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第15話 暖かな朝
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翌日。目が覚めると、久しぶりにぐっすり寝られた気がする。体が軽い。
昨夜は疲れから夕飯を食べずに寝てしまって、サラはお腹が空いていた。
ダイニングに入ると食卓の上には何も置かれていなかった。こんなこと普段はない。ミーナに何かあったのだろうか。一階の物音に人の気配を感じ、サラは階段を降りることにした。
「ミーナさん、朝食が置いてなかったけど何かあった……」
「おはよう、サラ」
サラが朝の挨拶をするやいなや、くいっくいっとミーナが窓の外を指した。大好きなサラサラの金髪が見えた。いるはずのない人に驚いたサラは、慌てて玄関の扉を開く。そこには店先のベンチに座るフィリップがいた。
「フィリップ!?……って私、すっぴんだったっ」
外のヒンヤリとした空気に一瞬冷静になると、自分が化粧をしていないことを思い出して、慌てて顔を隠す。
「おはようサラ。隠さなくていいのに。素顔も可愛い」
「おはよう……なんで?どうしてここに?」
「サラの様子を見に来た」
「そんな……。お仕事は?」
「今日は休み」
ミーナが部屋の中からドアノブを持ったままのサラに話しかけた。
「サラ、フィリップ様が朝食を買ってきてくれたの。サラもいただいたら?」
「ええ?」
「天気もいいし、二人で、外で食べてらっしゃい」
ミーナから大きなブランケットを渡される。素顔で恥ずかしいが、わざわざ化粧をして待たせるのも申し訳ない。サラはフィリップの隣に腰を下ろしてブランケットを自分の膝とフィリップの膝にかける。
「フィリップも入って。寒くなかった?待たせちゃった?」
本格的な寒さはこれからだが、季節の変わり目で朝は冷え込むことが多い。
「俺は寒くないけど、……折角だし入らせてもらおう。さっき来たばかりだよ。二番通りに出来たパン屋が評判が良いみたいだから差し入れに買ってきたよ」
「いい香り。ありがとう、フィリップ」
「コーヒーもあるよ」
「……フィリップ、本当に、わざわざありがとう」
昨日のことも合わせて、もう一度お礼を伝えた。
「俺が来たかっただけだから」
「……本当に、休み?」
「そうだよ?」
「ずっと前から?」
「……追求しないでよ」
「休ませちゃったかなって」
「違うよ、俺がサラのそばにいたかっだけ」
そんなことを言われると勘違いしたくなる。チラリと盗み見ると、フィリップの美しい横顔がコーヒーに口をつけている。
気持ちに気づくと、いつも以上にフィリップが輝いて見える。
サラは紙袋からパンを取り出した。
「ふわふわ」
「それが、看板商品みたいだよ」
「……甘くて美味しい」
生地自体が甘い。苦いコーヒーと良く合う。
「よかった……眠れた?」
「ん、意外にもぐっすり」
「そうか」
パンとコーヒーでお腹が膨れると幸せな気持ちに包まれる。隣にはフィリップがいて、これ以上の幸せはないかもしれない。
「フィリップが会いに来てくれて、出来たてのパンも美味しくて……もう結構、元気になったよ」
「なら、よかった。……ナターシャのおすすめのパン屋なんだ。ナターシャの分も買えばよかったな」
「あ、じゃあナターシャの分は私が買うから、届けてくれる?」
「それなら一緒に屋敷に来てよ、今日は休みだろう?」
「それは、厚かましくないかな?」
「誰もそんなこと思わないよ。屋敷の者達は、俺がサラと親しくなってから喜んでくれてるしね。女嫌いが治ったって」
「やっぱり苦手じゃなくなったのね!薄々思ってたの!」
「……まあ、治ってはいないけどね。ごく一部の人だけだよ。街中で囲まれるといまだに鳥肌が立つし」
「そうなの?」
意外だ。私に躊躇なく触れるのに。
「こうやって、触りたくなるのは、サラだけ」
手を握られる。
「あ、パンくずが付いてるかも……」
「俺も付いてるから大丈夫」
ふふふと笑うと、被さるように握られていた手が、絡められた。指を交差するような握り方は初めてだ。昨日の出来事を癒そうとしてくれているのだろう。
「屋敷でたくさんご馳走するよ」
「う、その言葉に弱いの知ってるくせに……」
「だから言ってるんだよ。何より、……今日はサラを一人にしたくない」
「フィリップ……」
「待っているから用意をしておいで」
好きな人からの誘いを断る理由もなく、サラは身支度を済ませると二人でパン屋に寄った。フィリップは馬車で来たらしいが、のんびりと歩いてサントロ伯爵家に向かうと、いい気分転換になった。
サントロ伯爵家では、昼食だけでなく、スイーツだけのティースタンドが運ばれてきたかと思うと、アフタヌーンティーもご馳走になった。極めつけに侍女がマッサージまでしてくれた。フィリップが侍女に頼むと、我こそがと立候補者がたくさん集まって、最終的に三人がかりで体を揉んでもらった。
次回来た際もぜひマッサージさせてくださいと、何人にも声を掛けられると流石に困惑する。
「どういうことなの……?」
「皆、サラに感謝してるんだよ。ナターシャが元気になったことも、俺がサラと出かけるようになったことも、使用人達は喜んでいるから。サラのおかげ」
「特別なことは何もしていないけど……」
「そんなサラだから……」
「ん?今なんて?」
「いや、また改めて言うよ」
帰りは馬車で送ってくれるというフィリップにさすがにお世話になりすぎだと断る。押し問答の末、なぜか最終的に歩いて送ってくれることになった。一緒にいれる時間が長いのは嬉しくはある。
「ここまでしてもらっちゃって、申し訳ないな」
「俺がしたかっただけだよ……そうだ、昨日王宮に戻った際にクレア殿下から言伝をもらってね」
「え、そうなの?」
「あと手紙を預かったよ」
「今年も社交シーズンが始まるからね。セントレア宮殿での舞踏会の誘いだって。この舞踏会は王室がパトロンになっているから豪華絢爛だよ。きっと、サラも楽しめる」
手紙を開くと招待状が入っていた。
「舞踏会……?無理だよ。踊れないし、パートナー同伴だって書いてあるし、……でも断ったりしていいのかな、どうしよう」
フィリップがわざとらしく咳払いをする。胸に手を当てて口角を上げるフィリップ。
「ここにいるじゃないか、パートナーに適任の男が」
「え、一緒に行ってくれるの?」
「もちろん。一緒に参加しよう。舞踏会と言っても無理に踊らなくていいし。むしろ、他の誰を誘うつもりだい」
「特に思いつかないの……フィリップ以外、頻繁に会うような男性はいないから……」
フィリップが目を開いた。
「でも、フィリップは騎士だし、伯爵家の方だから、とてもじゃないけど恐れ多いというか」
「なぜ?こんなに仲がいいのに」
「きっと貴族の方がたくさんいらっしゃるでしょ?私はマナーとか、よくわからないし」
「シーズンの初めは特に人が多いから、マナーを気にする人はいないんじゃないかな。クレア殿下も、サラにそんな物は求めていないだろうしね。それに俺にエスコートをさせてもらえれば、何も心配はいらない。知らないことは全部フォローするよ」
自信満々の様子が憎いほどに格好良い。
「じゃあ、お願いしてもいい?フィリップが恥ずかしくなければ」
「喜んで。今年のセントレアでサラのエスコートをさせてもらえるなんて、光栄だよ」
「毎年、参加しているの?」
「ナターシャと参加してるよ」
「じゃあ、ナターシャが困ってしまうじゃない。やっぱり……」
「もうサラのエスコートは承ったからね、サラのエスコートはこちらでなんとかするから気にしないこと。分かった?」
こくりと頷き、一応納得する。
「……楽しみすぎる」
フィリップが両手で口元を抑えながらぽつりと零した言葉に、本当にそう思ってくれているような気がして安心する。
「ドレスを用意しないとね」
安心したのも束の間、フィリップがドレスをプレゼントしたいと言い出した。
「そこまでお願いできないよ!」
「サラ、パートナーに選んでくれたならかっこつけさせてほしいよ。丁度、テールコートも新調したかったしね」
「ほんとに丁度……?」
「仕立て屋に連絡しておくよ」
会える機会が増えるのは嬉しい。舞踏会まで二ヶ月と少し。仕立て屋に行くのは早い方がいいだろうと明日の仕事終わりに会う約束をした。
昨夜は疲れから夕飯を食べずに寝てしまって、サラはお腹が空いていた。
ダイニングに入ると食卓の上には何も置かれていなかった。こんなこと普段はない。ミーナに何かあったのだろうか。一階の物音に人の気配を感じ、サラは階段を降りることにした。
「ミーナさん、朝食が置いてなかったけど何かあった……」
「おはよう、サラ」
サラが朝の挨拶をするやいなや、くいっくいっとミーナが窓の外を指した。大好きなサラサラの金髪が見えた。いるはずのない人に驚いたサラは、慌てて玄関の扉を開く。そこには店先のベンチに座るフィリップがいた。
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外のヒンヤリとした空気に一瞬冷静になると、自分が化粧をしていないことを思い出して、慌てて顔を隠す。
「おはようサラ。隠さなくていいのに。素顔も可愛い」
「おはよう……なんで?どうしてここに?」
「サラの様子を見に来た」
「そんな……。お仕事は?」
「今日は休み」
ミーナが部屋の中からドアノブを持ったままのサラに話しかけた。
「サラ、フィリップ様が朝食を買ってきてくれたの。サラもいただいたら?」
「ええ?」
「天気もいいし、二人で、外で食べてらっしゃい」
ミーナから大きなブランケットを渡される。素顔で恥ずかしいが、わざわざ化粧をして待たせるのも申し訳ない。サラはフィリップの隣に腰を下ろしてブランケットを自分の膝とフィリップの膝にかける。
「フィリップも入って。寒くなかった?待たせちゃった?」
本格的な寒さはこれからだが、季節の変わり目で朝は冷え込むことが多い。
「俺は寒くないけど、……折角だし入らせてもらおう。さっき来たばかりだよ。二番通りに出来たパン屋が評判が良いみたいだから差し入れに買ってきたよ」
「いい香り。ありがとう、フィリップ」
「コーヒーもあるよ」
「……フィリップ、本当に、わざわざありがとう」
昨日のことも合わせて、もう一度お礼を伝えた。
「俺が来たかっただけだから」
「……本当に、休み?」
「そうだよ?」
「ずっと前から?」
「……追求しないでよ」
「休ませちゃったかなって」
「違うよ、俺がサラのそばにいたかっだけ」
そんなことを言われると勘違いしたくなる。チラリと盗み見ると、フィリップの美しい横顔がコーヒーに口をつけている。
気持ちに気づくと、いつも以上にフィリップが輝いて見える。
サラは紙袋からパンを取り出した。
「ふわふわ」
「それが、看板商品みたいだよ」
「……甘くて美味しい」
生地自体が甘い。苦いコーヒーと良く合う。
「よかった……眠れた?」
「ん、意外にもぐっすり」
「そうか」
パンとコーヒーでお腹が膨れると幸せな気持ちに包まれる。隣にはフィリップがいて、これ以上の幸せはないかもしれない。
「フィリップが会いに来てくれて、出来たてのパンも美味しくて……もう結構、元気になったよ」
「なら、よかった。……ナターシャのおすすめのパン屋なんだ。ナターシャの分も買えばよかったな」
「あ、じゃあナターシャの分は私が買うから、届けてくれる?」
「それなら一緒に屋敷に来てよ、今日は休みだろう?」
「それは、厚かましくないかな?」
「誰もそんなこと思わないよ。屋敷の者達は、俺がサラと親しくなってから喜んでくれてるしね。女嫌いが治ったって」
「やっぱり苦手じゃなくなったのね!薄々思ってたの!」
「……まあ、治ってはいないけどね。ごく一部の人だけだよ。街中で囲まれるといまだに鳥肌が立つし」
「そうなの?」
意外だ。私に躊躇なく触れるのに。
「こうやって、触りたくなるのは、サラだけ」
手を握られる。
「あ、パンくずが付いてるかも……」
「俺も付いてるから大丈夫」
ふふふと笑うと、被さるように握られていた手が、絡められた。指を交差するような握り方は初めてだ。昨日の出来事を癒そうとしてくれているのだろう。
「屋敷でたくさんご馳走するよ」
「う、その言葉に弱いの知ってるくせに……」
「だから言ってるんだよ。何より、……今日はサラを一人にしたくない」
「フィリップ……」
「待っているから用意をしておいで」
好きな人からの誘いを断る理由もなく、サラは身支度を済ませると二人でパン屋に寄った。フィリップは馬車で来たらしいが、のんびりと歩いてサントロ伯爵家に向かうと、いい気分転換になった。
サントロ伯爵家では、昼食だけでなく、スイーツだけのティースタンドが運ばれてきたかと思うと、アフタヌーンティーもご馳走になった。極めつけに侍女がマッサージまでしてくれた。フィリップが侍女に頼むと、我こそがと立候補者がたくさん集まって、最終的に三人がかりで体を揉んでもらった。
次回来た際もぜひマッサージさせてくださいと、何人にも声を掛けられると流石に困惑する。
「どういうことなの……?」
「皆、サラに感謝してるんだよ。ナターシャが元気になったことも、俺がサラと出かけるようになったことも、使用人達は喜んでいるから。サラのおかげ」
「特別なことは何もしていないけど……」
「そんなサラだから……」
「ん?今なんて?」
「いや、また改めて言うよ」
帰りは馬車で送ってくれるというフィリップにさすがにお世話になりすぎだと断る。押し問答の末、なぜか最終的に歩いて送ってくれることになった。一緒にいれる時間が長いのは嬉しくはある。
「ここまでしてもらっちゃって、申し訳ないな」
「俺がしたかっただけだよ……そうだ、昨日王宮に戻った際にクレア殿下から言伝をもらってね」
「え、そうなの?」
「あと手紙を預かったよ」
「今年も社交シーズンが始まるからね。セントレア宮殿での舞踏会の誘いだって。この舞踏会は王室がパトロンになっているから豪華絢爛だよ。きっと、サラも楽しめる」
手紙を開くと招待状が入っていた。
「舞踏会……?無理だよ。踊れないし、パートナー同伴だって書いてあるし、……でも断ったりしていいのかな、どうしよう」
フィリップがわざとらしく咳払いをする。胸に手を当てて口角を上げるフィリップ。
「ここにいるじゃないか、パートナーに適任の男が」
「え、一緒に行ってくれるの?」
「もちろん。一緒に参加しよう。舞踏会と言っても無理に踊らなくていいし。むしろ、他の誰を誘うつもりだい」
「特に思いつかないの……フィリップ以外、頻繁に会うような男性はいないから……」
フィリップが目を開いた。
「でも、フィリップは騎士だし、伯爵家の方だから、とてもじゃないけど恐れ多いというか」
「なぜ?こんなに仲がいいのに」
「きっと貴族の方がたくさんいらっしゃるでしょ?私はマナーとか、よくわからないし」
「シーズンの初めは特に人が多いから、マナーを気にする人はいないんじゃないかな。クレア殿下も、サラにそんな物は求めていないだろうしね。それに俺にエスコートをさせてもらえれば、何も心配はいらない。知らないことは全部フォローするよ」
自信満々の様子が憎いほどに格好良い。
「じゃあ、お願いしてもいい?フィリップが恥ずかしくなければ」
「喜んで。今年のセントレアでサラのエスコートをさせてもらえるなんて、光栄だよ」
「毎年、参加しているの?」
「ナターシャと参加してるよ」
「じゃあ、ナターシャが困ってしまうじゃない。やっぱり……」
「もうサラのエスコートは承ったからね、サラのエスコートはこちらでなんとかするから気にしないこと。分かった?」
こくりと頷き、一応納得する。
「……楽しみすぎる」
フィリップが両手で口元を抑えながらぽつりと零した言葉に、本当にそう思ってくれているような気がして安心する。
「ドレスを用意しないとね」
安心したのも束の間、フィリップがドレスをプレゼントしたいと言い出した。
「そこまでお願いできないよ!」
「サラ、パートナーに選んでくれたならかっこつけさせてほしいよ。丁度、テールコートも新調したかったしね」
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