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27話 相談
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ナツキに連れられて校舎裏。
オレ・・・脅される!?
「あのさ・・・」
「は、はい」
オレはつい敬語で返事してしまった。
「なんか緊張してない?」
「そんなことないでございます。」
「なんか言葉おかしくない?
あの本題入っていい?」
「え、ああ。どうぞ」
「あのさ、ともだちってどうすればなれる?」
「・・・ん?」
「だから、前の席の女の子と仲良くなりたいの!」
ナツキは焦ったくなったのか肩を掴み、
前後に揺らす。
「待て待て待て!首が、首が、伸びちまう。落ちつけって!」
現にオレの首は伸び、振り子のようになる
「あ、ごめんなさい」
そう言いナツキは離れる
(自己紹介の時は真面目そうだったが、
暴走しやすいタイプか)
・・・オレ、ろくろ首だから首が伸びてもどうってことないか、
と冷静になり、そう思った。
「というか友達ってカズハ?」
「あの子、カズハっていうの?」
「あ、ああ。去年の秋に転入してきたんだ。」
「そうなんだ。」
「ねぇ、ジュンさん」
「いや、ジュンでいいよ。ていうかなんで名前知ってんの?」
「なんでって、授業中に立ち上がって
ヨナガ先生に名前呼ばれてたじゃない」
「あ、」
あの時の全て無駄だった考えをオレは
全て消そうと手を振る動作をする。
「どうしたの?」
「いや、なんでもない」
「ねぇ、ジュン。私のことどう思う?」
「どうって?」
「珍しいって思わないの私のこと
鬼と人間の子だよ?」
私の父は人間で母は妖。父と交際していた頃は煙たがられ、親に何度もやめろと言われたらしい。
唯一の親友は理解してくれて、色々手助けをしてくれた。
それから母は父と駆け落ちをし、同時に母は両親と義絶。
それから紆余曲折ありながらしばらくして私が生まれた。父母、そして親友で
切磋琢磨しながら私を育ててくれた。
私が一人歩きができるようになった頃
父が病気で亡くなった。
私は物心がついた頃から周りから
好奇の目や蔑む目で
見られるようになった。
こっちの心情も事情も知らないくせに私には同情の言葉を母親には侮辱的な言葉をかけられることも、数えきらないほどあった。
母は私の手を引き、生まれ育った故郷を捨て、転々と拠点を変えることがあった
拠点を変えても母は親友と文通をしていた。そしてこの街にたどり着いた。
最初は好奇の目で見られることもあったが今は、他の住民と変わりなく接してくれる者がほとんどだった。気前よく負けてくれる店主。待遇の変えることがない
宿屋の女将。学校の教師も他の子と
分け隔てなく接してくれる。
そんな小さなことがすごく嬉しかった
教室に入ると昨日宿屋の仲居をしていた女の子もいた。
彼女の周りには、下級生が群がっていた
直感的に思った。彼女は差別はしないんじゃないかと。
そして友達になりたいと思った。
「そりゃ正直に言えば珍しいなとは思った。」
ナツキの顔が少し曇ったように見えた。
「でも人間のカズハもいるし、少々特殊なロク、狐の耳と尻尾を生えたた奴もいるし、人間と妖の血を引く奴がいてもおかしくはねぇかなって」
「そうなんだ。」
「んで、カズハと友達になりたいんだろ?協力するぞ」
「いいの?」
ナツキの表情が明るくなった。
「早速作戦開始だ」
という話を仲居の仕事をしていた私には知る術はない。
オレ・・・脅される!?
「あのさ・・・」
「は、はい」
オレはつい敬語で返事してしまった。
「なんか緊張してない?」
「そんなことないでございます。」
「なんか言葉おかしくない?
あの本題入っていい?」
「え、ああ。どうぞ」
「あのさ、ともだちってどうすればなれる?」
「・・・ん?」
「だから、前の席の女の子と仲良くなりたいの!」
ナツキは焦ったくなったのか肩を掴み、
前後に揺らす。
「待て待て待て!首が、首が、伸びちまう。落ちつけって!」
現にオレの首は伸び、振り子のようになる
「あ、ごめんなさい」
そう言いナツキは離れる
(自己紹介の時は真面目そうだったが、
暴走しやすいタイプか)
・・・オレ、ろくろ首だから首が伸びてもどうってことないか、
と冷静になり、そう思った。
「というか友達ってカズハ?」
「あの子、カズハっていうの?」
「あ、ああ。去年の秋に転入してきたんだ。」
「そうなんだ。」
「ねぇ、ジュンさん」
「いや、ジュンでいいよ。ていうかなんで名前知ってんの?」
「なんでって、授業中に立ち上がって
ヨナガ先生に名前呼ばれてたじゃない」
「あ、」
あの時の全て無駄だった考えをオレは
全て消そうと手を振る動作をする。
「どうしたの?」
「いや、なんでもない」
「ねぇ、ジュン。私のことどう思う?」
「どうって?」
「珍しいって思わないの私のこと
鬼と人間の子だよ?」
私の父は人間で母は妖。父と交際していた頃は煙たがられ、親に何度もやめろと言われたらしい。
唯一の親友は理解してくれて、色々手助けをしてくれた。
それから母は父と駆け落ちをし、同時に母は両親と義絶。
それから紆余曲折ありながらしばらくして私が生まれた。父母、そして親友で
切磋琢磨しながら私を育ててくれた。
私が一人歩きができるようになった頃
父が病気で亡くなった。
私は物心がついた頃から周りから
好奇の目や蔑む目で
見られるようになった。
こっちの心情も事情も知らないくせに私には同情の言葉を母親には侮辱的な言葉をかけられることも、数えきらないほどあった。
母は私の手を引き、生まれ育った故郷を捨て、転々と拠点を変えることがあった
拠点を変えても母は親友と文通をしていた。そしてこの街にたどり着いた。
最初は好奇の目で見られることもあったが今は、他の住民と変わりなく接してくれる者がほとんどだった。気前よく負けてくれる店主。待遇の変えることがない
宿屋の女将。学校の教師も他の子と
分け隔てなく接してくれる。
そんな小さなことがすごく嬉しかった
教室に入ると昨日宿屋の仲居をしていた女の子もいた。
彼女の周りには、下級生が群がっていた
直感的に思った。彼女は差別はしないんじゃないかと。
そして友達になりたいと思った。
「そりゃ正直に言えば珍しいなとは思った。」
ナツキの顔が少し曇ったように見えた。
「でも人間のカズハもいるし、少々特殊なロク、狐の耳と尻尾を生えたた奴もいるし、人間と妖の血を引く奴がいてもおかしくはねぇかなって」
「そうなんだ。」
「んで、カズハと友達になりたいんだろ?協力するぞ」
「いいの?」
ナツキの表情が明るくなった。
「早速作戦開始だ」
という話を仲居の仕事をしていた私には知る術はない。
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