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第18話『冒険者ランクやら危険度やらはどういう物なんだ?』 1/3

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思わず体の底から震えてしまう様なシュンさんとオーロさんの感情を受けていた私は、震えを止める為に息を吐いた。

しかし、それでも震えは止まらず、私は目をキュッと閉じて、何度も呼吸を繰り返すのだった。

「あー。すまなかったな。ミラ」

「い、いえ」

「何か気分転換の出来る話でもしようか……あー。何かあるか? シュン」

「では、前から気になっていた話を一つ」

私は目を開き、シュンさんを見た。

優しい笑顔を浮かべているシュンさんを。

「冒険者ランクやら危険度やらはどういう物なんだ?」

「えと、ですね。世界には国家連合議会という物がありまして、この国連議会の実行組織が冒険者組合というのですが、冒険者組合には所属する冒険者に安全と秩序の為、いくつかのルールを提示しているんです」

「ルール?」

「はい。ルールです。そしてそのルールの中に、先ほどの冒険者ランクと危険度ランクが関わってくる訳です。例えばですが、シュンさんは、私がジャイアントベアーの討伐をすると言ったらどうしますか?」

「止めるな」

「そうですね。何故かと言えば私の力ではジャイアントベアーには勝てないからです。討伐に向かっても餌になるだけでしょう。だからこそ、私の様な者が、ジャイアントベアーの討伐に向かう事が出来ない様な決まりを作る必要がある訳です。何もないと無理をして本来勝てない相手に挑む人が出てきますからね」

私は少しずつ落ち着いてきた体で話を続けた。

「冒険者組合では危険度ランクという物を魔物ごとに設定しておりまして、討伐の依頼がある場合には状況等も考えて適切な難易度を設定します。そして冒険者は自分のランクを見て、その一つ上か二つ下までの依頼を受ける事が可能です。ただし、一つ上の依頼や二つ下の依頼を受ける際には、受付で審査が必要となる場合が多いそうです。なので、自分のランクと同じランク、もしくは一つ下のランクの依頼を受けるのが基本という事ですね」

「上は分かるが、下も駄目なのか」

「はい。例えば、私が冒険者組合の最低ランクのFだとして、シュンさんがSランクだとします。私が扱える依頼は角ウサギの討伐だけだとしましょう。私はこの依頼を受けて日々の生活費を稼いでいます。無論、これより上のランクの依頼を受ける事は出来ません。何故なら受付の人に止められてしまうからです」

「ふむ」

「そんな時、依頼が無くて暇だなと感じたシュンさんが角ウサギ討伐の依頼を受けたとしましょう。しかも、シュンさんはとても強いので、角ウサギ討伐の依頼を全て受けてしまいました。その結果、私は受ける事が出来る依頼が無くなり、冒険者を続ける事が出来なくなってしまいました。と、ならない為に、制限を設けているという訳です」
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