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2章 セカンドライブ
74話 久しぶりじゃん
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類は社会と保健体育、技術家庭。
蓮は国語と理科、数学。
舞は音楽と美術、英語。
基本は僕の教科書だが、無い教科書は舞たちのものを借り勉強した。
「舞、これなんで6年のやつなの?」
「雪希の学校レベルの内容は6年生の教科書の内容なんだ。今更ながら川桜が名門校って知ったんだよね」
「そう、なんだ」
幸い問題集は全教科無事だったため教えられながら問題集を進めることができた。
3人とも説明がわかりやすく新しい知識が
スルリと頭に入ってくる。
それと同時に3人は鞭9割、飴1割なので
正直きつい。
でも舞たちも中間テストに挑む準備をしながら勉強を見てくれてるんだ。翌日、舞たちはそれぞれ自分たちが帰ってくるまでに終わらせる課題までカリキュラムに組んでいる。
それに応えられるように僕も頑張らないと。
雪希の勉強を見ながら自分の勉強は正直
きつかった。でも類と蓮も状況は一緒なんだ。自分だけ弱音を吐くことはしない。
雪希の勉強だけではなく自分たちもわからないところはお互いに教えあったりしてあっという間に私たちは中間試験に挑んだ。
結果は
蒼葉 類
国100社100数100理100英100計500
学年1位
高坂 蓮
国95社97数98理96英100 計486
学年5位
日比谷 舞
国100 社95数98理98英99 計490
学年3位
「おい類、なにしれっとトップとってんだ」
口を尖らせる蓮に対して、
「二人が本気でやってるのに俺が手を抜いちゃダメだと思って」
涼しい顔で答えたのが蓮の癪に触ったのか
「そうかよ」
と不貞腐れた。
(学校とのギャップがすごいな、
でも私も社会でこんな高得点初めて。
やっぱり教えて教えられてが
功を奏したのかな)
と、まぁ結果の見せ合いが終わったから雪希の勉強へ意識を変える。
そして教え合いをしながらあっという間の
期末試験。
雪希は学ランに袖を通し、終始神妙な顔を
してた。
「雪希、大丈夫?」
「うん、大丈夫」
そう言っても顔色は優れない。
本当は大丈夫じゃない、すごく怖い。
でもみんな僕のために手を貸してくれたんだ。それを無下にはしたくない。
玄関でみんなと別れ登校し
教室の前で深呼吸する。手の震えは止まらないし吐きそうになる。
ー1人じゃないー
(大丈夫、僕には背中を押してくれる存在
がいるから)
覚悟を決め一思いにドアを開ける。
席まで歩いているだけなのにすごいヒソヒソ
されている。
「あれ、久しぶりじゃん、雪希ちゃん」
あの時と同じニヤニヤしながら
近づいていた彼
「おはよう、辺里くん」
満面の笑みで挨拶をする。
少し前、勉強中に類が
「雪希、」
「ん?なに類」
「目には目を、歯には歯を、
煽りには煽りを、だよ。」
「う?うん。」
その言葉を言った時の清々しい類の笑顔は
忘れられない。
「今日から期末テストだけど大丈夫、」
予想外の反応だったのか辺里くんは顔を
ひきつらせて続けた。
「心配してくれてありがとう、
でも大丈夫だよ、
ちゃんと勉強してきたから」
彼は面白くないのか自分の席に戻って行った
戻っていく瞬間彼はフッと笑った気がした。
(緊張した、すごく緊張した。
類の言った通りだな)
ワークはテスト終わったら提出でいいかな。
机の中をプリントから期末テスト範囲表を
取り出す。今日は数学と音楽と理科。
舞たちは少し自分たちが一年の時にやった
範囲で教えてくれたが、テスト範囲表を見るとかなり先まで教えてくれていた。
チャイムが鳴り先生が入ってくる。
蓮は国語と理科、数学。
舞は音楽と美術、英語。
基本は僕の教科書だが、無い教科書は舞たちのものを借り勉強した。
「舞、これなんで6年のやつなの?」
「雪希の学校レベルの内容は6年生の教科書の内容なんだ。今更ながら川桜が名門校って知ったんだよね」
「そう、なんだ」
幸い問題集は全教科無事だったため教えられながら問題集を進めることができた。
3人とも説明がわかりやすく新しい知識が
スルリと頭に入ってくる。
それと同時に3人は鞭9割、飴1割なので
正直きつい。
でも舞たちも中間テストに挑む準備をしながら勉強を見てくれてるんだ。翌日、舞たちはそれぞれ自分たちが帰ってくるまでに終わらせる課題までカリキュラムに組んでいる。
それに応えられるように僕も頑張らないと。
雪希の勉強を見ながら自分の勉強は正直
きつかった。でも類と蓮も状況は一緒なんだ。自分だけ弱音を吐くことはしない。
雪希の勉強だけではなく自分たちもわからないところはお互いに教えあったりしてあっという間に私たちは中間試験に挑んだ。
結果は
蒼葉 類
国100社100数100理100英100計500
学年1位
高坂 蓮
国95社97数98理96英100 計486
学年5位
日比谷 舞
国100 社95数98理98英99 計490
学年3位
「おい類、なにしれっとトップとってんだ」
口を尖らせる蓮に対して、
「二人が本気でやってるのに俺が手を抜いちゃダメだと思って」
涼しい顔で答えたのが蓮の癪に触ったのか
「そうかよ」
と不貞腐れた。
(学校とのギャップがすごいな、
でも私も社会でこんな高得点初めて。
やっぱり教えて教えられてが
功を奏したのかな)
と、まぁ結果の見せ合いが終わったから雪希の勉強へ意識を変える。
そして教え合いをしながらあっという間の
期末試験。
雪希は学ランに袖を通し、終始神妙な顔を
してた。
「雪希、大丈夫?」
「うん、大丈夫」
そう言っても顔色は優れない。
本当は大丈夫じゃない、すごく怖い。
でもみんな僕のために手を貸してくれたんだ。それを無下にはしたくない。
玄関でみんなと別れ登校し
教室の前で深呼吸する。手の震えは止まらないし吐きそうになる。
ー1人じゃないー
(大丈夫、僕には背中を押してくれる存在
がいるから)
覚悟を決め一思いにドアを開ける。
席まで歩いているだけなのにすごいヒソヒソ
されている。
「あれ、久しぶりじゃん、雪希ちゃん」
あの時と同じニヤニヤしながら
近づいていた彼
「おはよう、辺里くん」
満面の笑みで挨拶をする。
少し前、勉強中に類が
「雪希、」
「ん?なに類」
「目には目を、歯には歯を、
煽りには煽りを、だよ。」
「う?うん。」
その言葉を言った時の清々しい類の笑顔は
忘れられない。
「今日から期末テストだけど大丈夫、」
予想外の反応だったのか辺里くんは顔を
ひきつらせて続けた。
「心配してくれてありがとう、
でも大丈夫だよ、
ちゃんと勉強してきたから」
彼は面白くないのか自分の席に戻って行った
戻っていく瞬間彼はフッと笑った気がした。
(緊張した、すごく緊張した。
類の言った通りだな)
ワークはテスト終わったら提出でいいかな。
机の中をプリントから期末テスト範囲表を
取り出す。今日は数学と音楽と理科。
舞たちは少し自分たちが一年の時にやった
範囲で教えてくれたが、テスト範囲表を見るとかなり先まで教えてくれていた。
チャイムが鳴り先生が入ってくる。
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