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20話 本音
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私たちは、ミラーハウスに入る。
鏡でできた迷路を抜け出すアトラクションだ。入る前にバッチを持たされた。
後ろにスピーカーが着いておりリタイアしたくなってもすぐに係員が出口まで指示ができるようにと。GPSも付いているらしい。
「っ!」「いたっ」鏡にぶつかったり
「こっちか?」「あれ?」道に迷ったり
「頭痛くなってきた」「同感です」
沢山の鏡に映る自分の姿に混乱したり
30分ほどかかり外に出ることができた。
私もミズキさんも意地でもリタイアはしなかった。
「まだなんかフラフラする」
「結構、行っては戻ってを繰り返しましたからね。そろそろお昼
にしませんか?」
「そうだね。じゃああそこのお店にしよ」
料理店に入り、わたしはミートソースパスタ、ミズキさんはハンバーガーのセットにした。外装は落ち着いた感じだったので、小料理店なのかと思ったら、幅広いメニューで嬉しかった。デザートにブドウシャーベット、ミズキさんは抹茶のジャンボパフェをたべた。
(お腹膨れて帯キツくないのかな?)
お昼を食べたら、お化け屋敷に向かう。
「ここ凄く怖いって宿屋のお客様から聞いていたんだ。」
「そ、そうなんですか」
(妖の街にお化け屋敷・・・)
夜のお墓のような舞台、不穏な音楽。
ゾンビのような役の人もすごかった。
血色の悪い肌、所々についている土、 妙にリアルな傷跡、
頭から流れる血は血糊だと思うが微かに鉄臭かった。
「うわー!」
私は怖くて叫びそうになったが、先にミズキさんが叫び出したので、逆に冷静になれた。ミズキさんがパニックになって手から吹雪を出そうとしたので全力で止めた。
お化け屋敷から出ると冷静になったのか
ミズキさんが恥ずかしさでうずくまった
「ごめん、カズハ。アタシ気が動転して」
「だ、大丈夫ですよ。気にしないでください。あ、えっと、観覧車に乗りましょう。私最後にアレが乗りたいです」
「カズハ・・・。そうだね。行こうか」
私たちは観覧車に向かい、向かい合わせで座る。
「ねぇ、カズハ知ってる?この観覧車に乗っている間、好きな人、大切な人を一緒に乗ってる人に告げると、ずっと一緒にいられるって」
「初めて聞きました。」
「アタシはね、カズハのこと妹みたいに思ってるんだよ。妹がいたらこんな感じなのかなって。これからもたまにでいいからさ、今日みたいに遊んだり、どこかに出かけたりしてくれたら嬉しいな」
「私もですよ、ミズキさん。私も一人っ子だったので姉がいたらこんな感じなのかなって。また、誘ってくれたら嬉しいです。」
一拍置いてミズキさんが聞く。
「学校とかはどう?」
「楽しいですよ。同級生のジュンっていうろくろ首の男の子がいるんです。結構ロクと3人で行動することがおおいです」
「そっか、楽しそうで何よりだ。」
言葉は柔らかだが表情が暗かった。
「見て」
ミズキさんが外を指さす。
綺麗な夜景が広がっていた。
「綺麗ですね」
「ああ、すごく」
「今日はありがとうございました。」
「楽しんでくれたみたいで何よりだ。
また明日から頑張ろうな」
「はい!」
帰路に着き、部屋の前で別れた。
夕食を食べ、一息つく。
「よし。また明日から頑張るぞ~!」
鏡でできた迷路を抜け出すアトラクションだ。入る前にバッチを持たされた。
後ろにスピーカーが着いておりリタイアしたくなってもすぐに係員が出口まで指示ができるようにと。GPSも付いているらしい。
「っ!」「いたっ」鏡にぶつかったり
「こっちか?」「あれ?」道に迷ったり
「頭痛くなってきた」「同感です」
沢山の鏡に映る自分の姿に混乱したり
30分ほどかかり外に出ることができた。
私もミズキさんも意地でもリタイアはしなかった。
「まだなんかフラフラする」
「結構、行っては戻ってを繰り返しましたからね。そろそろお昼
にしませんか?」
「そうだね。じゃああそこのお店にしよ」
料理店に入り、わたしはミートソースパスタ、ミズキさんはハンバーガーのセットにした。外装は落ち着いた感じだったので、小料理店なのかと思ったら、幅広いメニューで嬉しかった。デザートにブドウシャーベット、ミズキさんは抹茶のジャンボパフェをたべた。
(お腹膨れて帯キツくないのかな?)
お昼を食べたら、お化け屋敷に向かう。
「ここ凄く怖いって宿屋のお客様から聞いていたんだ。」
「そ、そうなんですか」
(妖の街にお化け屋敷・・・)
夜のお墓のような舞台、不穏な音楽。
ゾンビのような役の人もすごかった。
血色の悪い肌、所々についている土、 妙にリアルな傷跡、
頭から流れる血は血糊だと思うが微かに鉄臭かった。
「うわー!」
私は怖くて叫びそうになったが、先にミズキさんが叫び出したので、逆に冷静になれた。ミズキさんがパニックになって手から吹雪を出そうとしたので全力で止めた。
お化け屋敷から出ると冷静になったのか
ミズキさんが恥ずかしさでうずくまった
「ごめん、カズハ。アタシ気が動転して」
「だ、大丈夫ですよ。気にしないでください。あ、えっと、観覧車に乗りましょう。私最後にアレが乗りたいです」
「カズハ・・・。そうだね。行こうか」
私たちは観覧車に向かい、向かい合わせで座る。
「ねぇ、カズハ知ってる?この観覧車に乗っている間、好きな人、大切な人を一緒に乗ってる人に告げると、ずっと一緒にいられるって」
「初めて聞きました。」
「アタシはね、カズハのこと妹みたいに思ってるんだよ。妹がいたらこんな感じなのかなって。これからもたまにでいいからさ、今日みたいに遊んだり、どこかに出かけたりしてくれたら嬉しいな」
「私もですよ、ミズキさん。私も一人っ子だったので姉がいたらこんな感じなのかなって。また、誘ってくれたら嬉しいです。」
一拍置いてミズキさんが聞く。
「学校とかはどう?」
「楽しいですよ。同級生のジュンっていうろくろ首の男の子がいるんです。結構ロクと3人で行動することがおおいです」
「そっか、楽しそうで何よりだ。」
言葉は柔らかだが表情が暗かった。
「見て」
ミズキさんが外を指さす。
綺麗な夜景が広がっていた。
「綺麗ですね」
「ああ、すごく」
「今日はありがとうございました。」
「楽しんでくれたみたいで何よりだ。
また明日から頑張ろうな」
「はい!」
帰路に着き、部屋の前で別れた。
夕食を食べ、一息つく。
「よし。また明日から頑張るぞ~!」
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