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豪宴客船編
幕間 陰で動く者たち
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クイーン・アグリッピーナ号の最下層には、見取り図にも載っていない区画が一箇所存在している。そこは船のもう一つの中枢。制御系統とは別に設けられた、船内のあらゆる情報を集積する場所だった。
壁一面をモニターが覆いつくし、そこにクイーン・アグリッピーナ号で起こるあらゆる状況が映し出されていた。
高級娼婦を組み敷いている者、薬物で意識が夢幻の世界へ旅立っている者、美酒美食に酔いしれる者、破格の美術品を手にして目を輝かせる者、競り落とした『モノ』を嬲って悦に入る者。
あらゆる享楽に耽る『人間』の側面が、そこにあるモニターの数だけ生々しく描写されていた。
セントラルパークで行われている異種格闘大会もその一つ。血で血を洗う凄惨な決闘を、『特別枠』という名の生け贄が姦される様を、その『特別枠』を自ら嬲る快楽を、それらを求める輩が好奇好色の目で闘場に集まっている。
だが、椅子に座ってモニターを見つめるその男、オスタケリオンが着目しているのは、そういった輩とは違っていた。
一つは『特別枠』として招待したミネルヴァ・カピトリーノについてだった。
『特別枠』に入れるに際し、『容姿が美しい女性』、『それなりの戦闘能力が有している』という条件があり、それをクリアした美女として申し分はない。
ただ、オスタケリオンがミネルヴァを注視しているのは、そういったことではない。
その正体について、オスタケリオンは見当がついているからだ。
(あの容姿に古代ギリシャ衣装。加えて尋常ではない戦闘能力……オリュンポスの戦女神、アテナか。たしか今はギリシャを出て外国にいるという話だったな)
そしてミネルヴァという偽名もまた、オスタケリオンがアテナの正体に気付く一因となっていた。
ミネルヴァはローマ神話における知恵と工芸の女神の名であるが、元を正せばギリシャ人からローマ人に神話が伝えられ、ローマ神話にアテナが組み込まれた際に付いた名でもある。
つまりはアテナの別名と言えた。
そのアテナがクイーン・アグリッピーナ号に乗り込んできた理由については、オスタケリオンも推し量るに余りある。
船の内情を知って潰滅せんとする正義感からか。それとも単に退屈しのぎか。あるいは全くの偶然か。
いずれにしても、オスタケリオンは神の考えなど易々と読めるわけもないと諦め、仮にどんな理由にしても特に問題にはならないという結論に至った。
(まぁ、いいだろう。これが最後の航海になったとしても、それほど惜しくはない。ここまでの運用だけでも充分だ。それよりも……)
オスタケリオンはパネルを操作して、カメラの一つを方向転換させ、ズームアップした。
(重要なのはこちらの方だ)
さらにパネルのキーを叩き、認証プログラムを起動させる。モニター上に表示されたいくつかのポイントが明滅し、数秒後にその全てが合致したという結果が出た。
それを見たオスタケリオンは口角を吊り上げた。
(まさか自ら乗り込んでくるとは。乗客たちをどう誤魔化そうかと考えあぐねていたが、これは手間が省けた)
オスタケリオンは脇に置いてあった通信機を手に取った。ややサイズの大きいそれは、衛星回線を使用し、世界のどこにいようとも連絡が取り付けられる代物だった。
「……おそれいります。先日ご相談させていただいた件についてなのですが……」
通信相手と回線が繋がり、オスタケリオンは要件を話し始めた。
「はい、ありがとうございます。ではそのように」
おおよその擦り合わせが終わり、オスタケリオンは通信を切った。通信機を元の位置に戻し、椅子の背もたれに寄りかかって薄く笑う。
(快諾は得られた。この後の仕事は記録がメインになりそうだな)
オスタケリオンは再びモニターに目を向けた。まだそこには認証プログラムによって出た結果が表示されている。
そして映し出されている場所は、今しがたアテナがグロースを投げつけて壊した、VIP専用のボックス席だった。
「果たしてどれ程のものか、正式な評価を始めようか……『F―06』」
認証システムが捉えていたのは、結城の隣に座るクロランの顔だった。
「始まったみたいですね~」
薄暗い『第2遊戯室』の中央で、肩にバスローブを掛けただけのキュウは、端末を見ながら薄笑いを浮かべて呟いた。
「例の『格闘大会』のことですの?」
ボンテージからドレスに着替えていたカメーリアが、その意味を確かめるために聞いた。
「そーゆー建前の~、『オークション』と『まな板ショー』ですけどね~、アレは~。あんまりわたくしの好みじゃありませんけど~」
キュウはそう言うと、座っていた円形ベッドの脇に端末を放り投げた。
「その割には随分と熱心に見ていたような……」
キュウの言動を訝しんだカメーリアは、キュウが放り出した端末を拾って画面を確認した。
「倍率32倍……こんな賭けをするのはよほどの自信家か大馬鹿しかいませんわ」
「わたくしはその方に賭けましたよ~」
カメーリアの物言いに、キュウはすこぶる上機嫌で両足を交互に振った。
「今回の『特別枠』は……ミネルヴァ・カピトリーノ?」
「んっふっふ~、言わずと知れたあの戦女神様ですよ~。これを賭けない手はないですよ~。大儲け~」
「あの方が乗っているということは……小林くんや他の方々も? キュウ、わざと私に黙っていましたね?」
「ふっふ~、驚かせようと思いまして~。それに~、あなたは第2遊戯室に入りびたりでしたし~」
キュウは妖しい目をしながら室内を見渡した。暗がりのベッドや床には、男女問わず裸身の乗客たちが隙間なく横たわっている。全員が息も絶え絶えに、恍惚に緩みきった表情で肢体を痙攣させていた。
「新しく作った媚薬の効果は凄かったですね~。誰も彼もが体力も精も厭わず交わり続けて……壮観でしたよ~」
少し前まで遊戯室で行われていた狂宴を思い出し、キュウは獣の眼をしながら指先をべろりと舐めた。なお、部屋に仕掛けられた複数の監視カメラには、キュウが作った呪符が巻かれ、全く別の情景が送信され続けている。
「まだまだ不充分ですわ。これでは理性を飛ばして性欲を極端に伸長しているだけ。本来の媚薬としての効果とは程遠いし、理性も戻るかどうか……」
「ふっふ~、もし戻らなかったら~、体力が回復してからも延々と交わり続けるんでしょうね~、この方たち~。お~、カワイソウに~」
カメーリアの分析を聞いたキュウは、さらに表情を恍惚とさせ、自らの下腹部を撫で擦った。キュウもまた、カメーリアの媚薬に刺激された者たちに『交ざって』、快楽と精気をたんまりと貪った後であった。
「人聞きが悪いですわよ、キュウ。私は『副作用が不明ではある』と前置きして勧めたまでですわ」
「そんなこと言って~、『せっかくだから試してみよう』と思ったのでしょ~。それに~、あなたも充分に愉しんでたのでは~?」
「……愉しませてもらったことは感謝してますわ。永く生き続けていると、殊更こういう快楽に身を委ねないと仕方がなくなってくるんですもの」
「そういうところは~、人って難儀ですよね~。わたくしは元から獣なので~、別に気にしませんし~、快楽や愉悦には正直ですよ~」
「……時々忘れそうになりますわ。あなたが人ではなくて、狐だということを。ところで……」
いつものマーメイドドレスに三角帽を被ったカメーリアは、未だベッドで寛ぐキュウに向き直った。
「そろそろ話してはいかがかしら、キュウ? 私をこの船に誘った理由、そして調合させた薬を何に使うのか、を」
それまで適当に応じていた態度とは打って変わり、カメーリアは真剣な面持ちでキュウに問い質した。
その問いに対し、キュウは獣の笑みを浮かべ、ベッドからゆるりと立ち上がった。
「思わぬ拾い物が存外に価値がある物で、それを支払って念願のメインディッシュを味わえるとしたら、まさに僥倖ではありません?」
肩掛けにしていたバスローブを取り払い、キュウはカメーリアに向かって歩き出した。
「? どういう意味ですの、それ?」
「棚から降ってきたぼた餅は美味しい、ということですよ~」
カメーリアの横を通り過ぎると、キュウはいつの間にか漆黒のチャイナドレスに身を包んでいた。
「それではカメーリア~。ご要望にお応えしてお話しますよ~」
縁にファーをあしらった扇を拡げ、キュウはニヤつきながら今後の動きを語った。
壁一面をモニターが覆いつくし、そこにクイーン・アグリッピーナ号で起こるあらゆる状況が映し出されていた。
高級娼婦を組み敷いている者、薬物で意識が夢幻の世界へ旅立っている者、美酒美食に酔いしれる者、破格の美術品を手にして目を輝かせる者、競り落とした『モノ』を嬲って悦に入る者。
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だが、椅子に座ってモニターを見つめるその男、オスタケリオンが着目しているのは、そういった輩とは違っていた。
一つは『特別枠』として招待したミネルヴァ・カピトリーノについてだった。
『特別枠』に入れるに際し、『容姿が美しい女性』、『それなりの戦闘能力が有している』という条件があり、それをクリアした美女として申し分はない。
ただ、オスタケリオンがミネルヴァを注視しているのは、そういったことではない。
その正体について、オスタケリオンは見当がついているからだ。
(あの容姿に古代ギリシャ衣装。加えて尋常ではない戦闘能力……オリュンポスの戦女神、アテナか。たしか今はギリシャを出て外国にいるという話だったな)
そしてミネルヴァという偽名もまた、オスタケリオンがアテナの正体に気付く一因となっていた。
ミネルヴァはローマ神話における知恵と工芸の女神の名であるが、元を正せばギリシャ人からローマ人に神話が伝えられ、ローマ神話にアテナが組み込まれた際に付いた名でもある。
つまりはアテナの別名と言えた。
そのアテナがクイーン・アグリッピーナ号に乗り込んできた理由については、オスタケリオンも推し量るに余りある。
船の内情を知って潰滅せんとする正義感からか。それとも単に退屈しのぎか。あるいは全くの偶然か。
いずれにしても、オスタケリオンは神の考えなど易々と読めるわけもないと諦め、仮にどんな理由にしても特に問題にはならないという結論に至った。
(まぁ、いいだろう。これが最後の航海になったとしても、それほど惜しくはない。ここまでの運用だけでも充分だ。それよりも……)
オスタケリオンはパネルを操作して、カメラの一つを方向転換させ、ズームアップした。
(重要なのはこちらの方だ)
さらにパネルのキーを叩き、認証プログラムを起動させる。モニター上に表示されたいくつかのポイントが明滅し、数秒後にその全てが合致したという結果が出た。
それを見たオスタケリオンは口角を吊り上げた。
(まさか自ら乗り込んでくるとは。乗客たちをどう誤魔化そうかと考えあぐねていたが、これは手間が省けた)
オスタケリオンは脇に置いてあった通信機を手に取った。ややサイズの大きいそれは、衛星回線を使用し、世界のどこにいようとも連絡が取り付けられる代物だった。
「……おそれいります。先日ご相談させていただいた件についてなのですが……」
通信相手と回線が繋がり、オスタケリオンは要件を話し始めた。
「はい、ありがとうございます。ではそのように」
おおよその擦り合わせが終わり、オスタケリオンは通信を切った。通信機を元の位置に戻し、椅子の背もたれに寄りかかって薄く笑う。
(快諾は得られた。この後の仕事は記録がメインになりそうだな)
オスタケリオンは再びモニターに目を向けた。まだそこには認証プログラムによって出た結果が表示されている。
そして映し出されている場所は、今しがたアテナがグロースを投げつけて壊した、VIP専用のボックス席だった。
「果たしてどれ程のものか、正式な評価を始めようか……『F―06』」
認証システムが捉えていたのは、結城の隣に座るクロランの顔だった。
「始まったみたいですね~」
薄暗い『第2遊戯室』の中央で、肩にバスローブを掛けただけのキュウは、端末を見ながら薄笑いを浮かべて呟いた。
「例の『格闘大会』のことですの?」
ボンテージからドレスに着替えていたカメーリアが、その意味を確かめるために聞いた。
「そーゆー建前の~、『オークション』と『まな板ショー』ですけどね~、アレは~。あんまりわたくしの好みじゃありませんけど~」
キュウはそう言うと、座っていた円形ベッドの脇に端末を放り投げた。
「その割には随分と熱心に見ていたような……」
キュウの言動を訝しんだカメーリアは、キュウが放り出した端末を拾って画面を確認した。
「倍率32倍……こんな賭けをするのはよほどの自信家か大馬鹿しかいませんわ」
「わたくしはその方に賭けましたよ~」
カメーリアの物言いに、キュウはすこぶる上機嫌で両足を交互に振った。
「今回の『特別枠』は……ミネルヴァ・カピトリーノ?」
「んっふっふ~、言わずと知れたあの戦女神様ですよ~。これを賭けない手はないですよ~。大儲け~」
「あの方が乗っているということは……小林くんや他の方々も? キュウ、わざと私に黙っていましたね?」
「ふっふ~、驚かせようと思いまして~。それに~、あなたは第2遊戯室に入りびたりでしたし~」
キュウは妖しい目をしながら室内を見渡した。暗がりのベッドや床には、男女問わず裸身の乗客たちが隙間なく横たわっている。全員が息も絶え絶えに、恍惚に緩みきった表情で肢体を痙攣させていた。
「新しく作った媚薬の効果は凄かったですね~。誰も彼もが体力も精も厭わず交わり続けて……壮観でしたよ~」
少し前まで遊戯室で行われていた狂宴を思い出し、キュウは獣の眼をしながら指先をべろりと舐めた。なお、部屋に仕掛けられた複数の監視カメラには、キュウが作った呪符が巻かれ、全く別の情景が送信され続けている。
「まだまだ不充分ですわ。これでは理性を飛ばして性欲を極端に伸長しているだけ。本来の媚薬としての効果とは程遠いし、理性も戻るかどうか……」
「ふっふ~、もし戻らなかったら~、体力が回復してからも延々と交わり続けるんでしょうね~、この方たち~。お~、カワイソウに~」
カメーリアの分析を聞いたキュウは、さらに表情を恍惚とさせ、自らの下腹部を撫で擦った。キュウもまた、カメーリアの媚薬に刺激された者たちに『交ざって』、快楽と精気をたんまりと貪った後であった。
「人聞きが悪いですわよ、キュウ。私は『副作用が不明ではある』と前置きして勧めたまでですわ」
「そんなこと言って~、『せっかくだから試してみよう』と思ったのでしょ~。それに~、あなたも充分に愉しんでたのでは~?」
「……愉しませてもらったことは感謝してますわ。永く生き続けていると、殊更こういう快楽に身を委ねないと仕方がなくなってくるんですもの」
「そういうところは~、人って難儀ですよね~。わたくしは元から獣なので~、別に気にしませんし~、快楽や愉悦には正直ですよ~」
「……時々忘れそうになりますわ。あなたが人ではなくて、狐だということを。ところで……」
いつものマーメイドドレスに三角帽を被ったカメーリアは、未だベッドで寛ぐキュウに向き直った。
「そろそろ話してはいかがかしら、キュウ? 私をこの船に誘った理由、そして調合させた薬を何に使うのか、を」
それまで適当に応じていた態度とは打って変わり、カメーリアは真剣な面持ちでキュウに問い質した。
その問いに対し、キュウは獣の笑みを浮かべ、ベッドからゆるりと立ち上がった。
「思わぬ拾い物が存外に価値がある物で、それを支払って念願のメインディッシュを味わえるとしたら、まさに僥倖ではありません?」
肩掛けにしていたバスローブを取り払い、キュウはカメーリアに向かって歩き出した。
「? どういう意味ですの、それ?」
「棚から降ってきたぼた餅は美味しい、ということですよ~」
カメーリアの横を通り過ぎると、キュウはいつの間にか漆黒のチャイナドレスに身を包んでいた。
「それではカメーリア~。ご要望にお応えしてお話しますよ~」
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