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2章 セカンドライブ
75話 誰!!
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テスト開始、
舞たちは引っ掛け問題になりやすいポイントも教えてくれた。一瞬引っかかりそうになりながらも、問題文を読み直し引っかかりを
阻止できた。
口を酸っぱくして問題文を何度も読んで求められている答えを確認、と言われたのが
功を奏した。
解答欄が埋まっても見直しをしろ。
上からではなくあえて下から確認する方が見落としが少なくなるとも言っていた。
数学の解答と確認が終わり、問題集を閉じ
解答用紙を裏返しにし筆記用具をしまう。
まだ至る所からカリカリと聞こえるから
かなり早く終わったんだと思う。
黒板の上に掛けてある時計を無表情で
眺めている。
好きな歌や自分たちの持ち曲を脳内再生させること数十分。
「終了、ペンを置け。後ろから集めてこい」
先生の声に後ろから解答用紙が集められる。
この調子で音楽、理科とテストを終わらせ
4時間目から通常授業で国語。
あいにく国語の教科書は捨てられてたから
舞の去年のやつを借りている。内容はあまり変わっていないようで安心した。
授業は明日の国語のテストに向けての自習。
(蓮はほぼ古典だって言ってたけど、範囲表を見るとそんなことないように思うんだけど、やっぱり学校によってばらつきがあるのかな)
授業が終わり給食を食べて昼休み。
勉強のため教科書を見ていると
「何見てるの、雪希ちゃん」
この言い方は
「どうしたの、辺里くん」
ニヤついてると思った彼の表情は口角が上がっているものの見下してる感じはない。
彼は教科書に視線を落とし、
「この教科書、うちのじゃ、ない?」
「うん、僕の教科書、ボロボロに捨てられ
ててさ」
「誰に!!」
苦笑しながらいうと彼は食いついて吠えた。
「え、わからないよ。ゴミの大袋にあった
教科書に僕の名前が書いてあるのを見つけて。誰がやったのかは」
困惑しながら答えるの彼は身を引き
「その教科書、ちょっと見せて」
と言い教科書を取り上げ
裏表紙を見た。
「あ、」
苗字は修正テープで消されて舞だけが
書いてある。
「これ、もしかして、川桜学園の、
だから6年のやつなのか」
「え、うん」
「でもいいのか、借りてて」
「だって、ま、彼女は2年生だし」
「2年、もしかして、日比谷舞さん?」
考えるそぶりをしておずおずと聞いてきた。
(なにをそんなに確認するように聞いてくるんだろう)
首を縦に振ると、3秒くらい固まり
「もしかして、高坂蓮さんっていう人とも知り合い」
「え、うん。それがどうしたの?」
「どうしたの、だぁ。」
低い声で辺里くんは唸った
(何か逆鱗に触れちゃったかな)
「川桜学園って、街行く人に名門校は?って聞くと100%川桜学園って答えるほどの名門校じゃないか!」
「え、そうなんだ」
僕の呟きに辺りくんは目を光らせた。
「しかも、」
僕の両肩に手を置き
「蓮さんは文武両道、前生徒会長から声が
かかってたんだけど結局生徒会長になることなく生徒会すら関わらなかったんだって。
舞さんはいつもテストで高得点、でも社会
だけはダメみたいだったらしいけど中間テストで全教科95点以上をとって学年3位という驚異の成長を見せたって」
捲し立てる辺里くんに若干引く。
「その情報源って誰なの?」
「塾友達が川桜学園でそいつから聞いた」
「ふーん」
昼休み終わりのチャイムがなり辺里くんは
席に戻って行った。
舞たちは引っ掛け問題になりやすいポイントも教えてくれた。一瞬引っかかりそうになりながらも、問題文を読み直し引っかかりを
阻止できた。
口を酸っぱくして問題文を何度も読んで求められている答えを確認、と言われたのが
功を奏した。
解答欄が埋まっても見直しをしろ。
上からではなくあえて下から確認する方が見落としが少なくなるとも言っていた。
数学の解答と確認が終わり、問題集を閉じ
解答用紙を裏返しにし筆記用具をしまう。
まだ至る所からカリカリと聞こえるから
かなり早く終わったんだと思う。
黒板の上に掛けてある時計を無表情で
眺めている。
好きな歌や自分たちの持ち曲を脳内再生させること数十分。
「終了、ペンを置け。後ろから集めてこい」
先生の声に後ろから解答用紙が集められる。
この調子で音楽、理科とテストを終わらせ
4時間目から通常授業で国語。
あいにく国語の教科書は捨てられてたから
舞の去年のやつを借りている。内容はあまり変わっていないようで安心した。
授業は明日の国語のテストに向けての自習。
(蓮はほぼ古典だって言ってたけど、範囲表を見るとそんなことないように思うんだけど、やっぱり学校によってばらつきがあるのかな)
授業が終わり給食を食べて昼休み。
勉強のため教科書を見ていると
「何見てるの、雪希ちゃん」
この言い方は
「どうしたの、辺里くん」
ニヤついてると思った彼の表情は口角が上がっているものの見下してる感じはない。
彼は教科書に視線を落とし、
「この教科書、うちのじゃ、ない?」
「うん、僕の教科書、ボロボロに捨てられ
ててさ」
「誰に!!」
苦笑しながらいうと彼は食いついて吠えた。
「え、わからないよ。ゴミの大袋にあった
教科書に僕の名前が書いてあるのを見つけて。誰がやったのかは」
困惑しながら答えるの彼は身を引き
「その教科書、ちょっと見せて」
と言い教科書を取り上げ
裏表紙を見た。
「あ、」
苗字は修正テープで消されて舞だけが
書いてある。
「これ、もしかして、川桜学園の、
だから6年のやつなのか」
「え、うん」
「でもいいのか、借りてて」
「だって、ま、彼女は2年生だし」
「2年、もしかして、日比谷舞さん?」
考えるそぶりをしておずおずと聞いてきた。
(なにをそんなに確認するように聞いてくるんだろう)
首を縦に振ると、3秒くらい固まり
「もしかして、高坂蓮さんっていう人とも知り合い」
「え、うん。それがどうしたの?」
「どうしたの、だぁ。」
低い声で辺里くんは唸った
(何か逆鱗に触れちゃったかな)
「川桜学園って、街行く人に名門校は?って聞くと100%川桜学園って答えるほどの名門校じゃないか!」
「え、そうなんだ」
僕の呟きに辺りくんは目を光らせた。
「しかも、」
僕の両肩に手を置き
「蓮さんは文武両道、前生徒会長から声が
かかってたんだけど結局生徒会長になることなく生徒会すら関わらなかったんだって。
舞さんはいつもテストで高得点、でも社会
だけはダメみたいだったらしいけど中間テストで全教科95点以上をとって学年3位という驚異の成長を見せたって」
捲し立てる辺里くんに若干引く。
「その情報源って誰なの?」
「塾友達が川桜学園でそいつから聞いた」
「ふーん」
昼休み終わりのチャイムがなり辺里くんは
席に戻って行った。
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