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第18話『ふふ。それでこそ。英雄よ』
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勇者ルークとその一行はレーニにノルンとディズルムを任せ、教会に飛び込むような勢いで突っ込んだ。
そしてそれぞれが武器を手に、周囲を警戒するが、教会の中はすっかり静まり返っている。
「思っていたよりも早い到着ですね」
「……! ペイナ!!」
「はい。私は飢えの魔王。ペイナ。争うつもりはありません。ですが、この首が欲しいという事でしたらご自由にどうぞ。所詮私は戦闘に関する力を持ちませんから」
「ならば、エースブの居場所を教えろ!」
「えぇ。勿論そのつもりですよ。それがエースブ様の望みですから。ただ、その前に一つだけ。聖女オリヴィア」
ペイナは四人に武器を向けられている状況だというのに、何も焦った様子を見せず、淡々と語る。
そして、そんなペイナにどこか不気味さを感じながらもオリヴィアは前に一歩出るのだった。
「はい。なんでしょうか。ペイナさん」
「この教会の子供ですが、皆無事です。地下の避難施設でぐっすり寝ておりますから、安心してください」
「そうですか」
やはりという気持ちを表に出さない様にしながら、オリヴィアは静かにペイナを見据える。
穏やかに笑う……異質さが無い故に、異常な女を。
戦場に立っているというのに、何も変わらずにいる女を。
「あぁ、それと勇者ルーク。そして皆さん。町の方々も町の外に転移させましたし。皆さん夢の中に居ますから、全てが終わってから記憶を消す必要はありませんよ。安心しましたか?」
「……そうだね。それに関しては」
「ただ。私たちが勝つ前提で話を進められてるのは気に入らないわね!」
ルークの言葉を引き継ぐように、怒りと共に口を開いたソフィアにペイナはクスリと笑った。
そして、おそらく最もルークたちを挑発出来る言葉を、ごく当たり前の事の様に放つのだった。
「当然ではないですか。全てはエースブ様の遊びなのですから。魔王を勇者が倒すというごっこ遊びです」
「……遊び?」
「そうです。エースブ様は勇者によって魔王が倒される事で、人類が再び仮初の希望を抱けるとお考えです。そして、あなた方人間が存在し続ける限り、私たちは消滅しない。その心に恐怖がある限り、私達は消えない。つまりこれはごっこ遊びなんですよ」
「……」
「ディズルムも、ノルンもライも、皆いずれ復活します。ここで私を苛立ちのままに消しても、同じこと。あなた方人間の心から恐怖が消えぬ限り、私たちは不滅です。ですから、適当な所で撤退してあげましょう。どうですか? 安心しましたか?」
「なるほど」
「ふふ。ではエースブ様の下へ」
「……言っておくけど、僕はこの命を掛けてでも、存在を掛けてでも、エースブを消滅させるよ。完全に。そして君もね」
「っ! も、物分かりの悪い勇者ですね! 私たちは不滅です。私もディズルムも復活します!」
「そうだね。真実そうなんだろう。でも、それはエースブ様が存在し続ける限り。でしょ?」
「っ!」
意趣返しをするように、笑顔でそう告げたルークにペイナの顔は強張った。
何かを確かめる様に鋭い視線をルークに飛ばす。
しかしルークはそんな視線にも負ける事はなく、ただ真っすぐにペイナを見つめ返すのだった。
「そ、その様な考えは浅いですね。私たちは」
「そもそも、疑問だったのは魔王という存在だ。王とはその集団のトップの者を指す言葉。だというのに、君たちは全員が魔王を名乗り、まるでそれぞれが独立した存在であるかの様に振る舞った。だが、何故かエースブだけは特別扱いをする」
「当たり前です。エースブ様は」
「そう。エースブは特別な存在なんだ。王の中の王なのか。彼だけが王なのか。それは分からない。けれど、君たちの中でエースブこそが中心であり、彼から全てが始まっている」
「っ」
「何よりもおかしな点は、君たちの現れ方だよ。エースブがこの世界に現れた理由は分かる。彼自身も説明していたしね。アメリア様が闇の魔力に意思を与えて、それがエースブに繋がった。だからこの世界に存在できる様になったのだろう。でもね。だとすれば君たちはおかしいだろう? 飢えも、未知も、災害も、虚実も全て! ずっと昔から存在している恐怖だ! だというのに、何故君たちはエースブが現れるまで、この世界に出てこなかった? 何故彼が現れてから次々と現れた!」
「そ、それは」
「そう。全てはエースブを中心にして君たちが成り立っているからだ。彼が君たちをこの世界に引っ張り込んだ!! だから、君たちはこうして僕らの足止めをする! エースブを殺されれば後が無いからだ! そう彼が命じたんだろう!? 違うか!?」
ルークの言葉は狭い教会の中で響き渡り、ペイナは動揺したまま一歩後ろに後ずさった。
しかしそんな逃避をルークは許さない。
勇者ルークからは逃げられない!!
「さぁ。言って貰おうか! エースブはどこに居る! この教会に居る事は分かっているんだ。罠を張ろうと無駄だ。僕たちは全てを突破し、今度こそエースブを滅ぼす!!」
「ワハハハハ。良い覚悟。そして良い気迫だ。それでこそ勇者だな。ここまでお膳立てした意味があるというものだ」
祈りの間の奥に立つペイナと、その前に立つ四人の英雄。
そんな彼らを座りながら眺める様に、入り口近くにその男は居た。
子供の姿ではない。ルークたちがかつて目撃したままの姿で、その男は足を組みながら木製の椅子に腰掛ける。
黒い鎧と黒いマントを羽織って、まるで劇を見た後の様に楽し気に両手を打ち鳴らした。
「エースブ!!」
「勇者ルークよ。一つだけ訂正しておこう。我はディズルムも、ノルンも、ライも……そしてペイナも、誰も捨て駒や足止めに使ったりはしておらん。皆、ただ己の本能に従って動いているだけだ。そう在りたいという願いの下に走っていただけだ。我は何も命じてはおらんよ」
「それは、すまなかった」
「ふはははははは!! 謝るか! 実に面白い男だ。勇者ルーク……いや、ただのルークよ。ここに来たという事は英雄譚に載らぬ覚悟はしてきたという事で良いのか?」
「あぁ。僕には名誉も喝采も必要ない。ただ、お前を倒して、世界を救う」
「ふふ。それでこそ。英雄よ」
「……」
「おっと。もう戦いたい雰囲気だな。それも良いが、まだ役者が揃っていない。もう少しだけ我の話に付き合ってくれぬか?」
「役者だと?」
「貴様らが呼んだのであろう? レーニ・トゥーゼ。光の聖女アメリアに心を奪われた哀れなエルフを」
「っ!」
「既にディズルムとノルンを破った様だが、こちらに来るにはしばし掛かるのでな。そう焦らず待とうでは無いか」
「何のつもりだ! 魔王!!」
「何のつもり、と問われてもな。折角我が全存在を掛けた争いをするのだぞ? 全力で戦わねば面白くないだろうが」
「何故、お前は」
「ふふ。一つ問おう。ルークよ。正義に必要な物は悪を粉砕する圧倒的な力であるが、それに相対する悪は何が必要だと思う?」
「……力じゃ無いのか?」
「違う。違うな。ルーク。悪に必要なのは矜持だ。正しき道を外れ、己の力と精神だけを頼りに生きていくと覚悟を決める精神が必要なのだ。故に、我は己の決戦にはお前たちに最高の力を求める! そして、それを粉砕してこそ、我はこの身がこの世界に生れ落ちた意味を知る事が出来るのだ!!」
魔王は椅子から立ち上がり、両手を広げながら声を上げた。
そして、その声に反応してか、ドアを突き破る様な勢いで突入してきたレーニが、魔王に風の刃を突き立てる。
「ふむ。どうやら役者は揃った様だな」
「っ!?」
「では行こうか。戦いのフィールドへ!!」
レーニの頭を掴み、地面に叩きつけながらルークたちをも巻き込むほどに大きな転移陣を広げ、次の瞬間には教会の中庭へ全員移動していた。
ルークたちの傍にはギリギリで転移し逃げる事が出来たレーニもいる。
「ふむ。よき広さだな。では始めよう。最終決戦という奴だ。覚悟は良いか? ただのルークよ」
そして始まる……最後の戦いが。
そしてそれぞれが武器を手に、周囲を警戒するが、教会の中はすっかり静まり返っている。
「思っていたよりも早い到着ですね」
「……! ペイナ!!」
「はい。私は飢えの魔王。ペイナ。争うつもりはありません。ですが、この首が欲しいという事でしたらご自由にどうぞ。所詮私は戦闘に関する力を持ちませんから」
「ならば、エースブの居場所を教えろ!」
「えぇ。勿論そのつもりですよ。それがエースブ様の望みですから。ただ、その前に一つだけ。聖女オリヴィア」
ペイナは四人に武器を向けられている状況だというのに、何も焦った様子を見せず、淡々と語る。
そして、そんなペイナにどこか不気味さを感じながらもオリヴィアは前に一歩出るのだった。
「はい。なんでしょうか。ペイナさん」
「この教会の子供ですが、皆無事です。地下の避難施設でぐっすり寝ておりますから、安心してください」
「そうですか」
やはりという気持ちを表に出さない様にしながら、オリヴィアは静かにペイナを見据える。
穏やかに笑う……異質さが無い故に、異常な女を。
戦場に立っているというのに、何も変わらずにいる女を。
「あぁ、それと勇者ルーク。そして皆さん。町の方々も町の外に転移させましたし。皆さん夢の中に居ますから、全てが終わってから記憶を消す必要はありませんよ。安心しましたか?」
「……そうだね。それに関しては」
「ただ。私たちが勝つ前提で話を進められてるのは気に入らないわね!」
ルークの言葉を引き継ぐように、怒りと共に口を開いたソフィアにペイナはクスリと笑った。
そして、おそらく最もルークたちを挑発出来る言葉を、ごく当たり前の事の様に放つのだった。
「当然ではないですか。全てはエースブ様の遊びなのですから。魔王を勇者が倒すというごっこ遊びです」
「……遊び?」
「そうです。エースブ様は勇者によって魔王が倒される事で、人類が再び仮初の希望を抱けるとお考えです。そして、あなた方人間が存在し続ける限り、私たちは消滅しない。その心に恐怖がある限り、私達は消えない。つまりこれはごっこ遊びなんですよ」
「……」
「ディズルムも、ノルンもライも、皆いずれ復活します。ここで私を苛立ちのままに消しても、同じこと。あなた方人間の心から恐怖が消えぬ限り、私たちは不滅です。ですから、適当な所で撤退してあげましょう。どうですか? 安心しましたか?」
「なるほど」
「ふふ。ではエースブ様の下へ」
「……言っておくけど、僕はこの命を掛けてでも、存在を掛けてでも、エースブを消滅させるよ。完全に。そして君もね」
「っ! も、物分かりの悪い勇者ですね! 私たちは不滅です。私もディズルムも復活します!」
「そうだね。真実そうなんだろう。でも、それはエースブ様が存在し続ける限り。でしょ?」
「っ!」
意趣返しをするように、笑顔でそう告げたルークにペイナの顔は強張った。
何かを確かめる様に鋭い視線をルークに飛ばす。
しかしルークはそんな視線にも負ける事はなく、ただ真っすぐにペイナを見つめ返すのだった。
「そ、その様な考えは浅いですね。私たちは」
「そもそも、疑問だったのは魔王という存在だ。王とはその集団のトップの者を指す言葉。だというのに、君たちは全員が魔王を名乗り、まるでそれぞれが独立した存在であるかの様に振る舞った。だが、何故かエースブだけは特別扱いをする」
「当たり前です。エースブ様は」
「そう。エースブは特別な存在なんだ。王の中の王なのか。彼だけが王なのか。それは分からない。けれど、君たちの中でエースブこそが中心であり、彼から全てが始まっている」
「っ」
「何よりもおかしな点は、君たちの現れ方だよ。エースブがこの世界に現れた理由は分かる。彼自身も説明していたしね。アメリア様が闇の魔力に意思を与えて、それがエースブに繋がった。だからこの世界に存在できる様になったのだろう。でもね。だとすれば君たちはおかしいだろう? 飢えも、未知も、災害も、虚実も全て! ずっと昔から存在している恐怖だ! だというのに、何故君たちはエースブが現れるまで、この世界に出てこなかった? 何故彼が現れてから次々と現れた!」
「そ、それは」
「そう。全てはエースブを中心にして君たちが成り立っているからだ。彼が君たちをこの世界に引っ張り込んだ!! だから、君たちはこうして僕らの足止めをする! エースブを殺されれば後が無いからだ! そう彼が命じたんだろう!? 違うか!?」
ルークの言葉は狭い教会の中で響き渡り、ペイナは動揺したまま一歩後ろに後ずさった。
しかしそんな逃避をルークは許さない。
勇者ルークからは逃げられない!!
「さぁ。言って貰おうか! エースブはどこに居る! この教会に居る事は分かっているんだ。罠を張ろうと無駄だ。僕たちは全てを突破し、今度こそエースブを滅ぼす!!」
「ワハハハハ。良い覚悟。そして良い気迫だ。それでこそ勇者だな。ここまでお膳立てした意味があるというものだ」
祈りの間の奥に立つペイナと、その前に立つ四人の英雄。
そんな彼らを座りながら眺める様に、入り口近くにその男は居た。
子供の姿ではない。ルークたちがかつて目撃したままの姿で、その男は足を組みながら木製の椅子に腰掛ける。
黒い鎧と黒いマントを羽織って、まるで劇を見た後の様に楽し気に両手を打ち鳴らした。
「エースブ!!」
「勇者ルークよ。一つだけ訂正しておこう。我はディズルムも、ノルンも、ライも……そしてペイナも、誰も捨て駒や足止めに使ったりはしておらん。皆、ただ己の本能に従って動いているだけだ。そう在りたいという願いの下に走っていただけだ。我は何も命じてはおらんよ」
「それは、すまなかった」
「ふはははははは!! 謝るか! 実に面白い男だ。勇者ルーク……いや、ただのルークよ。ここに来たという事は英雄譚に載らぬ覚悟はしてきたという事で良いのか?」
「あぁ。僕には名誉も喝采も必要ない。ただ、お前を倒して、世界を救う」
「ふふ。それでこそ。英雄よ」
「……」
「おっと。もう戦いたい雰囲気だな。それも良いが、まだ役者が揃っていない。もう少しだけ我の話に付き合ってくれぬか?」
「役者だと?」
「貴様らが呼んだのであろう? レーニ・トゥーゼ。光の聖女アメリアに心を奪われた哀れなエルフを」
「っ!」
「既にディズルムとノルンを破った様だが、こちらに来るにはしばし掛かるのでな。そう焦らず待とうでは無いか」
「何のつもりだ! 魔王!!」
「何のつもり、と問われてもな。折角我が全存在を掛けた争いをするのだぞ? 全力で戦わねば面白くないだろうが」
「何故、お前は」
「ふふ。一つ問おう。ルークよ。正義に必要な物は悪を粉砕する圧倒的な力であるが、それに相対する悪は何が必要だと思う?」
「……力じゃ無いのか?」
「違う。違うな。ルーク。悪に必要なのは矜持だ。正しき道を外れ、己の力と精神だけを頼りに生きていくと覚悟を決める精神が必要なのだ。故に、我は己の決戦にはお前たちに最高の力を求める! そして、それを粉砕してこそ、我はこの身がこの世界に生れ落ちた意味を知る事が出来るのだ!!」
魔王は椅子から立ち上がり、両手を広げながら声を上げた。
そして、その声に反応してか、ドアを突き破る様な勢いで突入してきたレーニが、魔王に風の刃を突き立てる。
「ふむ。どうやら役者は揃った様だな」
「っ!?」
「では行こうか。戦いのフィールドへ!!」
レーニの頭を掴み、地面に叩きつけながらルークたちをも巻き込むほどに大きな転移陣を広げ、次の瞬間には教会の中庭へ全員移動していた。
ルークたちの傍にはギリギリで転移し逃げる事が出来たレーニもいる。
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