48 / 267
1章 ファーストライブ
48話 こっわっ!
しおりを挟む
不安でテスト勉強に力が入らず
テスト結果、上位10まで廊下に張り出されるが、私の名前はなかった。
三学年同じ場所に貼られているから
2ー1から蓮の名前を探したがいなかった。
蓮の名前がないことで、ちょっとした騒ぎが
うちのクラスにまで流れてきている。
「ねぇ、蓮先輩、学年トップから外れちゃったんだね、初めて。」
「まぁ、いろいろ忙しいんだよ。
私も上位10から外れちゃったし」
自嘲すると
「まぁまた次があるから」
と紗南に慰められた。
放課後、レッスンの休憩中
「そういえば蓮、テスト良くなかったの?」
座っている蓮にさりげなく聞くと
「それ、ブーメランだと思うけど」
不機嫌、というか苛立ちのように感じた
(しまった、失言だったかな)
「ごめん、蓮」
蓮は立ち上がり、通り過ぎていく。
(やっぱりトラウマとかあるのかな)
レッスンが終わり帰り道、スマホの電源を入れるとストーカー並みに翔から着信があった
「・・・こっわっ!」
これ以上かかってくると面倒なのでこっちからかけることに
「もしもし、舞!?」
耳がつん裂くほどの声量。
(スピーカーにしなくてよかった)
「ワンコールで出るとか、暇なの?」
歩きスマホになるので、早めに切るために要件を聞く。
「んで、要件は?」
「犯行声明が届いたって聞いて
大丈夫か!!」
「「「「え!?」」」」
スマホ越しに聞こえた声に3人も驚いた。
「誰から聞いたの?」
「事務所の人が話してるの聞いて」
「一応うちの事務所の人に相談したら
悪戯じゃないかってことで今のところは
ライブの準備してるけど」
「そうか、一応、気をつけろよ」
先程の大声はなりを顰め、真剣な声になった
「類くんって近くにいる?」
「え、いるけど」
「代わってもらっても?」
「うん」
(殺気を感じるのは気のせいか)
「類、翔が代わってって」
舞からスマホを渡され通話を代わる。
「はい、電話変わりました」
(なんか怖いな)
「あ、類くん?ごめんね、いきなり」
「いえ、大丈夫ですけど」
「あのね、類くんって舞のこと好き?」
「え、そりゃ仲間ですし、好き、ですけど」
俺の答えに翔さんは一拍置いて
「そっか、変なこと聞いてごめんね。
同じチームなのに仲間以上の感情をもった
不届き者がいたらどうしようと思ったんだけど要らぬ心配だったね。これからレッスンが始まるから切るね」
「え、はい」
切れた電話を毎日返す。
聞かれたのが俺でよかった。
(翔さんってもしかしなくてもシスコン?)
テスト結果、上位10まで廊下に張り出されるが、私の名前はなかった。
三学年同じ場所に貼られているから
2ー1から蓮の名前を探したがいなかった。
蓮の名前がないことで、ちょっとした騒ぎが
うちのクラスにまで流れてきている。
「ねぇ、蓮先輩、学年トップから外れちゃったんだね、初めて。」
「まぁ、いろいろ忙しいんだよ。
私も上位10から外れちゃったし」
自嘲すると
「まぁまた次があるから」
と紗南に慰められた。
放課後、レッスンの休憩中
「そういえば蓮、テスト良くなかったの?」
座っている蓮にさりげなく聞くと
「それ、ブーメランだと思うけど」
不機嫌、というか苛立ちのように感じた
(しまった、失言だったかな)
「ごめん、蓮」
蓮は立ち上がり、通り過ぎていく。
(やっぱりトラウマとかあるのかな)
レッスンが終わり帰り道、スマホの電源を入れるとストーカー並みに翔から着信があった
「・・・こっわっ!」
これ以上かかってくると面倒なのでこっちからかけることに
「もしもし、舞!?」
耳がつん裂くほどの声量。
(スピーカーにしなくてよかった)
「ワンコールで出るとか、暇なの?」
歩きスマホになるので、早めに切るために要件を聞く。
「んで、要件は?」
「犯行声明が届いたって聞いて
大丈夫か!!」
「「「「え!?」」」」
スマホ越しに聞こえた声に3人も驚いた。
「誰から聞いたの?」
「事務所の人が話してるの聞いて」
「一応うちの事務所の人に相談したら
悪戯じゃないかってことで今のところは
ライブの準備してるけど」
「そうか、一応、気をつけろよ」
先程の大声はなりを顰め、真剣な声になった
「類くんって近くにいる?」
「え、いるけど」
「代わってもらっても?」
「うん」
(殺気を感じるのは気のせいか)
「類、翔が代わってって」
舞からスマホを渡され通話を代わる。
「はい、電話変わりました」
(なんか怖いな)
「あ、類くん?ごめんね、いきなり」
「いえ、大丈夫ですけど」
「あのね、類くんって舞のこと好き?」
「え、そりゃ仲間ですし、好き、ですけど」
俺の答えに翔さんは一拍置いて
「そっか、変なこと聞いてごめんね。
同じチームなのに仲間以上の感情をもった
不届き者がいたらどうしようと思ったんだけど要らぬ心配だったね。これからレッスンが始まるから切るね」
「え、はい」
切れた電話を毎日返す。
聞かれたのが俺でよかった。
(翔さんってもしかしなくてもシスコン?)
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。
無敵のイエスマン
春海
青春
主人公の赤崎智也は、イエスマンを貫いて人間関係を完璧に築き上げ、他生徒の誰からも敵視されることなく高校生活を送っていた。敵がいない、敵無し、つまり無敵のイエスマンだ。赤崎は小学生の頃に、いじめられていた初恋の女の子をかばったことで、代わりに自分がいじめられ、二度とあんな目に遭いたくないと思い、無敵のイエスマンという人格を作り上げた。しかし、赤崎は自分がかばった女の子と再会し、彼女は赤崎の人格を変えようとする。そして、赤崎と彼女の勝負が始まる。赤崎が無敵のイエスマンを続けられるか、彼女が無敵のイエスマンである赤崎を変えられるか。これは、無敵のイエスマンの悲哀と恋と救いの物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
ほつれ家族
陸沢宝史
青春
高校二年生の椎橋松貴はアルバイトをしていたその理由は姉の借金返済を手伝うためだった。ある日、松貴は同じ高校に通っている先輩の永松栗之と知り合い仲を深めていく。だが二人は家族関係で問題を抱えており、やがて問題は複雑化していく中自分の家族と向き合っていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣の優等生は、デブ活に命を捧げたいっ
椎名 富比路
青春
女子高生の尾村いすゞは、実家が大衆食堂をやっている。
クラスの隣の席の優等生細江《ほそえ》 桃亜《ももあ》が、「デブ活がしたい」と言ってきた。
桃亜は学生の身でありながら、アプリ制作会社で就職前提のバイトをしている。
だが、連日の学業と激務によって、常に腹を減らしていた。
料理の腕を磨くため、いすゞは桃亜に協力をする。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
燦歌を乗せて
河島アドミ
青春
「燦歌彩月第六作――」その先の言葉は夜に消える。
久慈家の名家である天才画家・久慈色助は大学にも通わず怠惰な毎日をダラダラと過ごす。ある日、久慈家を勘当されホームレス生活がスタートすると、心を奪われる被写体・田中ゆかりに出会う。
第六作を描く。そう心に誓った色助は、己の未熟とホームレス生活を満喫しながら作品へ向き合っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる