
127
あなたにおすすめの小説
醜いと蔑まれている令嬢の侍女になりましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます
ちゃんゆ
恋愛
男爵家の三女に産まれた私。衝撃的な出来事などもなく、頭を打ったわけでもなく、池で溺れて死にかけたわけでもない。ごくごく自然に前世の記憶があった。
そして前世の私は…
ゴットハンドと呼ばれるほどのエステティシャンだった。
とある侯爵家で出会った令嬢は、まるで前世のとあるホラー映画に出てくる貞◯のような風貌だった。
髪で顔を全て隠し、ゆらりと立つ姿は…
悲鳴を上げないと、逆に失礼では?というほどのホラーっぷり。
そしてこの髪の奥のお顔は…。。。
さぁ、お嬢様。
私のゴットハンドで世界を変えますよ?
**********************
『おデブな悪役令嬢の侍女に転生しましたが、前世の技術で絶世の美女に変身させます』の続編です。
続編ですが、これだけでも楽しんでいただけます。
前作も読んでいただけるともっと嬉しいです!
転生侍女シリーズ第二弾です。
短編全4話で、投稿予約済みです。
よろしくお願いします。
生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~
こひな
恋愛
市川みのり 31歳。
成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。
彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。
貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。
※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。
悪役令嬢は婚約破棄したいのに王子から溺愛されています。
白雪みなと
恋愛
この世界は乙女ゲームであると気づいた悪役令嬢ポジションのクリスタル・フェアリィ。
筋書き通りにやらないとどうなるか分かったもんじゃない。それに、貴族社会で生きていける気もしない。
ということで、悪役令嬢として候補に嫌われ、国外追放されるよう頑張るのだったが……。
王子さま、なぜ私を溺愛してらっしゃるのですか?
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
【完結】結婚式前~婚約者の王太子に「最愛の女が別にいるので、お前を愛することはない」と言われました~
黒塔真実
恋愛
挙式が迫るなか婚約者の王太子に「結婚しても俺の最愛の女は別にいる。お前を愛することはない」とはっきり言い切られた公爵令嬢アデル。しかしどんなに婚約者としてないがしろにされても女性としての誇りを傷つけられても彼女は平気だった。なぜなら大切な「心の拠り所」があるから……。しかし、王立学園の卒業ダンスパーティーの夜、アデルはかつてない、世にも酷い仕打ちを受けるのだった―― ※神視点。■なろうにも別タイトルで重複投稿←【ジャンル日間4位】。
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる