28 / 267
1章 ファーストライブ
28話 Rainbow Rose
しおりを挟む翌朝、
俺は、翔と優斗を起こす。
「起きろ、2人とも」
「ん、おはよう日向」
優斗はすんなり起きてくれた。
「翔、起きろ」
「まだ寝る」
「そんなわけいかないだろ、起きろ」
「いでっ」
なかなか起きない翔を叩き起こす。
陸達の部屋に行くと、4人とも起きていた。
次に類くん達の部屋へ
「類くん、蓮くん、起きてる?」
ノックしたがへんじはない。
部屋に入ると間抜けのからだ。
「どこ行ったんだ?」
「ねえねえ、面白いものが見れるよ」
疑問をもつ俺の声に弾んだ
声を出したのは司だ。
そこは舞ちゃん達の部屋。
「どうした、司」
そう聞くと司は部屋の中を指さす。
「へぇ、」
そこには、テーブルに突っ伏して寝ている
蓮くん、壁にもたれかかって寝ている
類くん、ベットで背中合わせで寝ている
舞ちゃんと雪希ちゃ、雪希くん
「チーム内恋愛は禁止だぞ、舞」
翔は口を尖らせる。
「まぁまぁ」
翔を嗜め、
部屋の端にある毛布をそっとかける。
「甘いな、日向」
「今はね、起きたらレッスン開始だ」
テーブルの上には沢山の文字が。
(昨日チーム名の由来を聞いてたから、
自分たちのチーム名考えてたのかな)
パレット、スタートライン、
など書かれている。
「ん?」
その少し間が空いているところに小さく
書いてあったのは
ーRainbow Roseー
目を覚ますと、9時を回っていた
隣で寝ている雪希を起こし
「類、蓮起きて」
私の声に類と蓮も起き始める。
蓮と類は部屋を出て行き、
私たちは着替え始める。
着替え終わると僕は舞に
「あのさぁ舞、」
「ん?」
「舞、恥じらしとかないの?」
「なんで?」
「なんでって」
ため息が出る。
ベットに座っている舞を壁に迫り、
「僕だって男なんだけど」
「え、うん。え?」
舞はきょとんとしている。
「いや、なんでもないよ」
僕はベットを降りる。
ー鈍感なんだか、天然なんだかー
私達が下に行くともう皆さんが揃っていた。
「おはよう」
「おはようございます。すみません、
寝坊してしまって」
類は謝ったが日向さん達は気にしない様子で
「大丈夫だよ、今からレッスンすれば
いいだけだし」
「え、今から!?」
笑顔でそう言う日向さん達に私たちは驚く
「なんてね、冗談だよ。まずは朝食。」
朝食を食べ一休みしてから日向さんが
「今日はRainbow Roseから
それからSTEP。」
皆さんニコニコしているが見当つかない。
「あの、待ってください。なんですか、
Rainbow Roseって?」
私がそう聞くと、日向さんは目を丸くした。
「あれ、Rainbow Roseに決まったんじゃないの、チーム名」
「「「チーム名!?」」」
日向さんの声に私たちは驚く。
蓮以外。
「蓮?」
「俺が思いついて、最後に付け足したんだ。チーム名」
「虹色のバラ?」
問いかけたのは雪希。
「花言葉だよ、」
寂しげな顔で蓮は言った。
「虹色のバラの花言葉は無限の可能性、
失敗したって、挫折しても可能性は無限に
ある、大丈夫って安心させたいなって
ごめん、うまく言えない。
わ、忘れてくれ。また、後で考え直そう」
忘れてと焦りながら言った蓮。
「いいんじゃないかな。Rainbow Rose」
「類、」
「僕も賛成。」
「雪希」
「今まで考えた中で1番しっくりくる」
「舞」
「それじゃ」
類は一呼吸おき
「新星アイドルチームRainbow Rose。
レッスン開始」
「「「おー!!」」」
曲を流してもらい、歌い踊る。
昨日は注意点を、気をつけるべきこと、
なんて考えていたが
今日は考えられなかった。
楽しいという気持ちが勝る
歌っていたい、踊っていたいという、
感情が湧き出てくる。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/essay.png?id=5ada788558fa89228aea)
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。
無敵のイエスマン
春海
青春
主人公の赤崎智也は、イエスマンを貫いて人間関係を完璧に築き上げ、他生徒の誰からも敵視されることなく高校生活を送っていた。敵がいない、敵無し、つまり無敵のイエスマンだ。赤崎は小学生の頃に、いじめられていた初恋の女の子をかばったことで、代わりに自分がいじめられ、二度とあんな目に遭いたくないと思い、無敵のイエスマンという人格を作り上げた。しかし、赤崎は自分がかばった女の子と再会し、彼女は赤崎の人格を変えようとする。そして、赤崎と彼女の勝負が始まる。赤崎が無敵のイエスマンを続けられるか、彼女が無敵のイエスマンである赤崎を変えられるか。これは、無敵のイエスマンの悲哀と恋と救いの物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
ほつれ家族
陸沢宝史
青春
高校二年生の椎橋松貴はアルバイトをしていたその理由は姉の借金返済を手伝うためだった。ある日、松貴は同じ高校に通っている先輩の永松栗之と知り合い仲を深めていく。だが二人は家族関係で問題を抱えており、やがて問題は複雑化していく中自分の家族と向き合っていく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣の優等生は、デブ活に命を捧げたいっ
椎名 富比路
青春
女子高生の尾村いすゞは、実家が大衆食堂をやっている。
クラスの隣の席の優等生細江《ほそえ》 桃亜《ももあ》が、「デブ活がしたい」と言ってきた。
桃亜は学生の身でありながら、アプリ制作会社で就職前提のバイトをしている。
だが、連日の学業と激務によって、常に腹を減らしていた。
料理の腕を磨くため、いすゞは桃亜に協力をする。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる