7 / 136
ヒュドラの首
クエスト完了報告(裏)
しおりを挟む
「まず一つ目ですけど、あのヒュドラの首、オレに譲ってください」
勇男は視線をヒュドラの首が乗る荷車に向けた。
「あ、あの首が欲しいだと!? い、一体どんな了見で!?」
エウリュステスも他の者に聞こえないよう、勇男にだけ聞こえる声で応対する。
「もうあの首からは血は取れないし、放っておいても腐るだけ。そんなのを王城に置いといても仕方ないでしょ?」
「ぬっ……うぅ……そ、そうかもしれんが――――」
「疫病――――」
「っ!?」
「――――が腐った首が原因で流行ったりしたら、ちょ~っと王様のお立場もマズいんじゃないでしょ~かね~?」
「ぐ、ぬぬ……」
エウリュステスは冷や汗をかきながら顔を歪めた。
ミケナイ国でも疫病はまだまだ万全の態勢が整っているわけではなく、エウリュステス1世の時代以前から悩みの種でもある。
それが当世で首都タウマストンから発生したとあっては――――――
「わ、分かった。あの首をお前に進呈する。その代わりミケナイに害がないように処分するのだぞ?」
「心得ていますとも。では二つ目なのですが、実はヒュドラ退治でもうお一方、協力者がいましてね」
「な、何だと!? エーラはそんな報告はしなかったぞ!?」
「いや~、ちょっとお名前が出しづらくって。何せ地上の方ではなく天上におわすお方ですから」
「て、天だと!?」
天上の存在と聞かされ、慄くくエウリュステスに、勇男はあえて間を作って名前を口にした。
「狩猟の女神アルテミス様ですよ」
「ア、アルテミス神だと!?」
「ヒュドラの首の動きを止めるために協力していただきまして。ただ、その時に一つだけ交換条件が」
「こ、交換条件?」
「ヒュドラが出没していた荒野に、泉がありますね? あそこに月に一度、新月の夜にお酒を供えよ、と言われまして」
「酒を、供える?」
「そうです。泉の前に樽を一つ置いとけばそれでいいらしいので」
「ぐぬぬ……わ、分かった。月に一度、酒を供えさせる」
「ちなみにむこう五十年」
「なっ!?」
「おぉ~っと!」
エウリュステスが大声で驚いたので、勇男はチョークスリーパーの締め具合を強めた。
「お、おい! 本当に大丈夫なんだろうな!?」
まだ状況を案じている文官が、勇男とエウリュステスの様子を不審に思い声をかけた。
「いえいえ、ご心配には及びません。ほら、ご覧ください。毒素が顔に集まってきています」
がっちりと首を締め上げられているせいで、エウリュステスの顔は真っ赤になって目を白黒させている。
「ミケナイ国は画期的な醸造法を発明して、酒を大量生産してかなり潤ってるらしいじゃないですか。月一で樽一つ分の酒でいいんです。そのぐらいは、ね?」
そう囁きかける勇男に、エウリュステスも観念したのか二回小さく頷いた。
「ありがとうございます。じゃあ最後の三つ目ですが、エーラを奴隷から解放してもらえませんか?」
「っ!?!?」
最後の要望が、ある意味でエウリュステスを一番驚かせた。エウリュステスも何か言いたいことがあるのか、口を指で示しながら勇男の腕を軽く叩く。
「はあ……はあ……そ、それこそどんな了見なのだ!? エーラはクエストを失敗したのだぞ!?」
勇男がチョークスリーパーを緩めると、エウリュステスはまずそれを問い質した。
「このクエストの目的って何でしたっけ?」
「戯けたことを! エーラが奴隷から解放されるための――――」
「それは単なる報酬のことでしょう? 王様自身が言ってたじゃないですか。『クエストに失敗したからヘラクレスの娘とは認められない』って」
「っ!」
「つまりこのクエストは『エーラがヘラクレスの娘であるかを審議する』のが目的であって、『奴隷から解放する』っていうのは特典に過ぎない。そうでは?」
「ぐ……ぐぬぬ~」
エウリュステスはここまでで一番顔を歪めて歯噛みした。
勇男が言っているのはほとんどこじ付けではあるが、王として一度発してしまった言葉については責任が発生する。文官や兵士たちの前で発言してしまった以上、それを翻すことは王の沽券に関わってくる。
勇男のこじ付けを否定することは、エウリュステスにとって大きな進退をかけなければならないものだった。
「さっき言った二つに比べれば、奴隷一人を解放するくらい、王様には朝飯どころか顔を洗う前にできちゃうくらい簡単でしょ?」
「だ、だが……」
「たった三つのお願いと、一国の王様の命。比べたら割のいい買い物だと思いますけど。それともエウリュステス3世は命の恩人に何も褒美を出さないようなケチなお方だったのでしょうか? そんな話が拡まったら評判落ちますよ?」
「うっ……き、貴様は~」
「どうします? このまま締め落として、『やっぱり解毒できませんでした』で通しましょうか?」
「ぐ……ぬ~……」
勇男を睨みつける一方で、エウリュステスは頭の中で先のことを思案していた。
勇男の要求は悪辣ではあるが、一国としてはどれも難しい条件ではない。
どこまで本気かはともかく、このままゴネて勇男のチョークスリーパーの餌食になるよりは、さっさと要求を飲んでしまった方が安くつくのは事実だった。
「い、いいだろう。その三つをお前への褒美とする」
「この後ちゃんと宣言してくれますよね?」
「ああ。この場で褒美の内容を論ってくれるわ」
「王様に二言はありませんね? 言質は取りましたよ?」
「いいからさっさとこの腕を放せ!」
勇男は固めていた腕を解き、エウリュステスはようやく自由を得られた。
「ごはっ! ごほっ! げほっ!」
「王よ。もうご安心ください。毒は完全に抜けきりました」
わざとらしいくらいに丁寧な口調に戻った勇男は、エウリュステスの背中を擦って息を整えさせた。
「じゃ、お約束したこと忘れないでくださいよ」
エウリュステスにそっと耳打ちし、勇男は傍から離れていった。
「あ~、全く。あのおかしな男のせいで余計な損をさせられた気分だ」
執務室に戻ったエウリュステスは、大理石の机に座り首の運動をしていた。
あの後、勇男を王の命を救った者として、約束どおり三つの褒美を与えた。のだが、エウリュステスはまだ首が締め付けられているような気がしてならなかった。
「変なクセでも残ったらどうしてくれる。コダよ! コダはおるか!」
「お呼びでしょうか、王よ」
執務室の扉から、すぐに秘書官コダが入室してきた。
「ディオニュソス神のブドウ酒が倉を圧迫しているという陳情が上がってきていたな?」
「はい。あれを解析できたおかげで我が国の酒造産業は飛躍的に向上しましたが、なにぶんオリジナルは神の手によるもの。人の身で飲むには強すぎ、しかし捨てることもできないという代物で、現在置き場所に大変苦慮していると」
「飲めもしない酒がむこう百年分もあってはな。だが、此度その使い道が見つかった」
「何と! 左様でございますか」
「果ての荒野にあるアルテミス神の泉に、月に一度、新月の夜に樽一つ分を供えることとする。酒蔵の管理者と軍の兵站部に伝えよ。王命の書面も書く」
「かしこまりました。アルテミス神に捧げるというのであれば、これは良い使い道ができましたな」
「これで倉の空きもできよう。大量生産が適ったは良いが、在庫の置き場が問題だったからな」
「これで他国への輸出分も増やせますな」
「まあな」
(そういえばマケドーニアの新王に贈るはずだった進物。あれもディオニュソス神のブドウ酒だったが、一体どこにいったのか。あんな小さな小瓶ではなく樽にしておけば失くさなかったものを)
と、エウリュステスは頭の端で考えていたが、それほど重要ではないので忘れることにした。
「それから手の空いている伝令兵を一人呼べ。リディアに届けさせる書状がある」
「承りました。見繕ってまいります」
「ああ。それまでに王命を認めておく」
コダを遣わした後、エウリュステスは羊皮紙を用意しようと机から立ち上がった。
書棚まで歩いていく途中、窓の外に広がっている夕焼け空が目に入った。
(祖父王のように英雄ヘラクレスの娘を我が元に引き寄せ、いいようにしてやろうと思ったが、そう上手くはいかなんだ。まったく。エーラはどこであのような男を拾ったのか)
勇男にしてやられたエウリュステスは、夕焼けに勇男のニヤけた顔を見た気がして、少し不機嫌な歩みで書棚へと進んでいった。
勇男は視線をヒュドラの首が乗る荷車に向けた。
「あ、あの首が欲しいだと!? い、一体どんな了見で!?」
エウリュステスも他の者に聞こえないよう、勇男にだけ聞こえる声で応対する。
「もうあの首からは血は取れないし、放っておいても腐るだけ。そんなのを王城に置いといても仕方ないでしょ?」
「ぬっ……うぅ……そ、そうかもしれんが――――」
「疫病――――」
「っ!?」
「――――が腐った首が原因で流行ったりしたら、ちょ~っと王様のお立場もマズいんじゃないでしょ~かね~?」
「ぐ、ぬぬ……」
エウリュステスは冷や汗をかきながら顔を歪めた。
ミケナイ国でも疫病はまだまだ万全の態勢が整っているわけではなく、エウリュステス1世の時代以前から悩みの種でもある。
それが当世で首都タウマストンから発生したとあっては――――――
「わ、分かった。あの首をお前に進呈する。その代わりミケナイに害がないように処分するのだぞ?」
「心得ていますとも。では二つ目なのですが、実はヒュドラ退治でもうお一方、協力者がいましてね」
「な、何だと!? エーラはそんな報告はしなかったぞ!?」
「いや~、ちょっとお名前が出しづらくって。何せ地上の方ではなく天上におわすお方ですから」
「て、天だと!?」
天上の存在と聞かされ、慄くくエウリュステスに、勇男はあえて間を作って名前を口にした。
「狩猟の女神アルテミス様ですよ」
「ア、アルテミス神だと!?」
「ヒュドラの首の動きを止めるために協力していただきまして。ただ、その時に一つだけ交換条件が」
「こ、交換条件?」
「ヒュドラが出没していた荒野に、泉がありますね? あそこに月に一度、新月の夜にお酒を供えよ、と言われまして」
「酒を、供える?」
「そうです。泉の前に樽を一つ置いとけばそれでいいらしいので」
「ぐぬぬ……わ、分かった。月に一度、酒を供えさせる」
「ちなみにむこう五十年」
「なっ!?」
「おぉ~っと!」
エウリュステスが大声で驚いたので、勇男はチョークスリーパーの締め具合を強めた。
「お、おい! 本当に大丈夫なんだろうな!?」
まだ状況を案じている文官が、勇男とエウリュステスの様子を不審に思い声をかけた。
「いえいえ、ご心配には及びません。ほら、ご覧ください。毒素が顔に集まってきています」
がっちりと首を締め上げられているせいで、エウリュステスの顔は真っ赤になって目を白黒させている。
「ミケナイ国は画期的な醸造法を発明して、酒を大量生産してかなり潤ってるらしいじゃないですか。月一で樽一つ分の酒でいいんです。そのぐらいは、ね?」
そう囁きかける勇男に、エウリュステスも観念したのか二回小さく頷いた。
「ありがとうございます。じゃあ最後の三つ目ですが、エーラを奴隷から解放してもらえませんか?」
「っ!?!?」
最後の要望が、ある意味でエウリュステスを一番驚かせた。エウリュステスも何か言いたいことがあるのか、口を指で示しながら勇男の腕を軽く叩く。
「はあ……はあ……そ、それこそどんな了見なのだ!? エーラはクエストを失敗したのだぞ!?」
勇男がチョークスリーパーを緩めると、エウリュステスはまずそれを問い質した。
「このクエストの目的って何でしたっけ?」
「戯けたことを! エーラが奴隷から解放されるための――――」
「それは単なる報酬のことでしょう? 王様自身が言ってたじゃないですか。『クエストに失敗したからヘラクレスの娘とは認められない』って」
「っ!」
「つまりこのクエストは『エーラがヘラクレスの娘であるかを審議する』のが目的であって、『奴隷から解放する』っていうのは特典に過ぎない。そうでは?」
「ぐ……ぐぬぬ~」
エウリュステスはここまでで一番顔を歪めて歯噛みした。
勇男が言っているのはほとんどこじ付けではあるが、王として一度発してしまった言葉については責任が発生する。文官や兵士たちの前で発言してしまった以上、それを翻すことは王の沽券に関わってくる。
勇男のこじ付けを否定することは、エウリュステスにとって大きな進退をかけなければならないものだった。
「さっき言った二つに比べれば、奴隷一人を解放するくらい、王様には朝飯どころか顔を洗う前にできちゃうくらい簡単でしょ?」
「だ、だが……」
「たった三つのお願いと、一国の王様の命。比べたら割のいい買い物だと思いますけど。それともエウリュステス3世は命の恩人に何も褒美を出さないようなケチなお方だったのでしょうか? そんな話が拡まったら評判落ちますよ?」
「うっ……き、貴様は~」
「どうします? このまま締め落として、『やっぱり解毒できませんでした』で通しましょうか?」
「ぐ……ぬ~……」
勇男を睨みつける一方で、エウリュステスは頭の中で先のことを思案していた。
勇男の要求は悪辣ではあるが、一国としてはどれも難しい条件ではない。
どこまで本気かはともかく、このままゴネて勇男のチョークスリーパーの餌食になるよりは、さっさと要求を飲んでしまった方が安くつくのは事実だった。
「い、いいだろう。その三つをお前への褒美とする」
「この後ちゃんと宣言してくれますよね?」
「ああ。この場で褒美の内容を論ってくれるわ」
「王様に二言はありませんね? 言質は取りましたよ?」
「いいからさっさとこの腕を放せ!」
勇男は固めていた腕を解き、エウリュステスはようやく自由を得られた。
「ごはっ! ごほっ! げほっ!」
「王よ。もうご安心ください。毒は完全に抜けきりました」
わざとらしいくらいに丁寧な口調に戻った勇男は、エウリュステスの背中を擦って息を整えさせた。
「じゃ、お約束したこと忘れないでくださいよ」
エウリュステスにそっと耳打ちし、勇男は傍から離れていった。
「あ~、全く。あのおかしな男のせいで余計な損をさせられた気分だ」
執務室に戻ったエウリュステスは、大理石の机に座り首の運動をしていた。
あの後、勇男を王の命を救った者として、約束どおり三つの褒美を与えた。のだが、エウリュステスはまだ首が締め付けられているような気がしてならなかった。
「変なクセでも残ったらどうしてくれる。コダよ! コダはおるか!」
「お呼びでしょうか、王よ」
執務室の扉から、すぐに秘書官コダが入室してきた。
「ディオニュソス神のブドウ酒が倉を圧迫しているという陳情が上がってきていたな?」
「はい。あれを解析できたおかげで我が国の酒造産業は飛躍的に向上しましたが、なにぶんオリジナルは神の手によるもの。人の身で飲むには強すぎ、しかし捨てることもできないという代物で、現在置き場所に大変苦慮していると」
「飲めもしない酒がむこう百年分もあってはな。だが、此度その使い道が見つかった」
「何と! 左様でございますか」
「果ての荒野にあるアルテミス神の泉に、月に一度、新月の夜に樽一つ分を供えることとする。酒蔵の管理者と軍の兵站部に伝えよ。王命の書面も書く」
「かしこまりました。アルテミス神に捧げるというのであれば、これは良い使い道ができましたな」
「これで倉の空きもできよう。大量生産が適ったは良いが、在庫の置き場が問題だったからな」
「これで他国への輸出分も増やせますな」
「まあな」
(そういえばマケドーニアの新王に贈るはずだった進物。あれもディオニュソス神のブドウ酒だったが、一体どこにいったのか。あんな小さな小瓶ではなく樽にしておけば失くさなかったものを)
と、エウリュステスは頭の端で考えていたが、それほど重要ではないので忘れることにした。
「それから手の空いている伝令兵を一人呼べ。リディアに届けさせる書状がある」
「承りました。見繕ってまいります」
「ああ。それまでに王命を認めておく」
コダを遣わした後、エウリュステスは羊皮紙を用意しようと机から立ち上がった。
書棚まで歩いていく途中、窓の外に広がっている夕焼け空が目に入った。
(祖父王のように英雄ヘラクレスの娘を我が元に引き寄せ、いいようにしてやろうと思ったが、そう上手くはいかなんだ。まったく。エーラはどこであのような男を拾ったのか)
勇男にしてやられたエウリュステスは、夕焼けに勇男のニヤけた顔を見た気がして、少し不機嫌な歩みで書棚へと進んでいった。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。



とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる