【R18】異世界転性したけど、チートスキルはありません

haco

文字の大きさ
上 下
8 / 48
第一章 異世界の洗礼編

第七話 街についても災難は続きます。

しおりを挟む
 街道に出て、何事もなく、昼過ぎにはアシュトンの街に着きました。

ここアシュトンの街はそれなりに大きな街だという事でした。主要街道にあり、近くにはダンジョンもあり、商人も冒険者も集まりやすいとのことでした。
 街を囲む壁も高く、魔物を寄せ付けないようにしているとのことでした。

 私達が使って来た道は、この先に廃村しかない為、殆ど使われていないらしいです。
 どおりで人に会わないはずです。

 レーナさんは本当に偶々依頼の帰り道で、あの森を通ったのでした。
 運が良かったです。

 壁にある門で、衛兵さんによる手続きがあるそうです。
 犯罪者なんかは入れないそうです。

「そういえば、レン。身分証は……?」

「……ないです」

 身分証どころか、服以外ありません。
 あ、パンツもないや……。

「困ったな……。身分証がないと……いや、なんとかなるか」

 そう言って、レーナさんは衛兵に近付いていきます。
 私も慌てて後をついて行きます。

「よう、戻ったぞ。変わりないか?」

 レーナさんは衛兵に向かってフランクに話しかけます。

「あ、レーナ、今帰ったのか。ご苦労さん」

 顔見知りらしく、和気藹々と話しています。

「そうだ、コイツ拾ってきたから一緒に入るが、いいか?」

「お、弟子でも取ったのか? 孤高の虎が子育てかい?」

「うるせぇ、その口切り刻むぞ。……じゃあな、励めよ」

 物騒な事を口にしながら、レーナさんが門をくぐって行きます。
 私も慌てて、衛兵にお辞儀をしてから、レーナさんに付いて行きます。

 あっさり入れたけど、セキュリティ甘すぎでないでしょうか?

「あの、良かったんですかね? 勝手に入っちゃって……」

「まぁ、顔が効くからな。レンが何かしでかしたら私が捕まるだけさ」

「そそ、そんな、何もしませんよ!」

 慌てて否定します。

「だろ? じゃあ問題ないさ」

 そのまま二人で大通りを歩いて行きます。
 レーナさんが行く所があるから、そこまて付いてきて欲しいと言われ、付いて行きます。

「……そういえば」

 細い道を入った所で、レーナさんが、思い出したように話しかけてきます。

「いくらだったらいい?」

「……?」

 何の話か分かりません。
 街に入った事の見返り、でしょうか。

「えと、後払いでお願いしたいんですけど……」

「ん? 何の話だ? 売ってくれるんじゃねぇのか、レンのいやらしい身体」

 言いながら、壁に押し付けられます。
 その素早い動きを、全く反応できませんでした。

 気が付けば、レーナさんの右手は私のスカートの中にありました。

「え、え、あの、え? ン!」

 戸惑っているうちに股間から、クチュ……と水音がします。
 ノーパンだから、直に触られています。
 なんでこんなにすぐ濡れちゃうんでしょうか……。

「えと、あン、あ、……と、とりあえず、ンン、保留で……おねがぃ、ぃん、しますぅ……」

 なんとか返事をします。

「なんだ、じゃあ冒険者になるのか?」

 すっと身体を離したレーナさんが、残念そうに言います。

「はふぅ……。あ、危険な仕事はちょっと……。メイドさんとかに、なれたらいいなーとか」

 この容姿ですし、漠然と考えていた事を口にします。
 お金は稼がないといけないですが、この貧弱な身体で魔物相手は、かなり無理をしないと文字通り死にそうです。

「だが、身分証もないなら冒険者になるか、身体を売るしかないぞ? 売るなら、もちろん私が買うが」

 言われてみれば、どこの馬の骨ともつかない人間を雇う人は、いないでしょうね。

「そう……なんですね……」

 異世界、厳しいな……。
 なんでチートスキルや無双スキルが無いのか、悔やまれますが、どうすることも出来ません。

 ですが、身体を売るのは、冒険者で挫折してからでも遅く無いので、最終手段とします。
 パンツを買うためには、冒険者になるしか、選択肢がないなんて……。

「せっかく宿に連れ込もうと思ったんだが……。それじゃあ一緒にギルドに行くか」

「……ハイ、お願いします……」

 薬草採取とか、荷物運びとか、危険のない仕事もある事を期待してみます。

「よし、じゃあ行こうか」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...