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37話 別れ
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ナツキが転校してきてから約2週間経つ
「なぁ、ナツキはどうするんだ。
これから」
「どうしようかな。」
「ナツキのお母さんはなんて言ってるんだ」
「いい人ばかりだって言ってるよ」
「そっか」
「デリケートな事聞くけど経済とかってどうなってるんだ」
「母さんは私が学校から帰ってくるのに合わせて、仕事をしているの。
夜に出て行ってお昼ごろに帰ってくるの。朝ごはんは適当に食べてきてるんだ母さんは私が帰ってきて1人で居させるのが嫌なんだって。」
「そうなのか」
「正直、ずっとここにいたいな
とは思ってる」
「いればいいんじゃねえか。次行くところがいいところかはわからねぇよ」
「そうだね。帰ったら母さんに
聞いておこうかな」
そう言いつつも私には別の考えが
浮かんでいた。
「ねぇ、母さん。
私みたいな子供って他にもいるのかな」
「ナツキみたいな?」
「諸事情で、受け入れられない子供。」
「わからないわ。でも知らないだけでいるのかもしれないね。助けを求めても
助けてくれないっていう子」
「私はそういう子達を受け入れられる
場所を作りたいなって・・思ってるの、
人間も、妖も。どちらでもない子どもも受け入れられる場所を」
「ナツキ・・・」
それから私は2日後にこの街を出ることを校長先生とヨナガ先生に伝えた。
「そう、ですか。寂しくなりますね」
ヨナガ先生は眉を下げて呟いた
「体には気をつけて。」
校長先生は泣きながらも私の門出を応援してくれた。
「はい、
2週間ありがとうございました。」
私は深く頭を下げ、感謝を伝えた。
私は教室に戻りそのことを伝えた。
「そうなんだ、もう2週間経つんだ
早いな。手紙、書くね。元気でね」
「ありがとう、カズハ。返事必ず書くね仲良くしてくれてありがとう」
「他の場所に行っても頑張ってくださいね」
「ありがとう、ロク。ところであの時の怪我、大丈夫?」
「まだ痛みますが、出血は止まったので大丈夫ですよ。今は跡になってますが
しばらくしたら消えるそうです。」
「そっか。よかった。あの時は
びっくりしたよ」
スイウやチヨ、他の子達とも話をして、
教室を出る。
ジュンの姿が見えない、もしかしてと
思い校舎裏に行くと彼がいた。
「やっぱりここにいたんだね、ジュン」
「まぁな、いつこの街を出るんだ?」
「2日後だよ。でも学校に来るのは
今日で最後」
「そうなんだ。元気でな」
「ありがとう、ジュンも元気でね
あのさ、私のやりたいこと
聞いてくれる?」
「いいよ、なんでも聞くよ」
私は昨日母さんに言ったことを話す
「誰でも受け入れる場所、か」
「この街は私たち2人を受け入れてくれた。事情を知った後も。ここと同じような場所を作りたいって思ってるんだ。」
「そっか、頑張れよ。」
ジュンは私の背中を押す。
「うん。ありがとうジュン」
私の親友になってくれて
2日後、私たちはアパートを
退却して街を出る。
これから始まる何が起こるかわからない毎日に、胸躍らせて
「なぁ、ナツキはどうするんだ。
これから」
「どうしようかな。」
「ナツキのお母さんはなんて言ってるんだ」
「いい人ばかりだって言ってるよ」
「そっか」
「デリケートな事聞くけど経済とかってどうなってるんだ」
「母さんは私が学校から帰ってくるのに合わせて、仕事をしているの。
夜に出て行ってお昼ごろに帰ってくるの。朝ごはんは適当に食べてきてるんだ母さんは私が帰ってきて1人で居させるのが嫌なんだって。」
「そうなのか」
「正直、ずっとここにいたいな
とは思ってる」
「いればいいんじゃねえか。次行くところがいいところかはわからねぇよ」
「そうだね。帰ったら母さんに
聞いておこうかな」
そう言いつつも私には別の考えが
浮かんでいた。
「ねぇ、母さん。
私みたいな子供って他にもいるのかな」
「ナツキみたいな?」
「諸事情で、受け入れられない子供。」
「わからないわ。でも知らないだけでいるのかもしれないね。助けを求めても
助けてくれないっていう子」
「私はそういう子達を受け入れられる
場所を作りたいなって・・思ってるの、
人間も、妖も。どちらでもない子どもも受け入れられる場所を」
「ナツキ・・・」
それから私は2日後にこの街を出ることを校長先生とヨナガ先生に伝えた。
「そう、ですか。寂しくなりますね」
ヨナガ先生は眉を下げて呟いた
「体には気をつけて。」
校長先生は泣きながらも私の門出を応援してくれた。
「はい、
2週間ありがとうございました。」
私は深く頭を下げ、感謝を伝えた。
私は教室に戻りそのことを伝えた。
「そうなんだ、もう2週間経つんだ
早いな。手紙、書くね。元気でね」
「ありがとう、カズハ。返事必ず書くね仲良くしてくれてありがとう」
「他の場所に行っても頑張ってくださいね」
「ありがとう、ロク。ところであの時の怪我、大丈夫?」
「まだ痛みますが、出血は止まったので大丈夫ですよ。今は跡になってますが
しばらくしたら消えるそうです。」
「そっか。よかった。あの時は
びっくりしたよ」
スイウやチヨ、他の子達とも話をして、
教室を出る。
ジュンの姿が見えない、もしかしてと
思い校舎裏に行くと彼がいた。
「やっぱりここにいたんだね、ジュン」
「まぁな、いつこの街を出るんだ?」
「2日後だよ。でも学校に来るのは
今日で最後」
「そうなんだ。元気でな」
「ありがとう、ジュンも元気でね
あのさ、私のやりたいこと
聞いてくれる?」
「いいよ、なんでも聞くよ」
私は昨日母さんに言ったことを話す
「誰でも受け入れる場所、か」
「この街は私たち2人を受け入れてくれた。事情を知った後も。ここと同じような場所を作りたいって思ってるんだ。」
「そっか、頑張れよ。」
ジュンは私の背中を押す。
「うん。ありがとうジュン」
私の親友になってくれて
2日後、私たちはアパートを
退却して街を出る。
これから始まる何が起こるかわからない毎日に、胸躍らせて
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