129 / 318
青の村にて 青の畑と異常事態
しおりを挟む
ディグリの広げた葉の陰で休みながら三体と話をする。あー、大霊湖から吹いてくる風が気持ち良いから眠くなってくるけど、この後に青の村の畑を見ってほしいって頼まれてるし寝るわけにはいかない。名残惜しいけど行こう。
「ソロソロ行キマスカ?」
「うん、頼まれ事があるからね」
「ガア」
「大丈夫。畑を見るだけだよ」
「ブオ」
「もちろん何かあったら呼ぶってば」
「ソレデモ、オ気ヲツケテ」
「ありがとう」
三体と別れてから門番の人に場所を聞いて青の村の畑に行った。途中でイリュキンと合流して向かい、見えてきた畑は、畝が六本あり長さは八ルーメ(前世でいう八メートル)くらいの広さだった。
「これが青の村の畑か」
「黒の村の畑に比べたら、かなり小規模だよ」
「でも、ここだけじゃないんだよね?」
「確かに大霊湖の浅瀬に畑のようなものがあって、そちらはここの五倍は広いかな」
「そっちも見れる?」
「もちろん、ただ大霊湖の方は基本的に生えるまま増えるままに任せていて、手入れも密集し過ぎないよう適度に間引くくらいしかしてないから畑と言えるのか私にはわからない」
「人の手が入ったら畑って呼んで良いと思うよ。それに大霊湖の豊富な魔力と水っていう環境があるんだから手入れが最低限になるのは仕方ないよ」
僕はイリュキンと話しながら植えられてる薬草の状態や土の状態を確認しようとして、そういえば肝心な事を聞いてないのに気づいた。
「聞くのを忘れてた。ハインネルフさんには畑を見てほしいって言われたんだけど、イリュキンに改善点や問題点があったら言えば良い?」
「それで大丈夫だよ。ああ、特に奥の薬草の状態を教えてほしい」
「奥の薬草……」
イリュキンに言われた方を見たら他と比べて明らかにワサワサと大きく成長してる薬草の一群があった。……あれ? なんか見覚えのある薬草だな。
「あの奥の薬草はヤート君からもらった薬草の種が成長したもので、手入れは欠かしてないけれど異常がないか見てほしいんだ」
「見覚えがある薬草だなって思ったらあの時の奴か。イリュキンの言い方からすると他の薬草よりも優先してって感じだね」
「初めて育てる種類だから心配なんだ」
「その気持ちはわかるけど、とりあえず全部見させて」
「よろしく頼むよ」
僕は青の畑と植えられている薬草の状態を確認していく。まず色は全体的に濃い緑でムラはほとんどない。次に葉は水々しく葉の裏や茎なんかも見たけど害虫はいなかった。畑の土に目をやっても雑草はないし、よく耕された良い土だ。土の湿り気からも適度に水やりがされてるね。結論として青の畑は手入れの行き届いた立派な畑だし、植えられてる薬草も良い状態だ。
「畑は良い状態だし、全部の薬草が十二分に育ってる」
「ふー、良かった」
「奥の薬草とそれ以外の薬草の成長の違いは、これから代を重ねて交配が進めば差はなくなると思う」
「わかった。ヤート君の言う通り今後に期待するとしよう。……そういえば一つ気になっている事を聞いても良いかな?」
「何?」
「なんで黒の村に畑があるんだい? 大神林で探せば良いんだから、わざわざ村の中で育てる意味が薄いと思うんだけど……」
「前は、ほとんどのものを大神林に入って探してたみたい。でも今だと畑で採れるものの品質が上がってて探すよりも育てた方が効率良いんだってさ。まあ、畑で育ててないものは大神林で探すんだけどね」
「なるほど、よく使うものは村の中で育てた方が確かに効率的か」
「そういう事。うーん、一応同調でも確認しておこうかな」
「そうだね。念には念を入れてお願いするよ」
僕はイリュキンに見守られながら畑の地面に手を着いて同調する。……うん、やっぱり畑自体も植えられてる薬草も良い状態だ。ただ……薬草から伝わってくる感情が気になるな。僕が地面から手を離して大霊湖の方を向くと、イリュキンが不思議そうに話しかけてきた。
「ヤート君、どうかした?」
「薬草達から大霊湖の方に行ってほしいっていう感情が伝わってきた」
「薬草から?」
「うん。行ってみても良い?」
「私はかまわないよ」
イリュキンといっしょに大霊湖に隣接してる青の村の広場までやってきた。……作業してる人もいれば談笑してる人もいる。薬草達が伝えたいのは青の村についてじゃないのかな?
「……私には村の中は至って普通の光景に見えるのだが」
「僕もそう思うから大霊湖の方に同調してみるよ」
僕は大霊湖に手を入れて同調する。もし、何かの異常が起きてるなら水草達が伝えてくれるはずだ……って、僕から聞くまでもなく水草達がある一点に意識を向けてすごく騒いでた。
「異常があった」
「なんだって!!」
イリュキンの声に反応して周りにいたみんなが見てくるけど、僕は構わずに腰の小袋から種を取り出して足下に埋めて魔法を発動させる。
「緑盛魔法・超育成・樹根触腕」
僕の足もとから根が伸びていき大霊湖の中に入っていく。…………よし、対象に上手くしっかりと根が巻き付いたけど、こいつはかなりの重さに大きさで僕の魔法だけだと引き上げるのは厳しいな。でも、こういう時は迷わず頼れって、みんなに言われてるからそうしよう。
「鬼熊ーー!! 破壊猪ーー!! ディグリーー!! 手伝ってーーーー!!!!」
僕が叫んだら空に影がかかり広場に三体が落ちてきた。かなり広場の地面が陥没したけど今は気にしてる場合じゃない。
「ディグリ、僕が根を伸ばしてるところにディグリの根を伸ばした後に傷つけないように絡ませて」
「ワカリマシタ」
「鬼熊と破壊猪は準備ができしだい根を二体の身体に絡ませるから、引っ張り上げるのを手伝って」
「ガア」
「ブオ」
「ヤート君!! 何が起きてるんだ!!」
「大霊湖の中層くらいに泳げなくて死にかけてる大きな奴がいるから引っ張り上げる」
「は?」
まさか生まれ変わってから前世で読んだ童話の大きなカブみたいな事をするとは思わなかったし、良い経験って言って良いのかもわからないけど助けてみせる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
「ソロソロ行キマスカ?」
「うん、頼まれ事があるからね」
「ガア」
「大丈夫。畑を見るだけだよ」
「ブオ」
「もちろん何かあったら呼ぶってば」
「ソレデモ、オ気ヲツケテ」
「ありがとう」
三体と別れてから門番の人に場所を聞いて青の村の畑に行った。途中でイリュキンと合流して向かい、見えてきた畑は、畝が六本あり長さは八ルーメ(前世でいう八メートル)くらいの広さだった。
「これが青の村の畑か」
「黒の村の畑に比べたら、かなり小規模だよ」
「でも、ここだけじゃないんだよね?」
「確かに大霊湖の浅瀬に畑のようなものがあって、そちらはここの五倍は広いかな」
「そっちも見れる?」
「もちろん、ただ大霊湖の方は基本的に生えるまま増えるままに任せていて、手入れも密集し過ぎないよう適度に間引くくらいしかしてないから畑と言えるのか私にはわからない」
「人の手が入ったら畑って呼んで良いと思うよ。それに大霊湖の豊富な魔力と水っていう環境があるんだから手入れが最低限になるのは仕方ないよ」
僕はイリュキンと話しながら植えられてる薬草の状態や土の状態を確認しようとして、そういえば肝心な事を聞いてないのに気づいた。
「聞くのを忘れてた。ハインネルフさんには畑を見てほしいって言われたんだけど、イリュキンに改善点や問題点があったら言えば良い?」
「それで大丈夫だよ。ああ、特に奥の薬草の状態を教えてほしい」
「奥の薬草……」
イリュキンに言われた方を見たら他と比べて明らかにワサワサと大きく成長してる薬草の一群があった。……あれ? なんか見覚えのある薬草だな。
「あの奥の薬草はヤート君からもらった薬草の種が成長したもので、手入れは欠かしてないけれど異常がないか見てほしいんだ」
「見覚えがある薬草だなって思ったらあの時の奴か。イリュキンの言い方からすると他の薬草よりも優先してって感じだね」
「初めて育てる種類だから心配なんだ」
「その気持ちはわかるけど、とりあえず全部見させて」
「よろしく頼むよ」
僕は青の畑と植えられている薬草の状態を確認していく。まず色は全体的に濃い緑でムラはほとんどない。次に葉は水々しく葉の裏や茎なんかも見たけど害虫はいなかった。畑の土に目をやっても雑草はないし、よく耕された良い土だ。土の湿り気からも適度に水やりがされてるね。結論として青の畑は手入れの行き届いた立派な畑だし、植えられてる薬草も良い状態だ。
「畑は良い状態だし、全部の薬草が十二分に育ってる」
「ふー、良かった」
「奥の薬草とそれ以外の薬草の成長の違いは、これから代を重ねて交配が進めば差はなくなると思う」
「わかった。ヤート君の言う通り今後に期待するとしよう。……そういえば一つ気になっている事を聞いても良いかな?」
「何?」
「なんで黒の村に畑があるんだい? 大神林で探せば良いんだから、わざわざ村の中で育てる意味が薄いと思うんだけど……」
「前は、ほとんどのものを大神林に入って探してたみたい。でも今だと畑で採れるものの品質が上がってて探すよりも育てた方が効率良いんだってさ。まあ、畑で育ててないものは大神林で探すんだけどね」
「なるほど、よく使うものは村の中で育てた方が確かに効率的か」
「そういう事。うーん、一応同調でも確認しておこうかな」
「そうだね。念には念を入れてお願いするよ」
僕はイリュキンに見守られながら畑の地面に手を着いて同調する。……うん、やっぱり畑自体も植えられてる薬草も良い状態だ。ただ……薬草から伝わってくる感情が気になるな。僕が地面から手を離して大霊湖の方を向くと、イリュキンが不思議そうに話しかけてきた。
「ヤート君、どうかした?」
「薬草達から大霊湖の方に行ってほしいっていう感情が伝わってきた」
「薬草から?」
「うん。行ってみても良い?」
「私はかまわないよ」
イリュキンといっしょに大霊湖に隣接してる青の村の広場までやってきた。……作業してる人もいれば談笑してる人もいる。薬草達が伝えたいのは青の村についてじゃないのかな?
「……私には村の中は至って普通の光景に見えるのだが」
「僕もそう思うから大霊湖の方に同調してみるよ」
僕は大霊湖に手を入れて同調する。もし、何かの異常が起きてるなら水草達が伝えてくれるはずだ……って、僕から聞くまでもなく水草達がある一点に意識を向けてすごく騒いでた。
「異常があった」
「なんだって!!」
イリュキンの声に反応して周りにいたみんなが見てくるけど、僕は構わずに腰の小袋から種を取り出して足下に埋めて魔法を発動させる。
「緑盛魔法・超育成・樹根触腕」
僕の足もとから根が伸びていき大霊湖の中に入っていく。…………よし、対象に上手くしっかりと根が巻き付いたけど、こいつはかなりの重さに大きさで僕の魔法だけだと引き上げるのは厳しいな。でも、こういう時は迷わず頼れって、みんなに言われてるからそうしよう。
「鬼熊ーー!! 破壊猪ーー!! ディグリーー!! 手伝ってーーーー!!!!」
僕が叫んだら空に影がかかり広場に三体が落ちてきた。かなり広場の地面が陥没したけど今は気にしてる場合じゃない。
「ディグリ、僕が根を伸ばしてるところにディグリの根を伸ばした後に傷つけないように絡ませて」
「ワカリマシタ」
「鬼熊と破壊猪は準備ができしだい根を二体の身体に絡ませるから、引っ張り上げるのを手伝って」
「ガア」
「ブオ」
「ヤート君!! 何が起きてるんだ!!」
「大霊湖の中層くらいに泳げなくて死にかけてる大きな奴がいるから引っ張り上げる」
「は?」
まさか生まれ変わってから前世で読んだ童話の大きなカブみたいな事をするとは思わなかったし、良い経験って言って良いのかもわからないけど助けてみせる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
3
お気に入りに追加
875
あなたにおすすめの小説
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
白い結婚三年目。つまり離縁できるまで、あと七日ですわ旦那様。
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
異世界に転生したフランカは公爵夫人として暮らしてきたが、前世から叶えたい夢があった。パティシエールになる。その夢を叶えようと夫である王国財務総括大臣ドミニクに相談するも答えはノー。夫婦らしい交流も、信頼もない中、三年の月日が近づき──フランカは賭に出る。白い結婚三年目で離縁できる条件を満たしていると迫り、夢を叶えられないのなら離縁すると宣言。そこから公爵家一同でフランカに考え直すように動き、ドミニクと話し合いの機会を得るのだがこの夫、山のように隠し事はあった。
無言で睨む夫だが、心の中は──。
【詰んだああああああああああ! もうチェックメイトじゃないか!? 情状酌量の余地はないと!? ああ、どうにかして侍女の準備を阻まなければ! いやそれでは根本的な解決にならない! だいたいなぜ後妻? そんな者はいないのに……。ど、どどどどどうしよう。いなくなるって聞いただけで悲しい。死にたい……うう】
4万文字ぐらいの中編になります。
※小説なろう、エブリスタに記載してます
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。
くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」
「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」
いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。
「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と……
私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。
「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」
「はい、お父様、お母様」
「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」
「……はい」
「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」
「はい、わかりました」
パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、
兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。
誰も私の言葉を聞いてくれない。
誰も私を見てくれない。
そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。
ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。
「……なんか、馬鹿みたいだわ!」
もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる!
ふるゆわ設定です。
※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい!
※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ!
追加文
番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。
【完結】ちびっこ錬金術師は愛される
あろえ
ファンタジー
「もう大丈夫だから。もう、大丈夫だから……」
生死を彷徨い続けた子供のジルは、献身的に看病してくれた姉エリスと、エリクサーを譲ってくれた錬金術師アーニャのおかげで、苦しめられた呪いから解放される。
三年にわたって寝込み続けたジルは、その間に蘇った前世の記憶を夢だと勘違いした。朧げな記憶には、不器用な父親と料理を作った思い出しかないものの、料理と錬金術の作業が似ていることから、恩を返すために錬金術師を目指す。
しかし、錬金術ギルドで試験を受けていると、エリクサーにまつわる不思議な疑問が浮かび上がってきて……。
これは、『ありがとう』を形にしようと思うジルが、錬金術師アーニャにリードされ、無邪気な心でアイテムを作り始めるハートフルストーリー!
浮気をした王太子はいりません。〜離縁をした元王太子妃は森の奥で、フェンリルパパと子供と共に幸せに暮らします。
にのまえ
恋愛
王太子ルールリアと結婚をして7年目。彼の浮気で、この世界が好きだった、恋愛ファンタジー小説の世界だと知った。
「前世も、今世も旦那となった人に浮気されるなんて」
悲しみに暮れた私は彼に離縁すると伝え、魔法で姿を消し、私と両親しか知らない秘密の森の中の家についた。
「ここで、ひっそり暮らしましょう」
そう決めた私に。
優しいフェンリルのパパと可愛い息子ができて幸せです。
だから、探さないでくださいね。
『お読みいただきありがとうございます。』
「浮気をした旦那様と離縁を決めたら。愛するフェンリルパパと愛しい子ができて幸せです」から、タイトルを変え。
エブリスタ(深月カナメ)で直しながら、投稿中の話に変えさせていただきました。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】愛する人には裏の顔がありました
風子
恋愛
エルグスト子爵家の娘であるミリディは、婚約者に浮気をされ、三度も破談になるという前代未聞の不幸に見舞われていた。
落ち込むミリディだったが、破談になる度に慰め励ましてくれる頼もしい存在がいた。
その人は兄の親友であり、幼い頃から密かに想いを寄せる公爵家の令息ライド・ロベールトンだった。
身分の違いから叶わぬ恋心は封印し、兄と妹のような関係を築いてきたミリディだったが、ライドの積極的なアプローチに戸惑ってしまう。
いつも優しく親切な彼の真意とは‥‥
そして彼のもつ裏の顔とは‥‥
※作者の妄想の世界の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる