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75話 酷似
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シオンはリュシアンを見つめる。リュシアンはゴクリと息を呑み、目を逸らさずにシオンを見つめ返す。
「そうだよ」
「本当に……? 本当に、リアム、なの?」
「うん。僕はリアムだよ」
「あ、あ……リアム……っ!」
溢れる涙はおさまる事を知らないように、シオンの瞳から流れて落ちていく。
シオンはリュシアンに抱きついた。それを受け入れるようにリュシアンもシオンを抱き締め返す。
「ごめん、なさ……リアム……」
「どうしてノアが謝るの? 君は謝る必要なんて何もないんだよ」
「でも……私、分からなくて……」
「もう良いんだ。ノア、そんな事はどうでも良いんだ」
「リアム……」
何処にも隙間がないようにしっかりと抱き合い、その存在を確かめ合う。
リュシアンはやっとシオンが自分の全てを受け入れてくれたとホッとして、更にシオンが愛おしく感じた。
シオンもまた、これまでのリュシアンの行動を思うと様々な事が腑に落ちて、リュシアンを愛おしく感じてしまうのだった。
「でもどうして? どうして僕がリアムだと分かったの?」
「仕草とか、温かさがね、リアムみたいだったの」
「温かさ?」
「どう伝えれば良いのか分からないんだけど、こうしているとね、この温かさはリアムみたいだなって」
「そうなんだね」
「あとね、卵」
「え?」
「前に、フィグネリアお嬢様に、実験と称して腐った卵を無理やり食べさせられたでしょう? あの後、リアムは大変だったから」
「あぁ、そうだ。嘔吐、腹痛、下痢に発熱が数日続いたからね。あれから卵は食べられないんだ」
「私の顔を触る癖も」
「そうだったかな」
「気付いてなかったんだ」
「僕が知らない自分を、ノアなら知ってくれてるんだったね」
「うん……だってリアムだもの」
「あぁ……君はノアだ。僕の大切なノアだ」
「リアム……」
額をくっつけて、手を握り合う。リュシアンがシオンの手に唇を寄せる。それが凄くドキドキして、幼い頃であったならこんな気持ちにならなかったのにと、シオンは顔を赤らめる。
目と目を合わせると、瞳に自分の顔が映った。
そこでシオンは気づいたのだ。
思わずリュシアンの胸に手をやって押し退ける。突然そうされて、リュシアンは戸惑ってしまった。
「ノア? どうした?」
「ご、ごめん、なさ……」
「ノア? 何を謝ってるんだ?」
「私……私……」
「ノア?!」
不意にシオンは立ち上がろうとして、だけど上手く立ち上がれなくて、フラリとその場に崩れ落ちてしまった。何がどうしてそうするのか、リュシアンは分からずに手をついているシオンに抱き起こそうとするが……
「ごめんなさい! リアム! ごめんなさい!」
「ノア? なぜ謝るんだ? 君は何もしてないじゃないか」
「ごめんなさい……」
リュシアンの声が聞こえていないかのように、シオンはリュシアンに謝り続ける。シオンは手をついたままの状態で顔を下に向けていて、リュシアンが何を言っても顔を上げようとしない。
突然扉がノックされ、ジョエルがやって来た。
「お嬢様、メリエル嬢が目を覚まし……え?! 公爵様! お嬢様に何をしたんですか?!」
「わ、私は何もしていない!」
「じゃあどうしてお嬢様はそんな事になってるんてすか?!」
「それが……」
ジョエルはすぐにシオンの側に駆け寄って、手を取り立ち上がらせた。だが、顔は下を向いたままだった。
「何があったのか知りませんが、少し時間を置いた方が良さそうですね。お嬢様をお借りしますよ、公爵様」
「あ、あぁ……」
呆然と去って行くシオンを見つめるリュシアンだが、何がいけなかったのか、どうしてシオンは謝ってばかりいるのか全く分からないままだった。
本邸のシオンの部屋から、別邸のシオンの部屋へ移り、まだ俯いたままのシオンをソファーに座らせる。ジョエルは屈んで膝を付き、下からシオンの顔を覗き込む。
「どうされたんですか? お嬢様?」
「ジョエルさん、手鏡を持ってきて欲しいの」
「それは……」
「お願い。私がフィグネリアお嬢様の娘だって、もう分かってるの。だからお願い」
「ですが……」
「お願い……」
何度もそう言うシオンに折れたジョエルは、小さな手鏡を持ってきて手渡した。受け取って鏡を見たシオンは、目を見開いてからすぐに絶望的な表情をする。
「やっぱり……」
「お嬢様?」
「私……フィグネリアお嬢様にそっくりなんだね……」
「そ、そんな事は……っ!」
「だから窓やガラスに私が映らないようにしてたんだね。鏡も何処にもなかったもの。見せないようにしてたんだよね?」
「それは、その……」
「あぁ、そうか……私、自分の姿を見て、フィグネリアお嬢様がそこにいると思ってしまったから……」
「ですが、誰もお嬢様を奥様みたいには思ってません!」
「でもリアムは?! リアムはフィグネリアお嬢様に殺されたようなものなの! 何度も暴行を受けて傷だらけになって! 最後の時は苦しそうにして息も絶え絶えで! こんな顔、見たい訳ないじゃない!」
「そんな事はありません!」
「どうして?! どうして私はフィグネリアお嬢様の娘になんて生まれてきてしまったの……っ!」
自分の顔に爪を立てて、ガリガリと頬を擦りだしたシオンを、ジョエルは慌てて止めに入る。シオンの両手首を握って、何も出来ないように力を込める。
「離して、ジョエルさん!」
「止めてください! お嬢様! お願いします! 止めてください!」
「こんな顔……! どうやってリアムに見せればいいのっ!」
それはきっと、シオンがシオンとして生まれて来てからずっと思っていた事だったのだろう。だが長い年月の中で、その事を自分なりに受け止めていて、だからこれまでは大きく騒ぐ事もなかったのだろう。
だから突然知った、自分の顔がフィグネリアにそっくりだと言う事実に耐えられない思いがシオンを苦しめているのだ。
いや、それよりも、この顔がリュシアンから嫌な記憶を蘇らせると思っていて、それがシオンには胸を抉られるように一番堪えていたのだ。
「お嬢様! 大丈夫です! 公爵様はずっとお嬢様を慈しむように優しい眼差しで見つめていたではないですか! もうお嬢様を奥様とは別だと、ちゃんと捉えているんですよ!」
何度もそう言ってシオンを落ち着かせようとしているのだが、それでもシオンは自分が許せなかった。
その日から、シオンは別邸の自室から出ることはなくなった。
「そうだよ」
「本当に……? 本当に、リアム、なの?」
「うん。僕はリアムだよ」
「あ、あ……リアム……っ!」
溢れる涙はおさまる事を知らないように、シオンの瞳から流れて落ちていく。
シオンはリュシアンに抱きついた。それを受け入れるようにリュシアンもシオンを抱き締め返す。
「ごめん、なさ……リアム……」
「どうしてノアが謝るの? 君は謝る必要なんて何もないんだよ」
「でも……私、分からなくて……」
「もう良いんだ。ノア、そんな事はどうでも良いんだ」
「リアム……」
何処にも隙間がないようにしっかりと抱き合い、その存在を確かめ合う。
リュシアンはやっとシオンが自分の全てを受け入れてくれたとホッとして、更にシオンが愛おしく感じた。
シオンもまた、これまでのリュシアンの行動を思うと様々な事が腑に落ちて、リュシアンを愛おしく感じてしまうのだった。
「でもどうして? どうして僕がリアムだと分かったの?」
「仕草とか、温かさがね、リアムみたいだったの」
「温かさ?」
「どう伝えれば良いのか分からないんだけど、こうしているとね、この温かさはリアムみたいだなって」
「そうなんだね」
「あとね、卵」
「え?」
「前に、フィグネリアお嬢様に、実験と称して腐った卵を無理やり食べさせられたでしょう? あの後、リアムは大変だったから」
「あぁ、そうだ。嘔吐、腹痛、下痢に発熱が数日続いたからね。あれから卵は食べられないんだ」
「私の顔を触る癖も」
「そうだったかな」
「気付いてなかったんだ」
「僕が知らない自分を、ノアなら知ってくれてるんだったね」
「うん……だってリアムだもの」
「あぁ……君はノアだ。僕の大切なノアだ」
「リアム……」
額をくっつけて、手を握り合う。リュシアンがシオンの手に唇を寄せる。それが凄くドキドキして、幼い頃であったならこんな気持ちにならなかったのにと、シオンは顔を赤らめる。
目と目を合わせると、瞳に自分の顔が映った。
そこでシオンは気づいたのだ。
思わずリュシアンの胸に手をやって押し退ける。突然そうされて、リュシアンは戸惑ってしまった。
「ノア? どうした?」
「ご、ごめん、なさ……」
「ノア? 何を謝ってるんだ?」
「私……私……」
「ノア?!」
不意にシオンは立ち上がろうとして、だけど上手く立ち上がれなくて、フラリとその場に崩れ落ちてしまった。何がどうしてそうするのか、リュシアンは分からずに手をついているシオンに抱き起こそうとするが……
「ごめんなさい! リアム! ごめんなさい!」
「ノア? なぜ謝るんだ? 君は何もしてないじゃないか」
「ごめんなさい……」
リュシアンの声が聞こえていないかのように、シオンはリュシアンに謝り続ける。シオンは手をついたままの状態で顔を下に向けていて、リュシアンが何を言っても顔を上げようとしない。
突然扉がノックされ、ジョエルがやって来た。
「お嬢様、メリエル嬢が目を覚まし……え?! 公爵様! お嬢様に何をしたんですか?!」
「わ、私は何もしていない!」
「じゃあどうしてお嬢様はそんな事になってるんてすか?!」
「それが……」
ジョエルはすぐにシオンの側に駆け寄って、手を取り立ち上がらせた。だが、顔は下を向いたままだった。
「何があったのか知りませんが、少し時間を置いた方が良さそうですね。お嬢様をお借りしますよ、公爵様」
「あ、あぁ……」
呆然と去って行くシオンを見つめるリュシアンだが、何がいけなかったのか、どうしてシオンは謝ってばかりいるのか全く分からないままだった。
本邸のシオンの部屋から、別邸のシオンの部屋へ移り、まだ俯いたままのシオンをソファーに座らせる。ジョエルは屈んで膝を付き、下からシオンの顔を覗き込む。
「どうされたんですか? お嬢様?」
「ジョエルさん、手鏡を持ってきて欲しいの」
「それは……」
「お願い。私がフィグネリアお嬢様の娘だって、もう分かってるの。だからお願い」
「ですが……」
「お願い……」
何度もそう言うシオンに折れたジョエルは、小さな手鏡を持ってきて手渡した。受け取って鏡を見たシオンは、目を見開いてからすぐに絶望的な表情をする。
「やっぱり……」
「お嬢様?」
「私……フィグネリアお嬢様にそっくりなんだね……」
「そ、そんな事は……っ!」
「だから窓やガラスに私が映らないようにしてたんだね。鏡も何処にもなかったもの。見せないようにしてたんだよね?」
「それは、その……」
「あぁ、そうか……私、自分の姿を見て、フィグネリアお嬢様がそこにいると思ってしまったから……」
「ですが、誰もお嬢様を奥様みたいには思ってません!」
「でもリアムは?! リアムはフィグネリアお嬢様に殺されたようなものなの! 何度も暴行を受けて傷だらけになって! 最後の時は苦しそうにして息も絶え絶えで! こんな顔、見たい訳ないじゃない!」
「そんな事はありません!」
「どうして?! どうして私はフィグネリアお嬢様の娘になんて生まれてきてしまったの……っ!」
自分の顔に爪を立てて、ガリガリと頬を擦りだしたシオンを、ジョエルは慌てて止めに入る。シオンの両手首を握って、何も出来ないように力を込める。
「離して、ジョエルさん!」
「止めてください! お嬢様! お願いします! 止めてください!」
「こんな顔……! どうやってリアムに見せればいいのっ!」
それはきっと、シオンがシオンとして生まれて来てからずっと思っていた事だったのだろう。だが長い年月の中で、その事を自分なりに受け止めていて、だからこれまでは大きく騒ぐ事もなかったのだろう。
だから突然知った、自分の顔がフィグネリアにそっくりだと言う事実に耐えられない思いがシオンを苦しめているのだ。
いや、それよりも、この顔がリュシアンから嫌な記憶を蘇らせると思っていて、それがシオンには胸を抉られるように一番堪えていたのだ。
「お嬢様! 大丈夫です! 公爵様はずっとお嬢様を慈しむように優しい眼差しで見つめていたではないですか! もうお嬢様を奥様とは別だと、ちゃんと捉えているんですよ!」
何度もそう言ってシオンを落ち着かせようとしているのだが、それでもシオンは自分が許せなかった。
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