134 / 267
3章 サードライブ
134話 面白いもの
しおりを挟む
「誰だってその人の目標や夢を潰していい権利はない!
自分本意の考えで舞の目標を潰して舞が
笑えなくなっても!
あなたは知らないフリして舞の隣に
いるのか!?」
少しして正気になり
「・・・すみませんでした」
掴んでいた手を離した。
咎める事なく制服を直して
「君は彼女を恋愛的に好きになったとして
告げるつもりはないのか?」
「絶対に告げません。
関係にヒビが入ったら俺たちは
変わってしまうので」
~回想終了~
「俺はよく分からない」
「は?」
「今まで恋愛的に好きになった事はないから仲間と恋人の線引きが分からない」
「あー。そういう感じか」
類は残念そうに呟いた
「でも、あの時の舞の言葉を借りるなら
たとえRainbow Roseが解散しても
一緒にいたいと思ってるから、好き、
なんだと思う」
(これが今の俺の精一杯の言葉だ)
恥ずかしくなり何まらも類の顔を見ると
ニヤけていた。
「な、なんだよ」
「いやー?外ではクールぶってるのに
意外と純情でウブなんだなって」
「うるせえ。そういう類はどうなんだよ。
類も聞かせろよ」
きょとんとした類を見ると殴りたくなる。
「え、蓮はどうなの?って聞いただけで
俺は答えるなんて言ってないけど」
「・・・はあ!?」
席を立ち笑いを含みながら類は言った。
「面白いものが聞けたから俺は満足。
大丈夫、誰かに言うつもりはないよ」
ドアの前で
「舞を恋愛対象で見てるのは蓮だけじゃないから気をつけて」
意味深な言葉を吐いてドアノブに手をかけた瞬間、ノックの音が響く。
「類、ちょっと相談が・・・。
あ、タイミング悪かったね。
また後で来るよ」
舞は言いながら入ってきたが、俺がいたから気を使ったのかすぐに出ていった。
(俺がいたらダメなのか?)
「蓮、ちょっと台本の相手役、
頼んでいい?」
「え、うん。台本って?」
類に渡された台本、キャストのページには
ナギサという名前の隣に類の名前がある。
「すごいな!ドラマ出演なんて」
「そんな事ないよ
出演っていっても脇役だし」
そんな事ないと言っても類は嬉しそうに
笑った。
「ナギサは主人公のクラスメイトの1人。
ここから先はネタバレになるから
やめとくよ」
「ネタバレを恐れてるのに、俺が読み合わせ相手でいいの?」
呆れるが類は気にしてないようで
「大丈夫、ナギサはかなり序盤で
フェードアウトするから」
(それもかなりネタバレになるのでは?)
付箋の貼ってあるページを開く。
(友達との会話シーン、俺はリク役か)
類は咳払いをして
「ねぇ、リク。あの噂って本当だったの
かな?」
「どうだろうな、でも火のないところに煙は立たないっていうし、防衛しといて
損はないだろ」
「松田さん、入院してるけどそれも関係
あるのかな?」
「さぁ、俺たちがどうこう言っても
できることなんてたかが知れてる」
「そう、だね」
(すごいな、目の伏せ方も息の吐き方も
本当に諦めてるみたい)
「ここだけ?」
「うん」
「思ったより少ないんだね」
「言ったでしょ?脇役だって」
台本を最後までめくろうとすると台本を取り上げられた。
「あ、」
「これ以上は、実際にドラマを見てお楽しみください」
(絶対に嘘ありそう)
「分かったよ。いろいろ聞いてくれて
ありがとう」
自分本意の考えで舞の目標を潰して舞が
笑えなくなっても!
あなたは知らないフリして舞の隣に
いるのか!?」
少しして正気になり
「・・・すみませんでした」
掴んでいた手を離した。
咎める事なく制服を直して
「君は彼女を恋愛的に好きになったとして
告げるつもりはないのか?」
「絶対に告げません。
関係にヒビが入ったら俺たちは
変わってしまうので」
~回想終了~
「俺はよく分からない」
「は?」
「今まで恋愛的に好きになった事はないから仲間と恋人の線引きが分からない」
「あー。そういう感じか」
類は残念そうに呟いた
「でも、あの時の舞の言葉を借りるなら
たとえRainbow Roseが解散しても
一緒にいたいと思ってるから、好き、
なんだと思う」
(これが今の俺の精一杯の言葉だ)
恥ずかしくなり何まらも類の顔を見ると
ニヤけていた。
「な、なんだよ」
「いやー?外ではクールぶってるのに
意外と純情でウブなんだなって」
「うるせえ。そういう類はどうなんだよ。
類も聞かせろよ」
きょとんとした類を見ると殴りたくなる。
「え、蓮はどうなの?って聞いただけで
俺は答えるなんて言ってないけど」
「・・・はあ!?」
席を立ち笑いを含みながら類は言った。
「面白いものが聞けたから俺は満足。
大丈夫、誰かに言うつもりはないよ」
ドアの前で
「舞を恋愛対象で見てるのは蓮だけじゃないから気をつけて」
意味深な言葉を吐いてドアノブに手をかけた瞬間、ノックの音が響く。
「類、ちょっと相談が・・・。
あ、タイミング悪かったね。
また後で来るよ」
舞は言いながら入ってきたが、俺がいたから気を使ったのかすぐに出ていった。
(俺がいたらダメなのか?)
「蓮、ちょっと台本の相手役、
頼んでいい?」
「え、うん。台本って?」
類に渡された台本、キャストのページには
ナギサという名前の隣に類の名前がある。
「すごいな!ドラマ出演なんて」
「そんな事ないよ
出演っていっても脇役だし」
そんな事ないと言っても類は嬉しそうに
笑った。
「ナギサは主人公のクラスメイトの1人。
ここから先はネタバレになるから
やめとくよ」
「ネタバレを恐れてるのに、俺が読み合わせ相手でいいの?」
呆れるが類は気にしてないようで
「大丈夫、ナギサはかなり序盤で
フェードアウトするから」
(それもかなりネタバレになるのでは?)
付箋の貼ってあるページを開く。
(友達との会話シーン、俺はリク役か)
類は咳払いをして
「ねぇ、リク。あの噂って本当だったの
かな?」
「どうだろうな、でも火のないところに煙は立たないっていうし、防衛しといて
損はないだろ」
「松田さん、入院してるけどそれも関係
あるのかな?」
「さぁ、俺たちがどうこう言っても
できることなんてたかが知れてる」
「そう、だね」
(すごいな、目の伏せ方も息の吐き方も
本当に諦めてるみたい)
「ここだけ?」
「うん」
「思ったより少ないんだね」
「言ったでしょ?脇役だって」
台本を最後までめくろうとすると台本を取り上げられた。
「あ、」
「これ以上は、実際にドラマを見てお楽しみください」
(絶対に嘘ありそう)
「分かったよ。いろいろ聞いてくれて
ありがとう」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

ヤマネ姫の幸福論
ふくろう
青春
秋の長野行き中央本線、特急あずさの座席に座る一組の男女。
一見、恋人同士に見えるが、これが最初で最後の二人の旅行になるかもしれない。
彼らは霧ヶ峰高原に、「森の妖精」と呼ばれる小動物の棲み家を訪ね、夢のように楽しい二日間を過ごす。
しかし、運命の時は、刻一刻と迫っていた。
主人公達の恋の行方、霧ヶ峰の生き物のお話に添えて、世界中で愛されてきた好編「幸福論」を交え、お読みいただける方に、少しでも清々しく、優しい気持ちになっていただけますよう、精一杯、書いてます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる