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1章 ファーストライブ
7話 過言
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その二日後には優斗さんから歌唱の
アドバイスを教えてもらった。
とにかく好きな歌を歌うこと。
それを完璧に歌えるようになること。
いろいろなジャンルの曲を歌って自分に
合う、合わないを把握することが
一番の効率方法だと思う。
一応動画を撮り、始める。
この曲はイントロがすごく綺麗だ。
~君と作りたい未来がある~
~貴方と生きたいと思った~
~どうしても消えないこと感情~
~運命がそれを阻むというなら~
~僕は、私は~
~共に堕ちてやる~
ラストの一言が力強く歌われている。
この曲は私が大好きな曲、
堕ちる、という言葉が賛否両論を分けているが、それでもお互いが一緒にいたいと思っているのだというのが私の解釈。
こんなに1人で歌ったりするのは
本当日久しぶりだ。
あれからしばらく皆さんから
送られてくる課題を順調に進めて
今は6月。そう中間試験の日が
迫っている。
「舞、歴史大丈夫?」
私は紗南の家で勉強している。
「ど、どうだろう」
「他の教科は完璧っていっても過言
じゃないんだけどね、
そうだ、いいもの見つけたんだ」
そういって先は席を立った。
机で何か探してすぐに私の隣に座った。
手に持ってたのは歴史の教科書と問題集
「ねぇこれって小6のやつじゃないの?」
「?そうだけど」
私が聞くと紗南はあっけらかんに
答える。
「なんで?」
「わからないところだけ理解しても、
意味ないでしょ?
わからなくなったところまで戻って
理解しないと意味ないの」
それで小6の教科書。
「まずはこれを見て」
紗南が見せたのは5つのファイル。
借りて中を見ると小テストが
ファイリングしてある。
「5つってことは、」
「ここには5年生からの小テスト
国社数理英のファイリングがあります」
紗南はドヤ顔で言った
「すごいな、5年から」
「じゃあまず一問目、
鎌倉幕府を開いたのは?」
「えっと、梶野頼朝?」
「待て、梶野どっから出てきた」
「え、違う?」
「違うよ」
「誰」
「源頼朝」
「源か、」
「第二問、聖徳太子の?」
「え?」
「何条の憲法」
「24?」
「多いわ」
「20?」
「17だよ」
「思ったより少ないんだ」
「少ないんだー、じゃないよ」
私の真似をしたと思ったらすぐに
ツッコんだ。
「ここまで乏しいなんて思わなかった。
じゃあ理科。
地震にはp波とs波がある。
それぞれ別名でなんという」
「p波が初期微動、s波が主要動」
「正解」
残り3教科も問題を出されたが難なく答える私を見て、
「不思議だな」
と紗南は呟いた。
「そうだ、息抜きにケーキ食べない?」
紗南は急に立ち上がり私に言った。
「ママが昨日買ってきたんだ」
「いいの?」
「大丈夫、元々そのつもりで買ってきたんだって言ってたから」
「じゃあお言葉に甘えて」
紗南が持ってきてくれたケーキ。
紗南はモンブラン、私はいちごタルト
どちらにもお店の名前が入っている、
ケーキピックが乗っていた。
アドバイスを教えてもらった。
とにかく好きな歌を歌うこと。
それを完璧に歌えるようになること。
いろいろなジャンルの曲を歌って自分に
合う、合わないを把握することが
一番の効率方法だと思う。
一応動画を撮り、始める。
この曲はイントロがすごく綺麗だ。
~君と作りたい未来がある~
~貴方と生きたいと思った~
~どうしても消えないこと感情~
~運命がそれを阻むというなら~
~僕は、私は~
~共に堕ちてやる~
ラストの一言が力強く歌われている。
この曲は私が大好きな曲、
堕ちる、という言葉が賛否両論を分けているが、それでもお互いが一緒にいたいと思っているのだというのが私の解釈。
こんなに1人で歌ったりするのは
本当日久しぶりだ。
あれからしばらく皆さんから
送られてくる課題を順調に進めて
今は6月。そう中間試験の日が
迫っている。
「舞、歴史大丈夫?」
私は紗南の家で勉強している。
「ど、どうだろう」
「他の教科は完璧っていっても過言
じゃないんだけどね、
そうだ、いいもの見つけたんだ」
そういって先は席を立った。
机で何か探してすぐに私の隣に座った。
手に持ってたのは歴史の教科書と問題集
「ねぇこれって小6のやつじゃないの?」
「?そうだけど」
私が聞くと紗南はあっけらかんに
答える。
「なんで?」
「わからないところだけ理解しても、
意味ないでしょ?
わからなくなったところまで戻って
理解しないと意味ないの」
それで小6の教科書。
「まずはこれを見て」
紗南が見せたのは5つのファイル。
借りて中を見ると小テストが
ファイリングしてある。
「5つってことは、」
「ここには5年生からの小テスト
国社数理英のファイリングがあります」
紗南はドヤ顔で言った
「すごいな、5年から」
「じゃあまず一問目、
鎌倉幕府を開いたのは?」
「えっと、梶野頼朝?」
「待て、梶野どっから出てきた」
「え、違う?」
「違うよ」
「誰」
「源頼朝」
「源か、」
「第二問、聖徳太子の?」
「え?」
「何条の憲法」
「24?」
「多いわ」
「20?」
「17だよ」
「思ったより少ないんだ」
「少ないんだー、じゃないよ」
私の真似をしたと思ったらすぐに
ツッコんだ。
「ここまで乏しいなんて思わなかった。
じゃあ理科。
地震にはp波とs波がある。
それぞれ別名でなんという」
「p波が初期微動、s波が主要動」
「正解」
残り3教科も問題を出されたが難なく答える私を見て、
「不思議だな」
と紗南は呟いた。
「そうだ、息抜きにケーキ食べない?」
紗南は急に立ち上がり私に言った。
「ママが昨日買ってきたんだ」
「いいの?」
「大丈夫、元々そのつもりで買ってきたんだって言ってたから」
「じゃあお言葉に甘えて」
紗南が持ってきてくれたケーキ。
紗南はモンブラン、私はいちごタルト
どちらにもお店の名前が入っている、
ケーキピックが乗っていた。
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