虹色の薔薇が咲く場所は

如月 りん

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3章 サードライブ

183話 敵視

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「あの、七瀬さん。
顔合わせは終わりましたけど
それだけじゃない気がするんですけど」 
「よく分かってるね、類くん」

椅子に座っている七瀬さんの口角は
面白いものを見るかのように少し
上がっている。

「あの、社長、
僕たちはどうすれば・・・」
「まぁ、急かさなくても話すよ。
秋斗くん」
秋斗はおどおどしていて、
七瀬さんと初めて会った自分達を
思い出す。

(いや、正確に言うと雪希かな。
あのとき1番落ち着きがなかったのは
雪希だ。)

「Stargazerのセカンドライブに
Rainbow Roseも出て欲しい、」
((((は?))))
多分、他のみんなもこう思ってる。

それは向こうも一緒で
「あの、どうしてRainbow Roseの 
皆さんも。」
(さっきから話してるのは秋斗だけだな。緊張してるのは分かるけど)

「今回のStargazerのセカンドライブはRainbnw  Roseの時よりもはっきり言って小規模だ。
先輩は後輩を立てるものでしょ?」
私たち一同はしぶしぶうなづく。

「えっと、はっきり言って
それはかませ、」
面倒な予感がしたから雪希の口を塞いだ

「すみません、進めてください。」
雪希の隣にいる舞は胸を撫で下ろした。
3人の行動にStargazerは混乱していたが
気にしない。

「と、とにかく理由はわかりました。
どんなに小さくてもライブができることに代わりはありません。
俺たちを出してくれるというなら
全力でパフォーマンスをします」

正直、納得はいってないが
ライブができることには変わりない
「そう言ってくれると思ってたよ。Stargazerはもう帰っても大丈夫だよ。セカンドライブ、頑張ってね」

「あ、はい。ありがとうございます」
他のメンバーも急に振られて驚きながらも挨拶をして、席を立つ。

そして俺たちと七瀬さんだけになって
「あ、そうそう言い忘れてたけど
Rainbow Roseのみんな、
年末にあるカウントダウンライブに
出場する気はない?」

((((カウントダウンライブ!?))))
3年前STEPが出ていたライブ。
俺と雪希は舞を見た。

「待って、なんで2人して私を見るの」
俺たちのやりとりを無視して続く。
「カウントダウンライブ、
実力あるアイドルだけで作られるもの
だよ。先方から声がかかったんだ。
どう?やらないわけ、ないよね」
「「「「やらせてください!」」」」

(STEPにまた一歩近づけた)
そう舞い上がっていたが
帰り道、ずっと蓮と類はどこか不機嫌で
「ねぇ、2人ともどうしたの?
後輩ができて嬉しくないの?」
私の問いに2人は苦虫を噛み潰したような顔をした。

「嬉しい、でもあの子達は
いけすかない」
「類、そんなはっきり」
雪希の呟きを無視して蓮も類に便乗した
「俺も。なんか見下されているみたい」
私は人の変化に敏感だと思うけど
そんな感じはしなかった。
(何をそんなに敵視しているの、)

雪希と顔を見合わせてため息をついた
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