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第30話『原作の始まり』①
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かなりの時が流れた。
しかし、世界に大きな変化はない。
なんか世界的に若返りの魔法やら、不老長寿の魔法やらが流行った事もあり、本当に何の変化もない。
私自身もびっくりするくらい、変わらないせいで、本当に時間が流れているのか分からないくらいだ。
しかし、間違いなく時代は進んでいる。
何故なら! 『春風に囁く恋の詩』の1作目の主人公レナちゃんが生まれたからだ。
いやー赤ちゃんでも分かる、とんでもない美少女であった。
これが乙女ゲームの主人公って訳ね。
しかもこの見た目を持ちながら将来は聖女。
そらモテますわって感じですね。
まぁ、この世界ってば傷を癒す方法が無いからさー。
みんな傷だらけよ。
そして、そんな傷だらけの世界で、イケメン達の体や心の傷を主人公ちゃんは癒していくって訳ね。
……お医者さんかな?
乙女ゲームは医療ゲームだった……?
ま、まぁ良いわ。とりあえず、主人公ちゃんが生まれた以上! しっかりかっきり成長してもらって、世界を救ってもらいましょう!
その為にも!
この小さな命、絶対に護らねばならぬ!
という訳で。
「あー、もし。そこのお方。実は私、旅をしている者なのですが、泊まる家を探しておりましてな」
「え? あ、貴女はシー」
「あぁっと! 私は決してシーラとかいう名前のエルフではないので、その辺りは勘違いされない様に」
「しょ、承知いたしました。シーラ様!」
「シールです。シール。シールとお呼びください。ペタペタ貼るシールですよ」
「ハハッ。承知いたしました。シール様」
「頭下げなくて大丈夫なので! かしこまらないで下さい。ただのシールです」
「承知いたしました。シール様!」
それからも何かと頭を下げるレナちゃんのお母さんを何とか宥めて、私はお母さんとレナちゃんと一緒に家にお邪魔するのだった。
「はぁ」
「シーラ様。それで、私に何か御用でしょうか?」
「シールです。シール」
「あぁ! 申し訳ございません!」
「あー。いや、もう良いです。気にしないで下さい。えっと、それでですね。話しかけた理由なのですが、実はレナちゃんについてなのです」
「レナについて!? ま、まさか! レナに何か良くない事が起こるのですか!? まさかそんな!」
「違います違います。そういうんじゃないです。どちらかというと逆で、レナちゃんに聖女の疑いがあるのです」
「そんな」
レナちゃんのお母さんは絶望した顔で崩れ落ちてしまった。
地面に座り込みながら、救いを求める様に私を見ている。
しかし、世界に大きな変化はない。
なんか世界的に若返りの魔法やら、不老長寿の魔法やらが流行った事もあり、本当に何の変化もない。
私自身もびっくりするくらい、変わらないせいで、本当に時間が流れているのか分からないくらいだ。
しかし、間違いなく時代は進んでいる。
何故なら! 『春風に囁く恋の詩』の1作目の主人公レナちゃんが生まれたからだ。
いやー赤ちゃんでも分かる、とんでもない美少女であった。
これが乙女ゲームの主人公って訳ね。
しかもこの見た目を持ちながら将来は聖女。
そらモテますわって感じですね。
まぁ、この世界ってば傷を癒す方法が無いからさー。
みんな傷だらけよ。
そして、そんな傷だらけの世界で、イケメン達の体や心の傷を主人公ちゃんは癒していくって訳ね。
……お医者さんかな?
乙女ゲームは医療ゲームだった……?
ま、まぁ良いわ。とりあえず、主人公ちゃんが生まれた以上! しっかりかっきり成長してもらって、世界を救ってもらいましょう!
その為にも!
この小さな命、絶対に護らねばならぬ!
という訳で。
「あー、もし。そこのお方。実は私、旅をしている者なのですが、泊まる家を探しておりましてな」
「え? あ、貴女はシー」
「あぁっと! 私は決してシーラとかいう名前のエルフではないので、その辺りは勘違いされない様に」
「しょ、承知いたしました。シーラ様!」
「シールです。シール。シールとお呼びください。ペタペタ貼るシールですよ」
「ハハッ。承知いたしました。シール様」
「頭下げなくて大丈夫なので! かしこまらないで下さい。ただのシールです」
「承知いたしました。シール様!」
それからも何かと頭を下げるレナちゃんのお母さんを何とか宥めて、私はお母さんとレナちゃんと一緒に家にお邪魔するのだった。
「はぁ」
「シーラ様。それで、私に何か御用でしょうか?」
「シールです。シール」
「あぁ! 申し訳ございません!」
「あー。いや、もう良いです。気にしないで下さい。えっと、それでですね。話しかけた理由なのですが、実はレナちゃんについてなのです」
「レナについて!? ま、まさか! レナに何か良くない事が起こるのですか!? まさかそんな!」
「違います違います。そういうんじゃないです。どちらかというと逆で、レナちゃんに聖女の疑いがあるのです」
「そんな」
レナちゃんのお母さんは絶望した顔で崩れ落ちてしまった。
地面に座り込みながら、救いを求める様に私を見ている。
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