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2章 セカンドライブ

70話 関係ない!!

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もうすぐ
1ヶ月。クラス一部からののいじめ
まがいなことはエスカレートして、教科書が行方不明になったと思ったらボロボロになって捨てられてたり階段を降りてたら背中を押されたり。幸い転げ落ちることはなかったが
ヒヤヒヤした。

(レッスンで体感鍛えられたのかな)
おまけに辺里くんから移動教室とか結構
つけられることがあり地味に疲れる。

机に落書きとかはなかったから、
証拠という証拠がなく悩む。
(最近の子は姑息なやり方だからな)
まぁどうせ言っても先生は何もしてくれないだろうな。
ーそんな身なりしてるからー
そうだ、身なりを変えればいいんだ。
なんで簡単なことだったのに気づかなかったんだろう。

時には好きなことを我慢しないといけない、
僕にとってそれが今なだけ。
今日はちょうどレッスンが休み。
舞たちが早く返ってこないことを願おう。
学校が終わり、寮に帰るとまだ幸い誰も
帰ってなかった。

部屋で床に新聞紙を引く。
シュシュを取り、髪を下ろす。
(随分、長くなったな)
髪を切る、ただそれだけなのにひどく
緊張して手が震える。
伸ばそうと思えばまた伸ばせる。

髪を片手でもちそう言い聞かせ、
ハサミで切る。
髪が床にバサリと落ちる。
もうやめよう。可愛い服も可愛い小物も

ーもう要らないー

新聞紙を髪をこぼさないように丸めゴミ箱へ
細かい髪を綺麗にするためにシャワーを浴びて部屋をでたタイミングで舞と遭遇した。
「え、雪希、」


学校が終わって寮に帰ると雪希が立っていた
見た目が変わってたから少し理解に時間が
かかった。
「え、雪希、」
「どうしたの?舞」
私を見る雪希の目は虚で怖かった。

「ど、どうしたのってこっちのセリフだよ。いきなり、イメチェンなんて」
「髪を切るのにみんなの許可、取らないといけないの?」
声は明るいのに澱んだ目で言われたら戸惑ってしまう
「そんなことはない、けどさ」
「じゃあ、部屋戻るから」
「待、」
腕を掴んだら振り払われた。
「僕のことは放っといて!
舞には関係ない!!・・・あっ、」

雪希は腕を振り払った後罰が悪そうな顔をしたが今度は振り払われないように力を込めて掴む。
「いや、関係なくなんかない」
「でも、一人で、大丈夫だから」
「じゃあ、なんで雪希は泣いてるの」
「え、」
初めて気付いたわけじゃない。

明るく見せたり、朝食・夕食も少し量が多くなった、いや詰め込んでたように見える。
気づかせないための行動だと思うが裏目に出て、蓮も類も気付いてた。でもあえて追求
はしなかった。

自分で気づかないで涙を流すのは心が限界を迎える寸前だと何かの本で読んだ。
そんな雪希をもう知らないふりは
できなかった。
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