虹色の薔薇が咲く場所は

如月 りん

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3章 サードライブ

185話 対立

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「こんにちは、Rainbow Roseです!」
類の声で数人、立ち止まってくれた。 
(数人でも嬉しいな)

(新しい曲。このイベントで披露するとは思わなかったけど) 
他にも、2曲披露して
ステージを降りた。

Stargazerとバトンを渡して
観客席から見えない位置で見る。
はっきり言って歌もダンスもデビュー時の私たちより上だった。

(なんか凹むな)
でも、お客さんの顔色がおかしい。
(なんか疑ってる、ような)
でも気のせいかと思って
控え室に戻った。

スタッフさんからはお疲れ様と労って
もらい、イベント終了後。
少し周りを散策する

でも私達を見るのは疑ってるような視線ばかり。
(な、なんだろう)

女の人2人とすれ違う直前
「Stargazerってアイドルグループ、
ライブ直前に先輩グループから
いじめられたらしいよ」
(え!?)

声が出そうになったが必死に我慢した
「なんか才能があるとかないとか、
同じステージに立ちたくないとか
言われたらしいよ」
「うわ、こわっ。
やっぱり裏はそういう陰湿なの
多いのかな」

「もしかして彼女たちがSNSに載せたの?でも時間なんて」
「いや、載せることなんてタップ1つですぐにできるよ」
私の疑問は蓮が解決してくれた。

「探ったら出てきたよ。動画付きで」
雪希は私たちにスマホを見せる。

「本当だ。私たちが最後に言った部分
だけ載せてる。これじゃ100%私たちの印象悪くなるよ」
「コメント欄も擁護したり批判したり
荒れてるよ」
雪希はスマホをしまって
蓮も悩んでいた。が、類は楽しそうで。

「先輩がライブで立ててあげたのに
恩を仇で返すなんて。
よっぽど俺たちを落としたいらしいけど残念。」
「類?」
「自分の発言には前から気をつけてて。俺が彼らに聞いたところから、
音は録ってたんだよ。
思考回路が一緒で助かった」
類は操作して私たちのスマホの通知を
開くと類のアカウントだった。

画面はドアしか映っていないが
背景に恐ろしい会話が。
そして類はこれが真実です、
とコメントした。

「さて、
これから彼らはどうなるかな?」
類のニヤついた顔は見慣れていたが
改めて類を怒らせないようにしようと
心に決めた
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