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第3章 異世界の男は遠征する
第4話
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学園長達との任務の打ち合わせをした翌日、俺達は車、電車、飛行機を乗り継ぎ任務が待つ地へ移動した。
「やっと着いたか」
「ジッとしてるのが苦手なシスティーゾには移動も辛かったですか?」
「暇なのが嫌なだけだ」
「あなた達、もう任務が始まってると思って気持ちを切り替えてね」
「わかっている」
「僕も大丈夫です」
「それなら依頼主の迎えがあるはずだから周りを見てちょうだい」
「ああ、それならあの人だと思います」
俺の指差した方には、スーツ姿にサングラスで金髪のオールバックという男が、俺達の方を見ながら立っている。
明らかに一般人じゃない隙の少ない立ち姿という理由だけで、とりあえず指を刺してみたが俺の言葉に反応するように頭を下げてから男が俺達の方へ近づいてきた。
「失礼。吾郷学園の方々で間違いないだろうか?」
「はい、あってます。私達、鈴 麗華、鶴見 秋臣、アラン=システィーゾの三人が今回の任務にあたります」
「私は、お嬢様の護衛担当の一人であるスミスだ。よろしく頼む。到着してすぐで申し訳ないが、お嬢様のもとへ向かっても大丈夫か?」
「大丈夫です」
「ありがたい。それでは私についてきてくれ」
スミスは時計を確認した後、俺達を促すように歩き出した。
さて、聖としての初任務はどんな事になるか楽しみだな。
◆◆◆◆◆
スミスの運転する車で連れてこられたのは大きな屋敷。
門から玄関までの距離もあり広い庭には、よく手入れされた植物と十匹以上の錦鯉の泳ぐ池がある。
きれいな庭だと思い立ち止まっていると声がかけられた。
「我が家の庭を気に入ってくれたみたいで何よりだ」
「任務中なのにすみません。以後、集中します」
「いやいや、変に緊張して周りが見えなくなっているよりは、よっぽど良い。まあ、それはそれとして打ち合わせといこうか」
「わかりました」
おそらく屋敷の主人である人とスミスについていくと応接間に通されたので、俺達は屋敷の主人に対面する形で座る。
「さて、初めが肝心だからな、お互いの自己紹介といこう。私は今回の依頼主である蔵宮 石永だ。よろしく頼むよ」
「吾郷学園の聖所属、精霊級の鈴 麗華です。この三人のチームリーダーとして任務に尽力するつもりです」
「吾郷学園の聖所属見習い、精霊級のアラン=システィーゾだ」
「同じく吾郷学園の聖所属、器物級の鶴見 秋臣です。よろしくお願いします」
「…………」
俺とシスティーゾの自己紹介を聞いて蔵宮 石永の眉がピクッと動く。
鈴 麗華は、そんな蔵宮 石永が何か言う前に話し出す。
「蔵宮さん、この二人は吾郷学園の学園長が聖への所属を認め今回の任務に相応しいと判断されたので、この場にいます。もし、それでご納得いただけないようでしたら、この場で学園へ連絡を入れた後に解任していただいて構いません」
「…………いや、大丈夫だ。吾郷学園の聖から正式に派遣されたというこの一点で君達を信用するよ」
「ありがとうございます。それでは依頼内容をお聞かせてください」
「良いだろう。おい」
蔵宮 石永の呼びかけられたスミスは俺達が通った扉とは別の扉を開けた。
すると、扉の向こうに薄い紫色の着物を着た少女が立っていて、一礼した後に入ってくる。
「娘の霞だ。君達の任務は娘の護衛となる」
「護衛の期間はどのくらいでしょうか?」
「娘は、この屋敷からある場所へ行く事になっている。屋敷からその場所へ行き、そこでの所用を終わらせてこの屋敷へ戻ってくるまで……そうだな順調なら半日ほどで終わるはずだ」
「……順調なら」
「そうだ。道中、娘に危険が迫った場合は君達の判断で対処するように」
「わかりました。出発はいつの予定でしょうか?」
「明日の朝一だ。今日はこのまま屋敷に泊まると良い。より詳しい事は夕食時に話す。霞、この三人のもてなしを頼む」
「はい……。こちらへどうぞ……」
蔵宮 霞のか細い声が聞こえた。
初めて会うから緊張しているとも考えられるが、なんとなく霞は俺達じゃない別の何かを気にしている気がするな。
◆◆◆◆◆
すでに蔵宮 霞の警護は始まっているため、俺とシスティーゾ組と鈴 麗華で別れて蔵宮 霞の部屋にできるだけ近い部屋を貸してもらった。
屋敷内は安全だとは思っているが、俺達は周囲を確認するための許可をもらい蔵宮 霞の警護を鈴 麗華に任せて屋敷を出る。
「システィーゾ、どうですか?」
「聞き方が雑過ぎるぞ。…………まあ、油断はできんな」
「そうですね。見栄や見せかけで聖に護衛を頼む事はできませんから、あの子には何があるんでしょうね」
「……ふん、何が来ようが燃やし尽くすだけだ」
「僕も関わったからには全力を尽くします」
屋敷の周りや庭を隅々まで確認した結果、異常はなかったので、俺とシスティーゾは屋敷の中へ戻った。
◆◆◆◆◆
基本的に鈴 麗華が蔵宮 霞のそばにいると決めたため俺達は部屋で待機していたら、夕食の用意ができたと呼ばれたので向かう。
部屋に入ると、そこは二、三十畳ありそうな和室で大きな一枚板の机があり懐石料理が置かれていた。
席順は蔵宮 石永が上座に座っていて、その右側に蔵宮 霞と鈴 麗華、そして俺とシスティーゾは二人に対面する席のようだ。
まあ、それは良いとして、夕食に懐石料理が出る家があるんだな……。
◆◆◆◆◆
食事は、良く言えば静かに悪く言えば全く打ち解けもせずに進んでいく。
護衛対象とはできるだけ良い関係になるべきだと思ったいても、蔵宮親子が俺達以外へ意識を向けているから難しいな。
明らかに時間が経つごとにソワソワしだし落ち着かない。
時計を見ると今は十九時二十五分くらいだ。
…………部屋の周りの気配を探ったものの異常は見つからない。
システィーゾと鈴 麗華にも視線で聞いてみるが、小さく首を横に振るという事は二人も特に変化を感じ取れないようだ。
今度はスミスが蔵宮 霞のすぐそばで周りを警戒し始め、蔵宮 霞自身も身体を抱きしめ震わせていた。
俺達三人は蔵宮家の様子から何かが起こっていると判断し警戒に入る。
そして誰も言葉を発さないまま五分が過ぎた頃、天井近くに黒い粘液が出現し、そいつは人型になった後、蔵宮 霞を見下ろしながらニチャアっと笑いやがった。
俺は跳び上がりそいつを斬ろうとしたが、その前にそいつが蔵宮 霞に手を伸ばしてきたため、机を飛び越え蔵宮 霞を抱えてから部屋の隅へ跳ぶ。
「鶴見君、その子に何する気⁉︎」
「鶴見、どういうつもりだ⁉︎」
「貴様、お嬢様から離れろ‼︎」
…………この粘液野郎は俺にしか見えてないようだな。
まあ、それならそれで良い。
俺は木刀を出現させ先端を天井近くにいるあいつへ向ける。
「あそこによくわからないものがいるので離れてください」
「は……?」
システィーゾ達は俺の言葉に天井を見上げるが、やはり認識できないようで困惑している。
しかし、俺の真剣さは伝わったようで徐々に部屋の端へ下がっていく。
『オオオォ……、アアァアアアーー‼︎』
「気持ち悪いです、ね‼︎」
『アビャアアアーー⁉︎』
「う、これは……」
粘液野郎が俺に両手を伸ばしてきたため木刀で斬ると、俺に斬られた部分は嫌な臭いの液状になり畳に落ちる。
どうやら制御下から離れた部分はシスティーゾ達にも見えるようだな。
「鈴先輩、それが見えるなら凍らせてください‼︎」
「わ、わかったわ」
鈴 麗華の氷が畳ごと嫌な臭いの液体を凍らせるのを視界の端で見た俺は決めた。
「今から天井近くにいるあいつを斬ります。結構な量の液体が出現すると思うので、鈴先輩、後始末をお願いします」
「任せて」
「システィーゾは建物や家具を燃やさない確信があるなら、鈴先輩を手伝ってください」
「……チッ、さっさと終わらせろ」
「スミスさん、僕が跳んだらお嬢様を外へ逃がしてください」
「わかった」
「行きますよ。三、二、一‼︎」
『アアッ⁉︎』
俺が一を言い終わる前に跳ぶと、粘液野郎は驚いていた。
粘液野郎に知能があるのかどうかわからなかったが、念のためタイミングをはずして正解だったな。
俺は絶対に斬るという意思を木刀に込め、粘液野郎を頭部から真っ二つに叩っ斬った。
『アガ……、アビギャアアアーー‼︎』
「ちょっと、いくら何でも量が多いし、とにかく臭すぎるわよ‼︎」
鈴 麗華の涙声を聞きながら俺は天井を蹴って方向転換し部屋の端に着地する。
うげ……、臭え。
すぐに蔵宮 石永の指示で換気を始められたものの、俺達は部屋から逃げ出した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「面白かった!」、「続きが気になる、読みたい!」、「今後どうなるのっ……!」と思ったら、お気に入りの登録を、ぜひお願いします
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「ジッとしてるのが苦手なシスティーゾには移動も辛かったですか?」
「暇なのが嫌なだけだ」
「あなた達、もう任務が始まってると思って気持ちを切り替えてね」
「わかっている」
「僕も大丈夫です」
「それなら依頼主の迎えがあるはずだから周りを見てちょうだい」
「ああ、それならあの人だと思います」
俺の指差した方には、スーツ姿にサングラスで金髪のオールバックという男が、俺達の方を見ながら立っている。
明らかに一般人じゃない隙の少ない立ち姿という理由だけで、とりあえず指を刺してみたが俺の言葉に反応するように頭を下げてから男が俺達の方へ近づいてきた。
「失礼。吾郷学園の方々で間違いないだろうか?」
「はい、あってます。私達、鈴 麗華、鶴見 秋臣、アラン=システィーゾの三人が今回の任務にあたります」
「私は、お嬢様の護衛担当の一人であるスミスだ。よろしく頼む。到着してすぐで申し訳ないが、お嬢様のもとへ向かっても大丈夫か?」
「大丈夫です」
「ありがたい。それでは私についてきてくれ」
スミスは時計を確認した後、俺達を促すように歩き出した。
さて、聖としての初任務はどんな事になるか楽しみだな。
◆◆◆◆◆
スミスの運転する車で連れてこられたのは大きな屋敷。
門から玄関までの距離もあり広い庭には、よく手入れされた植物と十匹以上の錦鯉の泳ぐ池がある。
きれいな庭だと思い立ち止まっていると声がかけられた。
「我が家の庭を気に入ってくれたみたいで何よりだ」
「任務中なのにすみません。以後、集中します」
「いやいや、変に緊張して周りが見えなくなっているよりは、よっぽど良い。まあ、それはそれとして打ち合わせといこうか」
「わかりました」
おそらく屋敷の主人である人とスミスについていくと応接間に通されたので、俺達は屋敷の主人に対面する形で座る。
「さて、初めが肝心だからな、お互いの自己紹介といこう。私は今回の依頼主である蔵宮 石永だ。よろしく頼むよ」
「吾郷学園の聖所属、精霊級の鈴 麗華です。この三人のチームリーダーとして任務に尽力するつもりです」
「吾郷学園の聖所属見習い、精霊級のアラン=システィーゾだ」
「同じく吾郷学園の聖所属、器物級の鶴見 秋臣です。よろしくお願いします」
「…………」
俺とシスティーゾの自己紹介を聞いて蔵宮 石永の眉がピクッと動く。
鈴 麗華は、そんな蔵宮 石永が何か言う前に話し出す。
「蔵宮さん、この二人は吾郷学園の学園長が聖への所属を認め今回の任務に相応しいと判断されたので、この場にいます。もし、それでご納得いただけないようでしたら、この場で学園へ連絡を入れた後に解任していただいて構いません」
「…………いや、大丈夫だ。吾郷学園の聖から正式に派遣されたというこの一点で君達を信用するよ」
「ありがとうございます。それでは依頼内容をお聞かせてください」
「良いだろう。おい」
蔵宮 石永の呼びかけられたスミスは俺達が通った扉とは別の扉を開けた。
すると、扉の向こうに薄い紫色の着物を着た少女が立っていて、一礼した後に入ってくる。
「娘の霞だ。君達の任務は娘の護衛となる」
「護衛の期間はどのくらいでしょうか?」
「娘は、この屋敷からある場所へ行く事になっている。屋敷からその場所へ行き、そこでの所用を終わらせてこの屋敷へ戻ってくるまで……そうだな順調なら半日ほどで終わるはずだ」
「……順調なら」
「そうだ。道中、娘に危険が迫った場合は君達の判断で対処するように」
「わかりました。出発はいつの予定でしょうか?」
「明日の朝一だ。今日はこのまま屋敷に泊まると良い。より詳しい事は夕食時に話す。霞、この三人のもてなしを頼む」
「はい……。こちらへどうぞ……」
蔵宮 霞のか細い声が聞こえた。
初めて会うから緊張しているとも考えられるが、なんとなく霞は俺達じゃない別の何かを気にしている気がするな。
◆◆◆◆◆
すでに蔵宮 霞の警護は始まっているため、俺とシスティーゾ組と鈴 麗華で別れて蔵宮 霞の部屋にできるだけ近い部屋を貸してもらった。
屋敷内は安全だとは思っているが、俺達は周囲を確認するための許可をもらい蔵宮 霞の警護を鈴 麗華に任せて屋敷を出る。
「システィーゾ、どうですか?」
「聞き方が雑過ぎるぞ。…………まあ、油断はできんな」
「そうですね。見栄や見せかけで聖に護衛を頼む事はできませんから、あの子には何があるんでしょうね」
「……ふん、何が来ようが燃やし尽くすだけだ」
「僕も関わったからには全力を尽くします」
屋敷の周りや庭を隅々まで確認した結果、異常はなかったので、俺とシスティーゾは屋敷の中へ戻った。
◆◆◆◆◆
基本的に鈴 麗華が蔵宮 霞のそばにいると決めたため俺達は部屋で待機していたら、夕食の用意ができたと呼ばれたので向かう。
部屋に入ると、そこは二、三十畳ありそうな和室で大きな一枚板の机があり懐石料理が置かれていた。
席順は蔵宮 石永が上座に座っていて、その右側に蔵宮 霞と鈴 麗華、そして俺とシスティーゾは二人に対面する席のようだ。
まあ、それは良いとして、夕食に懐石料理が出る家があるんだな……。
◆◆◆◆◆
食事は、良く言えば静かに悪く言えば全く打ち解けもせずに進んでいく。
護衛対象とはできるだけ良い関係になるべきだと思ったいても、蔵宮親子が俺達以外へ意識を向けているから難しいな。
明らかに時間が経つごとにソワソワしだし落ち着かない。
時計を見ると今は十九時二十五分くらいだ。
…………部屋の周りの気配を探ったものの異常は見つからない。
システィーゾと鈴 麗華にも視線で聞いてみるが、小さく首を横に振るという事は二人も特に変化を感じ取れないようだ。
今度はスミスが蔵宮 霞のすぐそばで周りを警戒し始め、蔵宮 霞自身も身体を抱きしめ震わせていた。
俺達三人は蔵宮家の様子から何かが起こっていると判断し警戒に入る。
そして誰も言葉を発さないまま五分が過ぎた頃、天井近くに黒い粘液が出現し、そいつは人型になった後、蔵宮 霞を見下ろしながらニチャアっと笑いやがった。
俺は跳び上がりそいつを斬ろうとしたが、その前にそいつが蔵宮 霞に手を伸ばしてきたため、机を飛び越え蔵宮 霞を抱えてから部屋の隅へ跳ぶ。
「鶴見君、その子に何する気⁉︎」
「鶴見、どういうつもりだ⁉︎」
「貴様、お嬢様から離れろ‼︎」
…………この粘液野郎は俺にしか見えてないようだな。
まあ、それならそれで良い。
俺は木刀を出現させ先端を天井近くにいるあいつへ向ける。
「あそこによくわからないものがいるので離れてください」
「は……?」
システィーゾ達は俺の言葉に天井を見上げるが、やはり認識できないようで困惑している。
しかし、俺の真剣さは伝わったようで徐々に部屋の端へ下がっていく。
『オオオォ……、アアァアアアーー‼︎』
「気持ち悪いです、ね‼︎」
『アビャアアアーー⁉︎』
「う、これは……」
粘液野郎が俺に両手を伸ばしてきたため木刀で斬ると、俺に斬られた部分は嫌な臭いの液状になり畳に落ちる。
どうやら制御下から離れた部分はシスティーゾ達にも見えるようだな。
「鈴先輩、それが見えるなら凍らせてください‼︎」
「わ、わかったわ」
鈴 麗華の氷が畳ごと嫌な臭いの液体を凍らせるのを視界の端で見た俺は決めた。
「今から天井近くにいるあいつを斬ります。結構な量の液体が出現すると思うので、鈴先輩、後始末をお願いします」
「任せて」
「システィーゾは建物や家具を燃やさない確信があるなら、鈴先輩を手伝ってください」
「……チッ、さっさと終わらせろ」
「スミスさん、僕が跳んだらお嬢様を外へ逃がしてください」
「わかった」
「行きますよ。三、二、一‼︎」
『アアッ⁉︎』
俺が一を言い終わる前に跳ぶと、粘液野郎は驚いていた。
粘液野郎に知能があるのかどうかわからなかったが、念のためタイミングをはずして正解だったな。
俺は絶対に斬るという意思を木刀に込め、粘液野郎を頭部から真っ二つに叩っ斬った。
『アガ……、アビギャアアアーー‼︎』
「ちょっと、いくら何でも量が多いし、とにかく臭すぎるわよ‼︎」
鈴 麗華の涙声を聞きながら俺は天井を蹴って方向転換し部屋の端に着地する。
うげ……、臭え。
すぐに蔵宮 石永の指示で換気を始められたものの、俺達は部屋から逃げ出した。
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