242 / 318
異常との対面にて 魔弾の使い方とリザッバの特性
しおりを挟む
純粋なる緑の魔弾を撃ち続けているけど、四足歩行になったリザッバに避けられている。あのシャカシャカ足を動かす感じがなんか嫌だなと思っていたら、兄さん達からも僕と同じ雰囲気が伝わってきた。いろいろズレてる僕でも、こういう感覚はまともだと確認できて良かったな。よし、気を取り直して射撃を続けよう。
あれからさらに数百発は撃ち続けたけど、相変わらずリザッバに避けられてる。…………魔弾の軌道が直線だけじゃダメか。僕は魔弾を二つに分けた。一つは変わらずリザッバを狙い続けるもので、もう一つはリザッバの進路の先に回り込むものだ。
「「「ク……、コシャクナ‼︎」」」
「うん、やっぱり全弾直撃させようとするのはダメみたいだね」
リザッバの動き辛そうな様子を見て、当てられる状況を作る事が肝心だと実感できたので、新しく別の軌道の魔弾を加えた。その軌道は上から降り注ぐもの。つまり進行方向を邪魔しつつ上から来る魔弾で意識を散らして、隙ができたら直進する魔弾を直撃させるというやり方だ。無駄撃ちになる魔弾が増えるけど、世界樹の杖にはまだまだ魔力を溜め込んでるから余裕はある。
「「「ソイツラヲ、ハヤクツブセ‼︎」」」
「確かに、みんなが倒されたら僕は治療とかに追われてお前への集中できなくなる。でも、さっきも言ったけど、みんなはお前の人形程度に負けるわけがない」
「「「イワセテオケバ‼︎」」」
「僕に意識を向けて良いの?」
「「「グハッ」」」
僕に飛びかかろうとしたリザッバへ魔弾を直撃させ体勢を崩した。そして続けて上から魔弾を降り注がせる。
「「「オノレーー‼︎」」」
リザッバは回避を捨て四本の足で身体を固定すると、頭頂部が皿形に広がり盾のようになった。受け止める気満々のようだから遠慮なく上から撃ち込む。
「「「グウ……」」」
百発以上は撃ち込んだのにリザッバの受けを崩せない。…………リザッバは動けないようだし、このまま撃ち続けても良いけど、もっと確実な状況を作り出した方が良いはず。そんなわけで僕はリザッバの踏ん張っている足に向かって魔弾を撃ち込んだ。
「「「ナニッ⁉︎」」」
予定通りリザッバは身体を宙に泳がせた。まあ、一つの事に全力を出している時に足を払われたら誰だってそうなるよっていう話だね。僕は機を逃さず魔弾の軌道を調整して、宙でバタついてるリザッバの身体を下から直撃させ、その反動でさらにに高く打ち上げる。…………うん、良い感じの高さまで上がったから攻め時だ。
「「「キサマ‼︎」」」
「緑盛魔法・純粋なる緑の魔弾」
大規模魔法一回分の魔力を世界樹の杖から消費し、宙にいるリザッバの周りに新たに出現させる。だいたい千以上あるから、いくらリザッバが防御を堅めても押し切れるはず。僕は右掌をリザッバに向けた後、ギュッと閉じる。
「集まれ」
「「「ヨクモ、ヨクモーー‼︎」」」
ズガーンッ‼︎
リザッバを囲む全ての魔弾が収束して、みんなで攻撃した時よりも大きな爆煙と衝撃波が生まれた。僕は小さな変かも見逃さないように見守っていると、リザッバの破片が飛び散ってきたので僕はもともとあった純粋なる緑の魔弾の魔弾で徹底的に破片を消滅させていく。
「これだけやれば、一区切りはつけれるはずだけど…………」
「ヤート、やったな‼︎」
兄さんが僕の肩にガシッと腕を回してきた。そこそこ痛いから兄さんに力加減を覚えてほしいかな。
「兄さん、まだわからないから気を緩めないで」
「なんでだ? あの野郎は、ヤートが消滅させただろ?」
「うん、ヘドロと汚泥の塊だった奴は消滅させたよ。でも、空間が元に戻らない」
「は?」
「それに、まだみんながリザッバの人形と戦ってる」
「あ……」
「何が起きても対応できるように警戒をお願い」
「わ、わかった‼︎ まかせろ‼︎」
兄さんが再び僕の護衛に戻ろうとした時、空の方からボコンッという音がした。顔を上げると、この空間の空を覆う赤黒い液体のようなものから大きな滴が落ちてくるのが見える。僕は何かまずい事が起きる前に魔弾で撃ちぬこうとしたら、その前に赤黒い球に地面に落ちヘドロと汚泥を吸い寄せていく。…………ああ、なるほど。この後の展開は予想がついたよ。僕の予想通り、赤黒い球をヘドロと汚泥が包むと表面に三つのリザッバの顔が浮かび僕達を見てきた。
「「「ハ、ハハ、ハハハハハハハハハハッ‼︎ イッタハズダ‼︎ キサマラニ、ワレヲ、タオスコトハフカノウダト‼︎」」」
「チッ……、あの野郎、どうやってヤートの攻撃を耐えたんだ?」
「さっき見た事を、そのまま考えるならリザッバは耐えたんじゃなくて復活したんだと思う」
「……ヤート、どういう事?」
「ずっと空を覆ってるあの赤黒い液体が何なんのか気になってたんだけど、あの赤黒い液体はリザッバが復活する時に核になってた。たぶん空の赤黒い液体はリザッバの命とか魂とかで、地面のヘドロと汚泥が身体だね」
「という事は、ヘドロと汚泥と赤黒い液体がある限り消滅しないのですか?」
「そうだろうね」
「「「リカイデキタカ⁉︎ ナンドデモイッテヤロウ‼︎ ワレヲ、タオスコトハフカノウダ‼︎ ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」」」
リザッバの笑い声が響くと、ヘドロと汚泥と赤黒い液体が波打つ。ふーん、リザッバの昂りで荒れるって事は、やっぱり繋がってるのか。……よし、方針は決まった。僕は手にしている世界樹の杖を足元に差し枝葉と根を伸ばした若木状態になってもらう。
「ラカムタさん、父さん、後で怒られそうだから先に謝っておくね。ごめんなさい」
「ヤート、待て‼︎ 何をするつもりだ⁉︎」
「すぐに、この人形を始末するから待ってろ‼︎」
「「「ハハハハハハハハ‼︎ ムダナアガキヲスルヨウダナ‼︎ オモシロイ‼︎ ミセテミロ‼︎」」」
「それじゃあ遠慮なく。世界樹の杖、実をここに」
世界樹の杖は僕の意思を受けて伸ばした枝葉の一本に深緑色の実を一個つけた。これが黄土の村への道中で魔法の触媒にしたものと同じだと察知して、あの時の一部始終を見ていたラカムタさん達と黄土の三人にリザッバの表情が変わる。
「「「……ナルホド、タシカニ、ソレハキョウリョクナモノダ。シカシ、ソレダケデ、コノクウカンヲドウニカデキルトオモウナ‼︎」」」
「それはそうだろうね」
「「「ハハハハハハハ‼︎ ナラバ、ドウスルノダ⁉︎ ワカリキッタ、サイアクノケツマツヲタシカメルタメニツカウノカ⁉︎ コッケイダナ‼︎」」」
「お前が僕達の結末を勝手に決めるな。それにこれを見ても同じ事が言えるのか試してみると良い。世界樹の杖、実をここに」
僕が必要するものを感じ取り世界樹の杖は、さらに四個の実をつけた。これで合計で五個の実ができたね。僕以外の全員の視線が五個の実に集まり全員が顔を引きつらせる。リザッバの人形も動きを止めている事からもリザッバも驚かせられたみたいだ。
「一個一個が大規模魔法一回分の魔力を秘めている。この意味が分かる?」
「「「キ、キサマ……」」」
「これを使ってもお前が消滅しないのかも試させてもらうよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
あれからさらに数百発は撃ち続けたけど、相変わらずリザッバに避けられてる。…………魔弾の軌道が直線だけじゃダメか。僕は魔弾を二つに分けた。一つは変わらずリザッバを狙い続けるもので、もう一つはリザッバの進路の先に回り込むものだ。
「「「ク……、コシャクナ‼︎」」」
「うん、やっぱり全弾直撃させようとするのはダメみたいだね」
リザッバの動き辛そうな様子を見て、当てられる状況を作る事が肝心だと実感できたので、新しく別の軌道の魔弾を加えた。その軌道は上から降り注ぐもの。つまり進行方向を邪魔しつつ上から来る魔弾で意識を散らして、隙ができたら直進する魔弾を直撃させるというやり方だ。無駄撃ちになる魔弾が増えるけど、世界樹の杖にはまだまだ魔力を溜め込んでるから余裕はある。
「「「ソイツラヲ、ハヤクツブセ‼︎」」」
「確かに、みんなが倒されたら僕は治療とかに追われてお前への集中できなくなる。でも、さっきも言ったけど、みんなはお前の人形程度に負けるわけがない」
「「「イワセテオケバ‼︎」」」
「僕に意識を向けて良いの?」
「「「グハッ」」」
僕に飛びかかろうとしたリザッバへ魔弾を直撃させ体勢を崩した。そして続けて上から魔弾を降り注がせる。
「「「オノレーー‼︎」」」
リザッバは回避を捨て四本の足で身体を固定すると、頭頂部が皿形に広がり盾のようになった。受け止める気満々のようだから遠慮なく上から撃ち込む。
「「「グウ……」」」
百発以上は撃ち込んだのにリザッバの受けを崩せない。…………リザッバは動けないようだし、このまま撃ち続けても良いけど、もっと確実な状況を作り出した方が良いはず。そんなわけで僕はリザッバの踏ん張っている足に向かって魔弾を撃ち込んだ。
「「「ナニッ⁉︎」」」
予定通りリザッバは身体を宙に泳がせた。まあ、一つの事に全力を出している時に足を払われたら誰だってそうなるよっていう話だね。僕は機を逃さず魔弾の軌道を調整して、宙でバタついてるリザッバの身体を下から直撃させ、その反動でさらにに高く打ち上げる。…………うん、良い感じの高さまで上がったから攻め時だ。
「「「キサマ‼︎」」」
「緑盛魔法・純粋なる緑の魔弾」
大規模魔法一回分の魔力を世界樹の杖から消費し、宙にいるリザッバの周りに新たに出現させる。だいたい千以上あるから、いくらリザッバが防御を堅めても押し切れるはず。僕は右掌をリザッバに向けた後、ギュッと閉じる。
「集まれ」
「「「ヨクモ、ヨクモーー‼︎」」」
ズガーンッ‼︎
リザッバを囲む全ての魔弾が収束して、みんなで攻撃した時よりも大きな爆煙と衝撃波が生まれた。僕は小さな変かも見逃さないように見守っていると、リザッバの破片が飛び散ってきたので僕はもともとあった純粋なる緑の魔弾の魔弾で徹底的に破片を消滅させていく。
「これだけやれば、一区切りはつけれるはずだけど…………」
「ヤート、やったな‼︎」
兄さんが僕の肩にガシッと腕を回してきた。そこそこ痛いから兄さんに力加減を覚えてほしいかな。
「兄さん、まだわからないから気を緩めないで」
「なんでだ? あの野郎は、ヤートが消滅させただろ?」
「うん、ヘドロと汚泥の塊だった奴は消滅させたよ。でも、空間が元に戻らない」
「は?」
「それに、まだみんながリザッバの人形と戦ってる」
「あ……」
「何が起きても対応できるように警戒をお願い」
「わ、わかった‼︎ まかせろ‼︎」
兄さんが再び僕の護衛に戻ろうとした時、空の方からボコンッという音がした。顔を上げると、この空間の空を覆う赤黒い液体のようなものから大きな滴が落ちてくるのが見える。僕は何かまずい事が起きる前に魔弾で撃ちぬこうとしたら、その前に赤黒い球に地面に落ちヘドロと汚泥を吸い寄せていく。…………ああ、なるほど。この後の展開は予想がついたよ。僕の予想通り、赤黒い球をヘドロと汚泥が包むと表面に三つのリザッバの顔が浮かび僕達を見てきた。
「「「ハ、ハハ、ハハハハハハハハハハッ‼︎ イッタハズダ‼︎ キサマラニ、ワレヲ、タオスコトハフカノウダト‼︎」」」
「チッ……、あの野郎、どうやってヤートの攻撃を耐えたんだ?」
「さっき見た事を、そのまま考えるならリザッバは耐えたんじゃなくて復活したんだと思う」
「……ヤート、どういう事?」
「ずっと空を覆ってるあの赤黒い液体が何なんのか気になってたんだけど、あの赤黒い液体はリザッバが復活する時に核になってた。たぶん空の赤黒い液体はリザッバの命とか魂とかで、地面のヘドロと汚泥が身体だね」
「という事は、ヘドロと汚泥と赤黒い液体がある限り消滅しないのですか?」
「そうだろうね」
「「「リカイデキタカ⁉︎ ナンドデモイッテヤロウ‼︎ ワレヲ、タオスコトハフカノウダ‼︎ ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ‼︎」」」
リザッバの笑い声が響くと、ヘドロと汚泥と赤黒い液体が波打つ。ふーん、リザッバの昂りで荒れるって事は、やっぱり繋がってるのか。……よし、方針は決まった。僕は手にしている世界樹の杖を足元に差し枝葉と根を伸ばした若木状態になってもらう。
「ラカムタさん、父さん、後で怒られそうだから先に謝っておくね。ごめんなさい」
「ヤート、待て‼︎ 何をするつもりだ⁉︎」
「すぐに、この人形を始末するから待ってろ‼︎」
「「「ハハハハハハハハ‼︎ ムダナアガキヲスルヨウダナ‼︎ オモシロイ‼︎ ミセテミロ‼︎」」」
「それじゃあ遠慮なく。世界樹の杖、実をここに」
世界樹の杖は僕の意思を受けて伸ばした枝葉の一本に深緑色の実を一個つけた。これが黄土の村への道中で魔法の触媒にしたものと同じだと察知して、あの時の一部始終を見ていたラカムタさん達と黄土の三人にリザッバの表情が変わる。
「「「……ナルホド、タシカニ、ソレハキョウリョクナモノダ。シカシ、ソレダケデ、コノクウカンヲドウニカデキルトオモウナ‼︎」」」
「それはそうだろうね」
「「「ハハハハハハハ‼︎ ナラバ、ドウスルノダ⁉︎ ワカリキッタ、サイアクノケツマツヲタシカメルタメニツカウノカ⁉︎ コッケイダナ‼︎」」」
「お前が僕達の結末を勝手に決めるな。それにこれを見ても同じ事が言えるのか試してみると良い。世界樹の杖、実をここに」
僕が必要するものを感じ取り世界樹の杖は、さらに四個の実をつけた。これで合計で五個の実ができたね。僕以外の全員の視線が五個の実に集まり全員が顔を引きつらせる。リザッバの人形も動きを止めている事からもリザッバも驚かせられたみたいだ。
「一個一個が大規模魔法一回分の魔力を秘めている。この意味が分かる?」
「「「キ、キサマ……」」」
「これを使ってもお前が消滅しないのかも試させてもらうよ」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
3
お気に入りに追加
875
あなたにおすすめの小説
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】ちびっこ錬金術師は愛される
あろえ
ファンタジー
「もう大丈夫だから。もう、大丈夫だから……」
生死を彷徨い続けた子供のジルは、献身的に看病してくれた姉エリスと、エリクサーを譲ってくれた錬金術師アーニャのおかげで、苦しめられた呪いから解放される。
三年にわたって寝込み続けたジルは、その間に蘇った前世の記憶を夢だと勘違いした。朧げな記憶には、不器用な父親と料理を作った思い出しかないものの、料理と錬金術の作業が似ていることから、恩を返すために錬金術師を目指す。
しかし、錬金術ギルドで試験を受けていると、エリクサーにまつわる不思議な疑問が浮かび上がってきて……。
これは、『ありがとう』を形にしようと思うジルが、錬金術師アーニャにリードされ、無邪気な心でアイテムを作り始めるハートフルストーリー!
浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と共に幸せに暮らします。
にのまえ
恋愛
王太子ルールリアと結婚をして7年目。彼の浮気で、この世界が好きだった、恋愛ファンタジー小説の世界だと知った。
「前世も、今世も旦那となった人に浮気されるなんて」
悲しみに暮れた私は彼に離縁すると伝え、魔法で姿を消し、私と両親しか知らない秘密の森の中の家についた。
「ここで、ひっそり暮らしましょう」
そう決めた私に。
優しいフェンリルのパパと可愛い息子ができて幸せです。
だから、探さないでくださいね。
『お読みいただきありがとうございます。』
「浮気をした旦那様と離縁を決めたら。愛するフェンリルパパと愛しい子ができて幸せです」から、タイトルを変え。
エブリスタ(深月カナメ)で直しながら、投稿中の話に変えさせていただきました。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】愛する人には裏の顔がありました
風子
恋愛
エルグスト子爵家の娘であるミリディは、婚約者に浮気をされ、三度も破談になるという前代未聞の不幸に見舞われていた。
落ち込むミリディだったが、破談になる度に慰め励ましてくれる頼もしい存在がいた。
その人は兄の親友であり、幼い頃から密かに想いを寄せる公爵家の令息ライド・ロベールトンだった。
身分の違いから叶わぬ恋心は封印し、兄と妹のような関係を築いてきたミリディだったが、ライドの積極的なアプローチに戸惑ってしまう。
いつも優しく親切な彼の真意とは‥‥
そして彼のもつ裏の顔とは‥‥
※作者の妄想の世界の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる