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超地球救済戦記 断罪王アポカリプス‼ 山神ムサシ その1
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超地球救済戦記 断罪王アポカリプス‼ 山神ムサシ その1
俺の名前は山神ムサシ。
偏差値Zの超底辺高、アルティメットジーニアス学園に通う高校2年生だ。
睡眠中の俺の頭に『謎のイラスト↓』がおぼろげながら浮かんでくる。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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「ゔわあああああああああああああああああああああああああああッ‼」
起床した俺は急いでリモコンでテレビの電源を点ける。
テレビには、有名スポーツ選手との、玉の輿目当てにアナウンサーを志したに違いない女子アナが不自然に真剣な表情で『緊急パブリックブレイク速報』を伝えている。
「やっぱりそうだ!俺の頭に『謎のイラスト』がおぼろげながら浮かんでくる度に、俺の近くで『パブリックブレイク現象』が起きているんだ‼」
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。
日常生活において、『謎のイラスト』が俺の頭におぼろげながら浮かんでくるのと、ほぼ同時に、俺の近くで『パブリックブレイク現象』が起きているのだ。
この『パブリックブレイク現象』は近い将来、全人類を怪物や異能者に進化させてしまうと言われている。
世界の終末を察知した政府は、全国民に向けて近い将来、パブリックブレイク現象によって人類が滅びることを意味する、『アポカリプス宣言』を発表。
そう、俺達人類は今、終末が約束された世界で生きているのだ。
テレビに映っている女子アナが言うには、学生寮の近くの駅でパブリックブレイク現象が発生。
外国人に電車の撮影を邪魔された鉄道マニアの男性達が突如、発狂してパブリックモンスターになってしまったらしい。
俺はため息と共にテレビの電源を消す。
時計を見る、まだ夜の11時だ。
深夜にもかかわらず、学生寮の隣部屋からはクラスメイトの竹田の奇声が聞こえてくる。
「キエァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
竹田は昨日、あんまりかわいくない女子に告白したが、どうやらフラれたらしい。
見た目の悪い竹田でも、見た目の悪い女子となら付き合えると思っていたのだろう。
ご愁傷さまである。
ストレスで竹田がパブリックモンスターにならないことを祈ろう。
俺はとりあえず、二度寝することにした。
「キエァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
しかし、竹田の奇声が止むことはなかった。
俺は竹田の部屋に聞こえるように、罵声と共に壁を思いっきりキックする。
「うるせぇ‼」
すると、隣の部屋から竹田の声が返ってくる。
「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ‼キエァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
さすがに頭にきた俺は廊下を出て、竹田の部屋のドアを開ける。
竹田の部屋には怪物がいた。
その怪物の顔は、よく見ると竹田だった。
「竹田ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
そう、好きな女にフラれたショックがストレスとなり、竹田はパブリックモンスターになってしまったのだ。
つまり、先程の俺の祈りは無駄であったということだ。
怪物と化した竹田が俺に襲いかかる。
俺は学生寮の廊下を全力で走る。
俺と竹田の間に白い制服を来た男が現れ、光る拳で竹田をふっ飛ばした。
「あの制服は、PGS(パブリックガーディアンズ)だァ‼」
PGS(パブリックガーディアンズ)とは。
パブリックモンスターの脅威から国民の安全を守る為に、政府が社会にとって脅威ではないと認定したパブリックモンスター達を集めた集団が『PGS(パブリックガーディアンズ)』である。
わかりやすく言えば、PGSとは人類に対して友好的なパブリックモンスターの集団である。
「僕は、PGSの霧原カイト。この学生寮から怪物のような奇声が聞こえてきたとの通報があってここに来た。通報したのは君か?」
「ちがいます」
おそらくPGSに通報したのは、この学生寮に住んでいる俺以外の生徒だろう。
「竹田はいったい、どうなってしまうんですか?」
「あの様子だと、パブリックモンスターになって完全に自我を失っている...誰かを殺してしまう前の処刑するしかない...!」
「そんなァ!あのパブリックモンスターは竹田なんだぜ!」
「そんなことはとっくにわかっている」
「竹田は俺の友達なんだ...どうにかなんねぇのかよォ!」
「パブリックモンスターの状態で正気を保っていれば、処刑対象にはならない。しかし、君は実際に竹田君に襲われた、僕はこの世界の平和のために竹田君を殺す...」
負傷した状態から起き上がった竹田に、PGSの霧原カイトが襲いかかる。
「くらえ!極光拳‼」
霧原カイトの光る拳、『極光拳』がパブリックモンスターと化した竹田の全身に何度も直撃する。
俺は霧原カイトの前に立ちふさがる。
「なにするんですか!やめてください!このままだと竹田が死んでしまう!PGSってことは、アンタもパブリックモンスターなんだろ?だったら、アンタは竹田と同類ってことだ、同類同士で殺し合うなんてイカれてるぜ‼
「同類だと?ふざけるなァ!僕たち、PGSのパブリックモンスターは政府にその安全性を認められた選ばれしパブリックモンスターだァ!自我を失い、自分の力もコントロールできない竹田のような出来損ないといっしょにするなァァァッ‼」
次の瞬間、俺の目の前に突如、剣が出現する。
剣はそのまま地面に突き刺さる。
そして地面に突き刺さった剣が俺に語りかける。
『さあ、ぬきなさい...』
その剣に触れた瞬間、俺の脳内に、その剣の情報が流れ込んでくる。
「生命の断罪剣...ライフセイバー...!この剣なら、竹田を人間に戻せるのか?」
俺は『生命の断罪剣ライフセイバー』をパブリックモンスターと化した竹田に向かって振るう。
生命の断罪剣ライフセイバーから放たれた波動↓が竹田に直撃する。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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次の瞬間、竹田の体は普通の人間に戻っていた。
PGSの霧原カイトは驚愕していた。
「まさか...パブリックモンスターを人間に戻せる『断罪剣』が存在するとはな...この力があれば、僕たち人類は滅亡せずに済むかもしれない...」
『生命』の断罪剣士、山神ムサシの誕生だった。
次回予告 山神ムサシ その2
俺の名前は山神ムサシ。
偏差値Zの超底辺高、アルティメットジーニアス学園に通う高校2年生だ。
睡眠中の俺の頭に『謎のイラスト↓』がおぼろげながら浮かんでくる。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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起床した俺は急いでリモコンでテレビの電源を点ける。
テレビには、有名スポーツ選手との、玉の輿目当てにアナウンサーを志したに違いない女子アナが不自然に真剣な表情で『緊急パブリックブレイク速報』を伝えている。
「やっぱりそうだ!俺の頭に『謎のイラスト』がおぼろげながら浮かんでくる度に、俺の近くで『パブリックブレイク現象』が起きているんだ‼」
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。
日常生活において、『謎のイラスト』が俺の頭におぼろげながら浮かんでくるのと、ほぼ同時に、俺の近くで『パブリックブレイク現象』が起きているのだ。
この『パブリックブレイク現象』は近い将来、全人類を怪物や異能者に進化させてしまうと言われている。
世界の終末を察知した政府は、全国民に向けて近い将来、パブリックブレイク現象によって人類が滅びることを意味する、『アポカリプス宣言』を発表。
そう、俺達人類は今、終末が約束された世界で生きているのだ。
テレビに映っている女子アナが言うには、学生寮の近くの駅でパブリックブレイク現象が発生。
外国人に電車の撮影を邪魔された鉄道マニアの男性達が突如、発狂してパブリックモンスターになってしまったらしい。
俺はため息と共にテレビの電源を消す。
時計を見る、まだ夜の11時だ。
深夜にもかかわらず、学生寮の隣部屋からはクラスメイトの竹田の奇声が聞こえてくる。
「キエァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
竹田は昨日、あんまりかわいくない女子に告白したが、どうやらフラれたらしい。
見た目の悪い竹田でも、見た目の悪い女子となら付き合えると思っていたのだろう。
ご愁傷さまである。
ストレスで竹田がパブリックモンスターにならないことを祈ろう。
俺はとりあえず、二度寝することにした。
「キエァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
しかし、竹田の奇声が止むことはなかった。
俺は竹田の部屋に聞こえるように、罵声と共に壁を思いっきりキックする。
「うるせぇ‼」
すると、隣の部屋から竹田の声が返ってくる。
「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ‼キエァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
さすがに頭にきた俺は廊下を出て、竹田の部屋のドアを開ける。
竹田の部屋には怪物がいた。
その怪物の顔は、よく見ると竹田だった。
「竹田ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ‼」
そう、好きな女にフラれたショックがストレスとなり、竹田はパブリックモンスターになってしまったのだ。
つまり、先程の俺の祈りは無駄であったということだ。
怪物と化した竹田が俺に襲いかかる。
俺は学生寮の廊下を全力で走る。
俺と竹田の間に白い制服を来た男が現れ、光る拳で竹田をふっ飛ばした。
「あの制服は、PGS(パブリックガーディアンズ)だァ‼」
PGS(パブリックガーディアンズ)とは。
パブリックモンスターの脅威から国民の安全を守る為に、政府が社会にとって脅威ではないと認定したパブリックモンスター達を集めた集団が『PGS(パブリックガーディアンズ)』である。
わかりやすく言えば、PGSとは人類に対して友好的なパブリックモンスターの集団である。
「僕は、PGSの霧原カイト。この学生寮から怪物のような奇声が聞こえてきたとの通報があってここに来た。通報したのは君か?」
「ちがいます」
おそらくPGSに通報したのは、この学生寮に住んでいる俺以外の生徒だろう。
「竹田はいったい、どうなってしまうんですか?」
「あの様子だと、パブリックモンスターになって完全に自我を失っている...誰かを殺してしまう前の処刑するしかない...!」
「そんなァ!あのパブリックモンスターは竹田なんだぜ!」
「そんなことはとっくにわかっている」
「竹田は俺の友達なんだ...どうにかなんねぇのかよォ!」
「パブリックモンスターの状態で正気を保っていれば、処刑対象にはならない。しかし、君は実際に竹田君に襲われた、僕はこの世界の平和のために竹田君を殺す...」
負傷した状態から起き上がった竹田に、PGSの霧原カイトが襲いかかる。
「くらえ!極光拳‼」
霧原カイトの光る拳、『極光拳』がパブリックモンスターと化した竹田の全身に何度も直撃する。
俺は霧原カイトの前に立ちふさがる。
「なにするんですか!やめてください!このままだと竹田が死んでしまう!PGSってことは、アンタもパブリックモンスターなんだろ?だったら、アンタは竹田と同類ってことだ、同類同士で殺し合うなんてイカれてるぜ‼
「同類だと?ふざけるなァ!僕たち、PGSのパブリックモンスターは政府にその安全性を認められた選ばれしパブリックモンスターだァ!自我を失い、自分の力もコントロールできない竹田のような出来損ないといっしょにするなァァァッ‼」
次の瞬間、俺の目の前に突如、剣が出現する。
剣はそのまま地面に突き刺さる。
そして地面に突き刺さった剣が俺に語りかける。
『さあ、ぬきなさい...』
その剣に触れた瞬間、俺の脳内に、その剣の情報が流れ込んでくる。
「生命の断罪剣...ライフセイバー...!この剣なら、竹田を人間に戻せるのか?」
俺は『生命の断罪剣ライフセイバー』をパブリックモンスターと化した竹田に向かって振るう。
生命の断罪剣ライフセイバーから放たれた波動↓が竹田に直撃する。
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次の瞬間、竹田の体は普通の人間に戻っていた。
PGSの霧原カイトは驚愕していた。
「まさか...パブリックモンスターを人間に戻せる『断罪剣』が存在するとはな...この力があれば、僕たち人類は滅亡せずに済むかもしれない...」
『生命』の断罪剣士、山神ムサシの誕生だった。
次回予告 山神ムサシ その2
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