80 / 267
2章 セカンドライブ
80話 すみませんでした
しおりを挟む
レッスン場へ息を切らして入ると、
みなさんお怒りで。
「学校生活まで口出しするつもりはないけどせめて、放課後は急いでくれないと。
こちらもいろいろと都合があるの」
仁王立ちする杏奈さんと杏子さんを目の前に正座する僕。杏奈さん達の後ろににっこり
しているが、明らかに怒ってる舞たち。
「すみませんでした」
杏奈さん達からのプチ説教が終わってから
舞達の方へ行き謝ると
「それよりどうなったんだよ」
つっけんどんに蓮は聞いてきた
「え?」
「だから、その学校」
「大丈夫、友達ができたから」
「そう、か」
(蓮、みんな以上になんか怒ってる)
「蓮、ずっと雪希のこと心配してたんだよ」
舞は小さな声で耳打ちした。
「休憩のたびに出入り口を
うろうろしててさ」
類は僕の頭に肘をおいて言った
「聞こえてんだよ、舞!類!」
振り返った蓮の顔は赤くなっていた。
「心配してくれてありがとう、」
「別に、そんなんじゃ・・・」
蓮は視線を泳がせて言った。
「はいはい、休憩は終わり、みんなに
報告がある」
杏子さんは手をパンパンと打ち、僕達に
話しかける。
「どうしたんですか、杏子さん」
そう言った類の顔はニヤついた。
「類、
あなたは検討がついてるんじゃないの」
「ライブ、ですよね。」
「ご名答」
「「「ライブ!」」」
「無料ライブと生放送でかなりの他の事務所の人が目に止めたみたいで、うちのイベントに参加してくれませんかって。デビューライブと同じくらいの規模なんだけど。」
「やらせて下さい!」
「類ならそういうと思ったよみんなも乗り気でしょ?」
「「「もちろんです!」」」
レッスン終了後の帰り道。
「雪希、もう自分を見失ってない?」
「類、うん。もう大丈夫」
類の問いに目を伏せ、
自分に言い聞かせるように答える。
「そうか」
「ねぇ、」
先を歩いてた舞は振り返り後ろ歩きしながら
「今度のライブが終わったらさ、遊びに行かない?たまにはさ息抜きも大事だよ。
映画見たりショッピングしたりさ。」
「舞、前向かないと転ぶぞ」
楽し気に話す舞に蓮はため息を吐き注意する
「大丈夫だよ。あ、」
滑った舞を咄嗟に蓮は支える。
「言ったそばからなんで転びかけるかな」
「ごめん、蓮」
顔を近づけて小言を言う蓮に
舞は苦笑しながら謝る。
「いいな、」
「雪希?」
ボソリと呟いた言葉に類は反応した。
「あ、なんでもないよ」
(アイドルは恋愛NG。これは当たり前。
自分に言い聞かせても気持ちは膨らむ
一方で。でも想うことくらいいいよね)
翌日、学校でテスト結果が廊下に
張り出される。
1位 中原 雪希 893点
2位 西宮 春馬 845点
3位 辺里 咲 835点
:
:
(辺里くんって咲って名前だったんだ!!)
正直、学年1位よりそっちに驚いた。
「やったな、中原」
名前を呼ばれて振り向けば
「宮本くん」
「すごいな、学年1位」
感嘆の声を出した彼に
「まぁ、頼れる仲間が3人もいるからね」
最高の笑顔で言うと彼はキョトンとしたが
すぐに柔らかく笑って
「それは羨ましいね」
と答えてくれた。
そして
「辺里って咲って言うんだね」
「それ、僕も思った」
放課後、寮で聞くと
舞 896点 学年1位
蓮 898点 学年1位
類 900点 学年1位
だったらしい
みなさんお怒りで。
「学校生活まで口出しするつもりはないけどせめて、放課後は急いでくれないと。
こちらもいろいろと都合があるの」
仁王立ちする杏奈さんと杏子さんを目の前に正座する僕。杏奈さん達の後ろににっこり
しているが、明らかに怒ってる舞たち。
「すみませんでした」
杏奈さん達からのプチ説教が終わってから
舞達の方へ行き謝ると
「それよりどうなったんだよ」
つっけんどんに蓮は聞いてきた
「え?」
「だから、その学校」
「大丈夫、友達ができたから」
「そう、か」
(蓮、みんな以上になんか怒ってる)
「蓮、ずっと雪希のこと心配してたんだよ」
舞は小さな声で耳打ちした。
「休憩のたびに出入り口を
うろうろしててさ」
類は僕の頭に肘をおいて言った
「聞こえてんだよ、舞!類!」
振り返った蓮の顔は赤くなっていた。
「心配してくれてありがとう、」
「別に、そんなんじゃ・・・」
蓮は視線を泳がせて言った。
「はいはい、休憩は終わり、みんなに
報告がある」
杏子さんは手をパンパンと打ち、僕達に
話しかける。
「どうしたんですか、杏子さん」
そう言った類の顔はニヤついた。
「類、
あなたは検討がついてるんじゃないの」
「ライブ、ですよね。」
「ご名答」
「「「ライブ!」」」
「無料ライブと生放送でかなりの他の事務所の人が目に止めたみたいで、うちのイベントに参加してくれませんかって。デビューライブと同じくらいの規模なんだけど。」
「やらせて下さい!」
「類ならそういうと思ったよみんなも乗り気でしょ?」
「「「もちろんです!」」」
レッスン終了後の帰り道。
「雪希、もう自分を見失ってない?」
「類、うん。もう大丈夫」
類の問いに目を伏せ、
自分に言い聞かせるように答える。
「そうか」
「ねぇ、」
先を歩いてた舞は振り返り後ろ歩きしながら
「今度のライブが終わったらさ、遊びに行かない?たまにはさ息抜きも大事だよ。
映画見たりショッピングしたりさ。」
「舞、前向かないと転ぶぞ」
楽し気に話す舞に蓮はため息を吐き注意する
「大丈夫だよ。あ、」
滑った舞を咄嗟に蓮は支える。
「言ったそばからなんで転びかけるかな」
「ごめん、蓮」
顔を近づけて小言を言う蓮に
舞は苦笑しながら謝る。
「いいな、」
「雪希?」
ボソリと呟いた言葉に類は反応した。
「あ、なんでもないよ」
(アイドルは恋愛NG。これは当たり前。
自分に言い聞かせても気持ちは膨らむ
一方で。でも想うことくらいいいよね)
翌日、学校でテスト結果が廊下に
張り出される。
1位 中原 雪希 893点
2位 西宮 春馬 845点
3位 辺里 咲 835点
:
:
(辺里くんって咲って名前だったんだ!!)
正直、学年1位よりそっちに驚いた。
「やったな、中原」
名前を呼ばれて振り向けば
「宮本くん」
「すごいな、学年1位」
感嘆の声を出した彼に
「まぁ、頼れる仲間が3人もいるからね」
最高の笑顔で言うと彼はキョトンとしたが
すぐに柔らかく笑って
「それは羨ましいね」
と答えてくれた。
そして
「辺里って咲って言うんだね」
「それ、僕も思った」
放課後、寮で聞くと
舞 896点 学年1位
蓮 898点 学年1位
類 900点 学年1位
だったらしい
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
その花は、夜にこそ咲き、強く香る。
木立 花音
青春
『なんで、アイツの顔見えるんだよ』
相貌失認(そうぼうしつにん)。
女性の顔だけ上手く認識できないという先天性の病を発症している少年、早坂翔(はやさかしょう)。
夏休みが終わった後の八月。彼の前に現れたのは、なぜか顔が見える女の子、水瀬茉莉(みなせまつり)だった。
他の女の子と違うという特異性から、次第に彼女に惹かれていく翔。
中学に進学したのち、クラスアート実行委員として再び一緒になった二人は、夜に芳香を強めるという匂蕃茉莉(においばんまつり)の花が咲き乱れる丘を題材にして作業にはいる。
ところが、クラスアートの完成も間近となったある日、水瀬が不登校に陥ってしまう。
それは、彼女がずっと隠し続けていた、心の傷が開いた瞬間だった。
※第12回ドリーム小説大賞奨励賞受賞作品
※表紙画像は、ミカスケ様のフリーアイコンを使わせて頂きました。
※「交錯する想い」の挿絵として、テン(西湖鳴)様に頂いたファンアートを、「彼女を好きだ、と自覚したあの夜の記憶」の挿絵として、騰成様に頂いたファンアートを使わせて頂きました。ありがとうございました。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
拝啓、お姉さまへ
一華
青春
この春再婚したお母さんによって出来た、新しい家族
いつもにこにこのオトウサン
驚くくらいキレイなお姉さんの志奈さん
志奈さんは、突然妹になった私を本当に可愛がってくれるんだけど
私「柚鈴」は、一般的平均的なんです。
そんなに可愛がられるのは、想定外なんですが…?
「再婚」には正直戸惑い気味の私は
寮付きの高校に進学して
家族とは距離を置き、ゆっくり気持ちを整理するつもりだった。
なのに姉になる志奈さんはとっても「姉妹」したがる人で…
入学した高校は、都内屈指の進学校だけど、歴史ある女子校だからか
おかしな風習があった。
それは助言者制度。以前は姉妹制度と呼ばれていたそうで、上級生と下級生が一対一の関係での指導制度。
学園側に認められた助言者が、メンティと呼ばれる相手をペアを組む、柚鈴にとっては馴染みのない話。
そもそも義姉になる志奈さんは、そこの卒業生で
しかもなにやら有名人…?
どうやら想像していた高校生活とは少し違うものになりそうで、先々が思いやられるのだけど…
そんなこんなで、不器用な女の子が、毎日を自分なりに一生懸命過ごすお話しです
11月下旬より、小説家になろう、の方でも更新開始予定です
アルファポリスでの方が先行更新になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる