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2章 セカンドライブ
126話 違和感があったんだ
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可愛らしい絵と予告に純愛アニメだと
勝手に思っていた。
蓋を開けてみたら、前半は男子2人に女子1人の三角関係。後半はもう1人男子が加わり
四角関係というドロドロ展開になる。
右を見ると辺里くんが遠い目をしていた。
(多分僕もだろうな)
左を見ると宮本さんが真剣な目で食い入る
ように見ている。
(こういうのが好きなんだ)
映画館を出て一言。
「あの絵の感じすぎだな」
(絵!?)
「えっと、ストーリーは?」
僕が控えめに聞くと
「ストーリーはあまり好きじゃなかった
かな。でも予告で見た時のイラストがすごく綺麗でずっと本編見たいって思ってたから
大満足。
私のお気に入りは夏祭りの描写かな」
(なるほど、そんな見方もあるのか)
その後はアイスを食べたりゲーセンで
遊んだり楽しかった。
電車に乗った頃は薄暗く
最寄駅に着いた頃は真っ暗になっていた。
「送ってくよ、宮本さん」
「いや、悪いからいいよ、大丈夫。」
「駄目、薄暗い中女の子1人は危ないよ
宮本」
「でも」
(思ったより渋ってる)
「僕も帰り1人は不安だからさ」
「・・・なら、お願いします」
宮川さんを真ん中にして歩き出す。
「寒いね」
「もう11月だからな」
ここで会話は止まってしまった
「思ったより話すことないね」
「まぁほぼ毎日会ってるからね」
この会話の時に辺里くんは止まり
宮本さんと僕と少し距離が空く
「辺里くん?」
「2人は、例えば僕が
多重人格だとしても友達で
いてくれますか?」
突然のことで思考が停止していると
「ごめんなさい、気にしないでください
冗談ですよ 」
咲の助け、了承を得ないで変わったのは
初めてだな。
(何してるの!?サク!)
(ごめんなさい、咲。でもこのままでは
いけませんよ。どこかで必ずボロが出ます)
(イヤだ、やめて!)
「あの時、手を踏んですみませんでした。
あの時はあれしか思いつかなくて」
「え、いや、大丈夫、です」
「僕が出ている時、咲はこちらのことを把握できないはずですが、 ・・・奇跡ですね。」
と呟いて
「それだけ謝りたくて。
本当にすみませんでした。」
僕は目を閉じて、入れ替わる。
(お二方は離れていかない。
あなたが1番分かっているでしょう?)
「あ、えっと、これは、」
しどろもどろになる。
(うまくやれてたのに、)
「やっぱり、そうだったんだ」
雪希から出た言葉に驚く。
「何回か、違和感があったんだ。
辺里くんだけど、辺里くんじゃないって。
僕は結構、勘が鋭い方なんだ。
やっと合点がいったよ。」
「私は細かいことはよく知らない、けど
咲くんのもう一つの人格ってことは、
もう1人の咲くんみたいな感じでしょ?
私は友達になりたいな」
宮本は満面の笑みだ。
雪希を見ると
「辺里くん、前言ってくれたでしょ
どんな姿になっても受け入れるし友達には
変わらないって。それと同じ。
僕たちは二重人格でも
多重人格でも友達をやめる気はないよ」
(前置きもなく、急にサクが現れたのに
サラリと受け入れた上に友達で
いるって言ってくれた。)
「ありがとう、2人とも」
勝手に思っていた。
蓋を開けてみたら、前半は男子2人に女子1人の三角関係。後半はもう1人男子が加わり
四角関係というドロドロ展開になる。
右を見ると辺里くんが遠い目をしていた。
(多分僕もだろうな)
左を見ると宮本さんが真剣な目で食い入る
ように見ている。
(こういうのが好きなんだ)
映画館を出て一言。
「あの絵の感じすぎだな」
(絵!?)
「えっと、ストーリーは?」
僕が控えめに聞くと
「ストーリーはあまり好きじゃなかった
かな。でも予告で見た時のイラストがすごく綺麗でずっと本編見たいって思ってたから
大満足。
私のお気に入りは夏祭りの描写かな」
(なるほど、そんな見方もあるのか)
その後はアイスを食べたりゲーセンで
遊んだり楽しかった。
電車に乗った頃は薄暗く
最寄駅に着いた頃は真っ暗になっていた。
「送ってくよ、宮本さん」
「いや、悪いからいいよ、大丈夫。」
「駄目、薄暗い中女の子1人は危ないよ
宮本」
「でも」
(思ったより渋ってる)
「僕も帰り1人は不安だからさ」
「・・・なら、お願いします」
宮川さんを真ん中にして歩き出す。
「寒いね」
「もう11月だからな」
ここで会話は止まってしまった
「思ったより話すことないね」
「まぁほぼ毎日会ってるからね」
この会話の時に辺里くんは止まり
宮本さんと僕と少し距離が空く
「辺里くん?」
「2人は、例えば僕が
多重人格だとしても友達で
いてくれますか?」
突然のことで思考が停止していると
「ごめんなさい、気にしないでください
冗談ですよ 」
咲の助け、了承を得ないで変わったのは
初めてだな。
(何してるの!?サク!)
(ごめんなさい、咲。でもこのままでは
いけませんよ。どこかで必ずボロが出ます)
(イヤだ、やめて!)
「あの時、手を踏んですみませんでした。
あの時はあれしか思いつかなくて」
「え、いや、大丈夫、です」
「僕が出ている時、咲はこちらのことを把握できないはずですが、 ・・・奇跡ですね。」
と呟いて
「それだけ謝りたくて。
本当にすみませんでした。」
僕は目を閉じて、入れ替わる。
(お二方は離れていかない。
あなたが1番分かっているでしょう?)
「あ、えっと、これは、」
しどろもどろになる。
(うまくやれてたのに、)
「やっぱり、そうだったんだ」
雪希から出た言葉に驚く。
「何回か、違和感があったんだ。
辺里くんだけど、辺里くんじゃないって。
僕は結構、勘が鋭い方なんだ。
やっと合点がいったよ。」
「私は細かいことはよく知らない、けど
咲くんのもう一つの人格ってことは、
もう1人の咲くんみたいな感じでしょ?
私は友達になりたいな」
宮本は満面の笑みだ。
雪希を見ると
「辺里くん、前言ってくれたでしょ
どんな姿になっても受け入れるし友達には
変わらないって。それと同じ。
僕たちは二重人格でも
多重人格でも友達をやめる気はないよ」
(前置きもなく、急にサクが現れたのに
サラリと受け入れた上に友達で
いるって言ってくれた。)
「ありがとう、2人とも」
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