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第二章
銀の髪
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「あ、なたの 名前は…… アシュレイ…」
「はい。」
嬉しそうに微笑んで
「そう…… そう、 なのね……
あぁ、か、 神様、さい ごに、 ありがとう
ご、 ざいま、す…」
そう言って、涙を一滴、頬に流した。
「教えて頂けますか?……私の事を。」
ナディアの話を聞いた。
ゆっくりと ゆっくりと
彼女は私に話してくれた。
昔、ナディアは森の奥にある村で、ひっそりと暮らしていた。
その部族は他と交わる事を禁じ、自給自足の生活をしていた。
そして、その部族は魔法の力が他に比べて秀でており、その高過ぎる力を外部に出さない様に、他の血が混ざらない様に、ただひっそりと生きていた。
他の血が混ざらないように…。
ナディアは結婚し、娘を産んだ。
娘が14歳の頃、いきなり数多の兵が村に押し寄せ、男達は殺され、女達は連れ去られた。
いくら魔法の力が強くとも、人相手に戦った事等なかった村の者達は、呆気なく兵に村を滅ぼされたそうだ。
それでも散り散りに逃げ、何人かは生き残ったと思われた。
その生き残りがナディアだ。
ナディアは我が子、そして、生き残りの部族を探していたのだ。
「石を流行らせたのは、貴女だそうだが……」
「えぇ… 石は 我が、部族のた、宝で す。
村が、 襲わ、れた時、 7人、で、ひ、1つ ずつ、持って 逃げ たんで、す。」
「その1つが、貴女の持つ青の石ですか?」
「ええ、そう、です……」
ナディアは涙を目に溜めて続けた。
その石は、1つ1つに特性があり、それを持つ者は、その石の力を得るに足る者でないといけない、とされている。
能力の無い者が石を持ったとしても、何の効果もないんだそうだ。
その石の適性を持つ者でないと、宝の持ち腐れとなってしまう。
ただ、兵に襲われ逃げ出す時は、只その石を持ちだす事だけを考えていたので、適した者が手にしていた訳ではなかったそうだ。
ナディアは青の石を持ち出したが、何の効果も得られなかったらしい。
石の事を知っている者が、石を流行らせる事で、それに反応して、自分の元にやって来てくれるのを願ったそうだ。
しかし、何年経っても、魔法の街として、魔法使いを集める様に尽力しても、探していた同郷の人達には会えなかったそうだ。
その部族は、銀の髪が特長だったそうだ。
「私の母は、銀の髪です…」
言うと、涙を流しながら
「あぁ、や、やはり、そう だったの、ですね……!」
嬉しそうに涙する。
言いながら、不意に私の右手を掴み
「会いた、かった…!ずっと 捜して……!」
涙に声を詰まらせつつ、私を見つめる。
その姿に、右手を振りほどく事が出来なかった。
しかし、右手は何の反応も示さなかった。
ナディアの過去が見えなかったのだ。
右手を見ながら驚いた顔をして、私がゆっくりナディアの方へ顔をやると
「困った、 力、が、 あるん、です ね?」
私を見つめ、ナディアはそう聞いた。
「はい。」
嬉しそうに微笑んで
「そう…… そう、 なのね……
あぁ、か、 神様、さい ごに、 ありがとう
ご、 ざいま、す…」
そう言って、涙を一滴、頬に流した。
「教えて頂けますか?……私の事を。」
ナディアの話を聞いた。
ゆっくりと ゆっくりと
彼女は私に話してくれた。
昔、ナディアは森の奥にある村で、ひっそりと暮らしていた。
その部族は他と交わる事を禁じ、自給自足の生活をしていた。
そして、その部族は魔法の力が他に比べて秀でており、その高過ぎる力を外部に出さない様に、他の血が混ざらない様に、ただひっそりと生きていた。
他の血が混ざらないように…。
ナディアは結婚し、娘を産んだ。
娘が14歳の頃、いきなり数多の兵が村に押し寄せ、男達は殺され、女達は連れ去られた。
いくら魔法の力が強くとも、人相手に戦った事等なかった村の者達は、呆気なく兵に村を滅ぼされたそうだ。
それでも散り散りに逃げ、何人かは生き残ったと思われた。
その生き残りがナディアだ。
ナディアは我が子、そして、生き残りの部族を探していたのだ。
「石を流行らせたのは、貴女だそうだが……」
「えぇ… 石は 我が、部族のた、宝で す。
村が、 襲わ、れた時、 7人、で、ひ、1つ ずつ、持って 逃げ たんで、す。」
「その1つが、貴女の持つ青の石ですか?」
「ええ、そう、です……」
ナディアは涙を目に溜めて続けた。
その石は、1つ1つに特性があり、それを持つ者は、その石の力を得るに足る者でないといけない、とされている。
能力の無い者が石を持ったとしても、何の効果もないんだそうだ。
その石の適性を持つ者でないと、宝の持ち腐れとなってしまう。
ただ、兵に襲われ逃げ出す時は、只その石を持ちだす事だけを考えていたので、適した者が手にしていた訳ではなかったそうだ。
ナディアは青の石を持ち出したが、何の効果も得られなかったらしい。
石の事を知っている者が、石を流行らせる事で、それに反応して、自分の元にやって来てくれるのを願ったそうだ。
しかし、何年経っても、魔法の街として、魔法使いを集める様に尽力しても、探していた同郷の人達には会えなかったそうだ。
その部族は、銀の髪が特長だったそうだ。
「私の母は、銀の髪です…」
言うと、涙を流しながら
「あぁ、や、やはり、そう だったの、ですね……!」
嬉しそうに涙する。
言いながら、不意に私の右手を掴み
「会いた、かった…!ずっと 捜して……!」
涙に声を詰まらせつつ、私を見つめる。
その姿に、右手を振りほどく事が出来なかった。
しかし、右手は何の反応も示さなかった。
ナディアの過去が見えなかったのだ。
右手を見ながら驚いた顔をして、私がゆっくりナディアの方へ顔をやると
「困った、 力、が、 あるん、です ね?」
私を見つめ、ナディアはそう聞いた。
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