超地球救済戦記 真ダンザイオーΩ〈オメガ〉戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!愚かな人類は身長170cm以下の無職童貞ニートの俺が滅亡させる

zex69

文字の大きさ
上 下
299 / 391

ダンス大会 その2

しおりを挟む
ダンス大会 その2
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

人為を超越した神の悪ふざけにより、この世界に誕生した不完全な人間をまとめて表す記号『Ⅾ』。
そして、偏差値最底辺高校アルティメットジーニアス学園の学校行事で地域の交流のために開催される予定の『ダンス大会』。
しかし、それは地域の『Ⅾ』達と共に、黄色いTシャツを着せられ、テレビカメラの前で流行歌をバックに踊らされるという地獄のような行事だった。
そして、今回のダンス大会の課題曲はお笑い芸人オクシデンタル・レディオが歌って踊る『不完全人間』だった。
不完全な人間である『Ⅾ』達に、『不完全人間』を歌って踊らせる。
まるで拷問のような、課題曲のチョイスに普段なら『Ⅾ』達に対して差別的な学園生徒達は、運営に対して人の心の有無を疑い、『Ⅾ』達と『Ⅾ』達の責任者たちは、学園と運営に対して抗議の声を上げるのだった...。
『Ⅾ』達と『Ⅾ』達の責任者たちは、学園と運営に対して抗議の声を上げるも、生徒達は体育教師の動きを見ながら、留年を避けるためにお笑い芸人オクシデンタル・レディオが歌う『不完全人間』のリズムにのってダンスを踊り続ける。
俺の隣では、学園内で行われたマラソン大会で2年連続ドベの竹田がゼーゼー息をしながら、ダンスを踊っている。
その間も、『Ⅾ』達と『Ⅾ』達の責任者たちは、無思慮無神経の極みである課題曲に対して、学園と運営に対して抗議の声を上げている。
しかし、竹田は笑っていた。
「おい、竹田、笑ってると、体育教師の山田に叱られるぞ...!」
「山神、お前だってさっきから踊りながら、笑うの我慢してるじゃねぇか...」
「だってよぉ...『Ⅾ』に...『Ⅾ』に不完全人間、踊らせるとか、いくら何でも鬼畜過ぎるだろ...」
俺の一言に周りに生徒達がつられて笑い始める。
体育教師が笑っている生徒達を叱る。
「おい、おめぇら!ちゃんと踊らないとアルティメットメディアクリエイター部の部長みたいに留年するぞぉ‼」
そう言っている体育教師の顔も、少しにやついている。
やはり、体育教師も今回のダンス大会の課題曲の選曲について、なにか思うところがあるのだ。
そして、当の部長は1分回に100回のペースで舌打ち交じりに、ダンスの練習をしている。
女子生徒の中には、そのあまりにダサい振付に、涙を流しながら踊っている生徒もいた。
結局、選曲に不満の声を上げていた『G』とその責任者達は一度も踊らずに、施設であるしいたけ農園に帰ってしまった。
放課後、全身筋肉痛の俺と竹田と部長と副部長は、竹田がスーパーでムァンビキしてきたお菓子を食べながら、だべっていた。
ヨシノはPGS(パブリックガーディアンズ)の会議に出席するため、今日は学園に登校していない。
俺はなんとなく聞いてい見る。
「ぶ、部長って、留年生だったんですね...」
「うっさいわねぇ!あんなダンス踊るほうがどうかしてるのよ!まぁ...今年はちゃんと踊るけど...」
「にしても『G』の奴ら、全くダンスの練習せずに、施設に帰っていったな...」
「こりゃあ、もしかすると、今回のダンス大会は中止かもね...」
「まぁ、さすがにダンスの選曲...が、ね...」
「いいのよ、あんな非生産的な奴ら、施設で一生しいたけでも作ってればいいんだわ!」
「しいたけの栽培はむしろ、生産的な気がするが...」

次回予告 ダンス大会 その3
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...