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第56話『未来へ踏み出す勇気』①
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私は思考の海から浮き上がって、未だベッドの上で悶えているレナちゃんへと視線を向ける。
まずい。
笑うな。まだ笑う時じゃない。
「まったくだよ! こんなの、初めてで! もう! もう!! だよ!!」
レナちゃんがベッドの上でぬいぐるみを抱きしめながらゴロゴロと転がって、初めて男の子から受けた好意に悶えてるんだよ?
可愛い。
可愛いにも程がある。
まぁ、正直今回が初めてじゃないんだけどね。レナちゃんは黙ってると可愛いから、結構好意向けてる子多いし。
喋ると今度は女の子のファンが増えるから、まぁこれはこれでという感じだけど。
「あぁぁああー! もう! 明日からどうすれば良いのー!?」
「ふふ。良いじゃないですか。ナルシス君やトリスタン君の恋がどんな気持ちなのか考えてみるのも良いと思いますよ」
なんて私はニコニコと笑いながら、ぬいぐるみに顔を埋めて唸っているレナちゃんに告げる。
「もう! 私はそんなの興味ないって言ってるじゃない!」
真っ赤な顔でそう反論するレナちゃんを見て、私は一つの答えに辿り着いた。
そうか。そうだったのか。
私は大きな勘違いをしていた。
乙女ゲームは色々とアレな男の子を癒して、何だかんだ恋愛する感じの医療系作品だと思っていたが、違うのか。
ヒロインたる主人公が、男の子の悩みや苦しみをその天性からの善意で解決し、癒す。
その結果、男の子が主人公ヒロインに恋をし、グイグイ押す事によって、主人公ヒロインは恋を知る!
そして、ヒロインは男の子に恋をして、二人は永遠の向こう側に行く……って訳か!!
なんて事だ。攻略対象とは名ばかりで、攻略されているのはヒロインであったか!
いや、結局ゲームやってるのは私達だから、私達がこのイケメンを攻略すると決め、イケメンが落とされる。
そして、落とされたイケメンがヒロインを攻略していたという事?
え? いや。なに?
何か、今頭にノイズが走ったんだけど……乙女ゲームは寝取られゲームだった……?
いや、寝て無いから関係ないけど、でもそういう事じゃんねぇ!!!
止めよう。これ以上は考えない様にしよう。
触れてはいけない部分に触れてしまいそうだ。
まずい。
笑うな。まだ笑う時じゃない。
「まったくだよ! こんなの、初めてで! もう! もう!! だよ!!」
レナちゃんがベッドの上でぬいぐるみを抱きしめながらゴロゴロと転がって、初めて男の子から受けた好意に悶えてるんだよ?
可愛い。
可愛いにも程がある。
まぁ、正直今回が初めてじゃないんだけどね。レナちゃんは黙ってると可愛いから、結構好意向けてる子多いし。
喋ると今度は女の子のファンが増えるから、まぁこれはこれでという感じだけど。
「あぁぁああー! もう! 明日からどうすれば良いのー!?」
「ふふ。良いじゃないですか。ナルシス君やトリスタン君の恋がどんな気持ちなのか考えてみるのも良いと思いますよ」
なんて私はニコニコと笑いながら、ぬいぐるみに顔を埋めて唸っているレナちゃんに告げる。
「もう! 私はそんなの興味ないって言ってるじゃない!」
真っ赤な顔でそう反論するレナちゃんを見て、私は一つの答えに辿り着いた。
そうか。そうだったのか。
私は大きな勘違いをしていた。
乙女ゲームは色々とアレな男の子を癒して、何だかんだ恋愛する感じの医療系作品だと思っていたが、違うのか。
ヒロインたる主人公が、男の子の悩みや苦しみをその天性からの善意で解決し、癒す。
その結果、男の子が主人公ヒロインに恋をし、グイグイ押す事によって、主人公ヒロインは恋を知る!
そして、ヒロインは男の子に恋をして、二人は永遠の向こう側に行く……って訳か!!
なんて事だ。攻略対象とは名ばかりで、攻略されているのはヒロインであったか!
いや、結局ゲームやってるのは私達だから、私達がこのイケメンを攻略すると決め、イケメンが落とされる。
そして、落とされたイケメンがヒロインを攻略していたという事?
え? いや。なに?
何か、今頭にノイズが走ったんだけど……乙女ゲームは寝取られゲームだった……?
いや、寝て無いから関係ないけど、でもそういう事じゃんねぇ!!!
止めよう。これ以上は考えない様にしよう。
触れてはいけない部分に触れてしまいそうだ。
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