超地球救済戦記 真ダンザイオーΩ〈オメガ〉戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!愚かな人類は身長170cm以下の無職童貞ニートの俺が滅亡させる

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第十五話 断罪王 対 銀装天使アルマロス!タミエル!サルタエル!金目当ての結婚なんてしてんじゃねぇよ!金が欲しけりゃ自分で稼げ!

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第十五話 断罪王 対 銀装天使アルマロス!タミエル!サルタエル!金目当ての結婚なんてしてんじゃねぇよ!金が欲しけりゃ自分で稼げ!金目当てで成立した婚姻関係に愛なんてあるわけねぇんだよ!本当に相手を愛しているなら相手の貯金残高とか収入なんて気にせず結婚出来るよなぁ!金目当てに婚活してるやつは全員、立ち食いそば屋でペペロンチーノ食いながら落雷に打たれろ!

「そこまで絶望する必要はありませんよ石川マサヒロ…アンノアンノウンは地球を浄化するために人間を殺し捕食する。むしろアンノウンは断罪王の味方と言っても過言ではありません」
 「メシア…お前…今までどこに行っていたんだ?」
 「いましたよ、ずっと…石川マサヒロのそばに…。それよりここにアンノウンが出現したということは、至高天の銀装天使もここにくるかもしれませんよ、ほら来た」
 「銀装天使どころじゃねぇ…周りの人間がみんなミサキが進化したサンゴ礁のアンノウンがばら撒いた粒子で次々とアンノウンに進化していきやがる…どうして…どうしてこうなっちまうんだ…俺はただ…ミサキと…好きな女の子と一緒に居たかっただけなのに…」
 以前、疲労で石川マサヒロに戻ってしまった断罪王を取り逃がした銀装天使アルマロス
・サルタエル・タミエルは各々の武器でミサキサンゴ礁がばら撒く粒子によってアンノウンに強制進化させれられた東京都民を殺害していく。
 そしてタミエルの大剣がミサキサンゴ礁を一刀両断しようとしたその瞬間、タミエルの大剣はタミエルの機体ごとマサヒロが変神した断罪王の断罪剣に真っ二つに斬殺されていた。
 「たとえアンノウンでも!ミサキは…俺が守る…!」
 断罪王の断罪剣により爆発したタミエル。
 しかしサルタエルの発射した無数のニードルガンの銃弾が爆風をつらぬいてミサキサンゴ礁に向かって放たれる。
 断罪王はサンゴ礁型のアンノウンに進化してしまったミサキを守るために自分の体を盾にして無数のニードルガンの直撃を受けてしまった。
 「うふふふ…馬鹿な坊やね…」
 サルタエルのパイロット、マナカは自分の体を盾にしてアンノウンになってしまったミサキを守る断罪王石川マサヒロをあざ笑う。
 「好きな女の子を守ってなにが悪い!」
 「だから、それが馬鹿だって言ってんのよ」
  サルタエルはミサキサンゴ礁に向けて何度もニードルガンを放つ。
 そのたびに石川マサヒロは断罪王の体を盾にしてニードルガンの直撃を体に受ける。
 「やっぱり…具無しカレーと海鮮風味のカップヌードルだけじゃ…体力は完全に回復できていなかったようだな…でも…そのおかげで…ミサキのおかげで…俺は…まだ…戦える!」
 断罪王は残り全ての少ないエネルギーで時間を巻き戻し、断罪王が全身に受けるはずだったニードルガンの銃弾すべてを念力でサルタエルに向けて放った。
 自らがミサキサンゴ礁に向けて放った攻撃を全身に受けたサルタエルは爆散した。
 「うふふふ…これでチェックメイトよ…」
 マナカが死に際に放った言葉を聞いた断罪王石川マサヒロは背後に光の檻を作り出す銀装天使アルマロスの姿を確認する。
 「残念だがまたエネルギー切れだ…お前の巨大な檻では人間体の俺を捕らえることはできない」 
 光の檻が断罪王を取り囲んですぐに、断罪王は人間体、つまり石川マサヒロの状態に戻っていた。
 「くっ…身体がもう…思うように動かん…。もっとエネルギーを補給できていれば…時間を巻き戻してサルタエルの攻撃を跳ね返すだけでなく…サルタエルに受けたダメージもなかったことにできたのにな…」 
 石川マサヒロの目の前には無傷のミサキサンゴ礁が全身から人間をアンノウンに強制進化させる粒子を放っていた。
 「ごめん…俺…もう体が動けない…アルマロスから…ミサキを守ってあげることができない…本当にごめん…」

 「安心して石川マサヒロ…今度は私が守ってあげるわ…」
 全裸のまま地面にうつ伏せに倒れている石川マサヒロの頭上からアンノウンになってしまったはずのミサキの声が聞こえる。
 そして頭上を見上げるとそこにはアルマロスのコックピットから外でに出たミサキが倒れている石川マサヒロに向けて銃を向けていた。
 「どうして…ミサキが銀装天使に…?」
 「私が移動できないサンゴ礁型のアンノウンに進化したって石川マサヒロ君が勘違いすれば、断罪王になった石川マサヒロ君はサンゴ礁型のアンノウンを守るためにサルタエルの攻撃に対して自分の体を盾にするしかない」
 「そんな…じゃあ…今までのは全部…この時のために…」
 「そうよ…私が石川マサヒロ君に好意を抱いているように見えたのは全て演技。具無しカレーも海鮮風味のカップヌードルも神に等しい力を持つ断罪王をエネルギー切れにして生きた状態で捕獲するための餌にすぎない」
 「そ、そんなぁ…じゃあ…それだけのためにタミエルやサルタエルのパイロットは…自分の命を犠牲にしたっていうのか…?」
 「そうよ!人類を守るためなら自分の命も何のためらいもなく犠牲にする!人類を守るためならどんな手段も選ばない!それが至高天に選ばれた戦士の使命!悪いけど…石川マサヒロ君…いや断罪王!あなたにはこれから我ら至高天の基地で罰を受けてもらうわ!」
 「そんな…そんな…嘘だ!お前はミサキの偽物だ!そうだ!絶対その通りだ!じゃあ!あの俺がミサキだと思っていたサンゴ礁型のアンノウンはいったい誰が進化したっていうんだ?」
 「あれはつくば市でサンゴ礁型のアンノウンが放出した粒子を我々が回収して、近隣住民に投与することで意図的に発生させたサンゴ礁型のアンノウンよ」
 「お前たち至高天は…自らを人類を守る組織と言いながら一般市民を無理やりアンノウンに進化させたというのか…どうなんだよ!人として!」 
 「言ったはずよ、至高天に選ばれた戦士は人類を守るためならどんな手段も選ばないと…とにかく、断罪王!あなたを基地まで連行します!」
 「ちくしょう…ちくしょう…やっと…やっとこのくそったれでできそこないの世界にやっと自分の居場所を見つけることができたと思っていたのに…」
 「働かざる者食うべからず…悪いけどこの世界は石川マサヒロ君みたいなニートで無職で露出狂の人殺しに居場所を与えるほど甘い世界じゃないの。それに正直アンタキモイのよ、アンタみたいなキモイ男なんか死んでしまえばいいのよ!どうしてこの世界に産まれてきたのよ!多くの人々と私の両親を殺しておいて殺されないだけ、ありがたいと思いなさい!」
 「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!お前はミサキじゃない!ミサキはそんなこと言わないんだよぉ!お前はミサキの偽物だ!うおおおおおんっ!シンゴォォォォォォォォォッ!ダメだ…エネルギー切れで断罪王に変神できない…そうだ…メシアはメシアはどこだ?」
 泣きながら笑うミサキの放った麻酔銃の銃弾が全裸のままうつぶせで泣き叫んでいる石川マサヒロの背中に直撃する。
 その瞬間、石川マサヒロは目の前は真っ暗になる。
                *
 ミサキの操縦するアルマロスは気絶した石川マサヒロを右手で掴み、飛翔すると左手のひらから出したビームの鞭で一般市民を無理矢理進化させたサンゴ礁型のアンノウンを爆散させると至高天の基地に向かった。
                *
 目を覚ますと俺は全裸のまま檻の中に閉じ込められていた。
 目の前にはコップに入った水と食パンが一枚あるだけだった。この程度の食料では断罪王に変神してこの至高天の基地から脱出するのにおそらく百年はかかるだろう。
 至高天の奴らがなぜ俺を生かしたのかについては不明な点は多いが、今俺にできることはとりあえず食料を摂取して生きることだけだ。
 「石川マサヒロ、ようやく起きたみたいですね」
 俺が食パンを食っていると、いったいいつからいたのか、無表情のメシアが隣で体育座りをしながら知恵の輪で遊んでいる。
 「メシア!お前はなぜ俺を助けなかったんだ!」
 「助ける必要がないからです。つまり、この状況を石川マサヒロに身をもって知ってもらうためにはこうするしかありませんでした」
 「一体どういうことだ?」
 「どこの世界に空腹と栄養不足が弱点の神様がいますか?」
 「そ…それは…」
 「つまりまだ、黒の断罪王は完全体ではないということです」
 「完全体?お前はいったい何を言っているんだ?」
 「とにかく石川マサヒロが人間をやめればいいんです」
 「人間をやめるだと?断罪王に変神できる俺がまだ人間だというのか?」
 「そうですよ、だから石川マサヒロは今、至高天の基地の檻の中にいる」
 「なるほど…なら俺はいったいどうすればいい…」
 「これを食べてください」
 メシアが地面に右手をかざすと地面に浮かんだ魔法陣から俺の母親が出てきた。
 「どうして地面から母さんが出てくるんだ…その前になぜ生きている?俺が初めて断罪王に変神した時、断罪王の下敷きになってしまったはず!」
 「どうやら奇跡的に無事だったので私がここに連れてきました。血のつながった自らの母を殺し、喰らう。これが果たして人間のすることでしょうか…?さぁ、どうしますか、母親を喰らうことで人間を捨て完全究極神となるか。このまま不完全な神として銀装天使に断罪されるか」
 「俺は…」
 「マサヒロ…生きていたんだね…よかった…本当によかった…」
 俺の身の安全を確認した母さんは泣いていた。
 お腹を痛めて産んだ子供が、ずっと死んだと思っていた子供が生きていて、喜んでいる…まるで…自分の命より我が子のほうが大事だと言わんばかりに。
 でも俺の脳裏を駆け巡るのは俺が他者から受けたいじめの数々だった。
 そしていじめがきっかけで学校と職場に行くのをやめれば、母さんや父さんは俺を出来損ないの臆病者と侮辱した。
 そうだ…俺自身が産んでくれと望んだわけでもないのに、どうして大多数の固定観念が作り上げた幻想の世界・現代社会に適応できないだけで俺ばっかりがこんなに苦しい思いをしなければいけないのだろう?

 どうしてもっと綺麗な顔に産んでくれなかったのか?

 どうして不細工な人間が子供を作ってしまうのか?

 どうして?どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてぇぇぇぇぇぇぇなんだよぉぉぉぉぉッ! 

 気がついたら手錠につながれた俺の両手が大好きだった母さんの首を絞めていた。母さんは自分の息子に殺されようとしているのになぜか笑顔だった。
 「母さん…ごめんなさい…こんなダメな息子で…でも俺…今度はちゃんとした神様になるから…母さんを食べて立派な神様になるから…」
 そのあとのことはもう何を覚えていない。
 いや、思い出したくもない。気付いたら俺の体は至高天の基地の天井をぶち破っていた。
 俺は自分が殺した母さんを食べてメシアの言っていた完全究極神グレート断罪王に変神していた。
 そして目の前には俺を再び捕らえにきたミサキが操縦するアルマロスが立ちはだかっていた。
 「一体どういうことだ!あの、エネルギーが残り少ない状態からいったいどうやって断罪王に変神したというんだ!」
 「黙れ…俺は身長170センチ以下で無職で童貞でニートの完全究極神だ…」 
 次の瞬間、ミサキは腹部に強烈な痛みを覚える。
 「こ…これは一体どういうことだ?」

 「おめでとう」

 「貴様…何をした…?」
 「俺とミサキの愛の結晶をミサキの子宮の中に創造しただけだよ。残念ながら俺とミサキが結ばれる世界はどのパラレルワールドにもなかった。だから俺は超能力、つまりある方法で自分の精子をミサキの卵子に無理矢理送りつけて受精させた」
 お願い…お願い…誰か殺して…あんたみたいなキモイニート無職のガキなんて出産するくらいなら今すぐ死んだ方がマシよ!嫌ぁぁぁぁぁッ!誰か助けてぇぇぇぇえっ!」
 アルマロスのコックピットの中のミサキは制服のポケットから出したカッターナイフで何度も自分の手首を切り裂く。
 しかし、ミサキの腹部はどんどん膨らんでしまう。
 「俺の精子はね、応募者全員サービスだからね、だからね、俺とミサキの子供ができればね、きっと天国のお母さんも喜んでくれるからね…」
 「う…産まれる…産まれちゃう…い…嫌…絶対嫌ァァァァァァァァァァァッ!」
 そして石川マサヒロの子どもをスピード出産したミサキは下半身を血塗れにした状態で白目をむいて気絶してしまった。
 次回予告 第十六話 グレート断罪王 対 銀装天使ハスデヤ!コカビエル!この世の中には容姿が醜い人間には許されずイケメンや美女になら許されることが多すぎる!容姿が醜い両親から生まれた容姿の醜い人間は生まれながらに呪いをかけられたようなものである! 顔がよけりゃぁなにしてもいいのか? 何しても許されるのか?んなわけねぇだろぉぉッ!人間の価値を顔でしか決められねぇやつは黄色ブドウ球菌手についた寿司職人が素手でにぎった寿司を食いながらスポーツチャンバラでもしてろ!
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