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魔族ハルピュイア⑦新たな魔法

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俺はティフネスの転移魔法を使い雷魔法の使い手に会うためティフネスと目的地へと向かう

「良い?この魔法陣の中に入って」

「おお~これが転移魔法」

ゴクリ

初体験で俺はドキドキしていた緊張のあまり自分の生唾が聞こえた

ああ…前世を思い出すなぁこのドキドキ感
初めて電車に乗るあの緊張感に似ている

魔法陣に入り俺が瞬きをした瞬間景色が変わった

「着いたわよギルドに隣接する魔法学校闘技場よ!」

「おお~転移魔法スゲぇもう着いたのか!
広い!!」

俺はティフネスに転移魔法で連れてこられたのはギルドの隣にある魔法学校の闘技場だった

ん?隣?

「はぁぁん?!隣の学校って歩いて行ける距離じゃねぇーか!もはや歩いた方が早かったぞ!魔法陣描くのにどんだけ時間かけてるんだ!」

「だって歩きたくないもん」

「いいか俺には時間があるようでないんだ!夜にはハルピュイアが現れるんだぞ!何だこの緊張感のなさ!」

「何そんなに怒ってるの?そう興奮しないでよ!」

はぁこいつに任せて大丈夫なのか?
早くジェフティの時みたいに魔法を覚えないと…

「大丈夫よ事前にここに来るように伝えてあるから」

“バチン”

突如稲妻が走った音と共にそこに1人の男が立っていた

「おお~かっこいい登場の仕方じゃないか!」

まるで絵に描いたような貴族の格好だな
それにしても細身でヒョロヒョロだな!
本当に特急魔法使えるのか?
そもそも特急魔法って強いのか?

俺は疑いの目でその男を見ていた

「おいおい~おいおいおいおい~君か?おいおいおい~ここまで大変だったね…おいおいおいおい~」

男は泣いていた

「…あの……その『おいおい』って泣いているのですか?」

「おいおいおい~何を言うか泣けずにはいられないだろ?おいおい~事情は聞いているよ!」

泣いていたのか?!泣き方独特!!

「よし!ちゃんと紹介したぞ!夜まではイフィスフィナ様は死ぬ事ないって分かったから私は久しぶりに遊んでくるから頑張って!」

「遊ぶってこいつと2人っきりにしないでくれ!」

ティフネスは転移魔法で消えてしまった…
何でこうも姉妹と性格が似てないんだ緊張なさすぎだろ!イフィスフィナが心配じゃないのか!

イフィスフィナを助けれると俺を信用しているのか?

2人きりになった俺は恐る恐る男を見た
男は髪を掻き分け自信に満ち溢れた佇まいをしていた

「自己紹介がまだだったね!僕はホロス!」

「あ!俺は…」

「結構!結構!!愚民の名前なんて興味がない!!」

いきなり毒舌…

「あ…はい……それでは事情をお聞きになっているのでしたら俺に雷の魔法を教えて下さい」

「はぁ?何を言っているのだね??」

「ですから魔法を…」

「はいはい!そう簡単に僕の魔法が覚えられるとでも?僕が聞いた話では今日のこの日の夜にあの古代魔物ハルピュイアが現れる?馬鹿馬鹿しい!!たった1日で覚えられるものではない!!僕の魔法をバカにしているのかね?」

ホロスは太々しい態度で俺に接してきた

「まぁそうなるよね…じゃ何で俺なんか愚民に会ってくれたんですか?」

「形式的ですよあくまであのティフネス様のご依頼ですから!ほら!金貨10枚はありますあなたには到底一生かけても稼ぎきれない金貨です!これを持って無事魔法を教わったとティフネス様に報告しなさい!!」

ホロスは金貨を俺の足元に投げ捨てた

「これが目当てでしょう?」

「くっまじで腐ってる!」

「今何と?」

「テェメェの体はコゲクッセェって言ったんだよボケ!!」

は?!つい言ってしまった!

「コゲくさい?僕の体がコゲくさいだと!
き 貴様!僕の魔法をバカにしているのか?“もう一度言ってみろ!!!”」

“キュイーン”

「カハァ!」

何が起こった?

何か音だけは聞こえた……聞こえた途端俺は闘技場の天井を見上げていた

痛くない?痛くないのに体が動かない?
俺は何をされたんだ…体が硬直している

俺はわずかに動く首を動かして体を見ると胸にぽっかりと大きな穴が空いていた

「あれ?もう一度言ってみろとお願いしたがもう言えないのか?」


そして俺は死んだ


345回目


斧を持ったオークが忍び寄る

「起きろ!」
その声に俺は目覚める

スゲェ!スゲェェェ!!

「あいつスゲェ奴だ!」

オークが斧を振り下ろしていた

「何も見えなかったぞ!」

俺は興奮していた

「あれは聞こえたのは雷の音か?本当にスゲェ!」

俺は全身に魔力を纏った

振り下ろされた斧は首元に当たるがポキっと折れる

「なに!?」

オークは斧が折れた事に驚く

あれが特急魔法か!やばいな!!これで勝てるぞ!!!

俺はオークの顎を狙って殴った

オークの首が吹き飛ぶ

「ぬぉ!やる気出たぞ!」

だが性格は好かん!いいやここは我慢して何としてでも教えてもらわないと前に進まんし

それから俺はオークやエルフを倒し急いでギルドへと向かった

※※※

「よ!元気だった??見事に死んだな!何しでかした?」

「『元気だった?』じゃねーよ!何だあいつは!」

「はにゃ?」

「金貨渡され帰れだとよ!それでムカついておまえの体はコゲくせって言ってやった」

「ふっそれでブチギレて返り討ちにされた」

「ちゃんと話通ってないだろ!俺が死に戻りとか今の状況を説明してくれよ!」

「分かった分かったちゃんと伝えとくから転移魔法で行くか?」

「いや結構だ!俺1人で行く歩いた方が早い!話はちゃんと済ましておけよ!」

「分かった分かった!行ってこい!」








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