アンナとハンナ

第二話

その日はツアー最終日
ツアーを無事終えその日の夜は打ち上げ、アンナも参加することにした普段参加しないアンナだがこの日は違った
大好きなジュンからアンナにプレゼントが贈られていたから

アンナ
「綺麗なドレス
『これを着て打ち上げに参加してジュンより』
ジュンさんからだわ！嬉しいでもこれ着れるかな？」

アンナは着てみたがサイズがピチピチでギリギリ何とか贅肉を寄せ集めてドレスを着たお腹の3段バラが際立つ
それでもアンナはジュンを喜ばせたい為プレゼントされたドレスを着て参加することにした

アンナ
「でもなんか恥ずかしいから上からコート着よう」

打ち上げの会場には仲間が50名程参加していた
“ハンナ”だけがまだ来てない
ジュンが声をかけてきた

ジュン
「アンナこっち来て隣に座って」

アンナは右隣に座る

アンナ
「隣良いんですか？」

ジュン
「何言ってるんだよ遠慮するないつも打ち上げには参加してなかっただろ？今日はどうしたんだ珍しいな！それに何でコートなんか着て暑くないか？コート脱いで！」

アンナは恥ずかしながらもコートを脱いだピチピチのドレス三段腹が強調されて今にもドレスが破れそうになっている周りは絶句していたあまりの酷さに周りは凍りつき声も出ないまだ笑ってくれた方がよかった

ジュン
「……」

アンナ
「…」

その時シーンとした会場にハンナがアンナと同じドレスを着て会場に入ってきた同じドレスと思えないくらいハンナは綺麗で注目を浴びていたハンナはジュンの左隣に座る
双子なのにこんなにも違うのかとアンナに対する目線が冷たいジュンは感づいたハンナがアンナに対する嫌がらせをしたのだとアンナは恥ずかしさのあまり出て行こうとする

ジュン
「待ってどこ行くの？」

アンナ
「ちょっと暑いから外で涼んでくるわ」

アンナはトイレで号泣していた

アンナ
「酷い…ハンナ酷すぎるよ…私の気持ちをもてあそぶなんて」

アンナがトイレで泣いているとハンナとジュンが入ってきた

アンナ
「？！」

ジュン
「ハンナお前の仕業だろ？姉妹だろ？お前の姉だ！いい加減イジワルするのはやめろアンナには優しくしろ」

ハンナ
「アンナを見てるとムカつくのよ！」

ジュン
「分かった！じゃこのままアンナを恥晒しにするならアンナをクビにする！そしてお前が歌え！どうだ歌えるのか？そんな音痴で！努力もしないでここまでこれたのは誰のおかげだ？よく考えろ、またいじわるするなら俺の家の鍵とカードを返してもらうぞ！俺は常にセレブでいたいんだよ」

ハンナは泣いてしまう

ジュン
「おいおい何で泣くんだよ！アンナに優しくしとけば俺たちはずっと金持ちだ！あんなデブでブサイクはハンナが意地悪しなくても充分恥晒してる自分で鏡見るたび嘆いてるに違いないアンナはあくまでビジネスの関係だ」

ハンナ
「そうだけど最近のジュンは私に冷たいしアンナにしか優しくしないから嫌われたと思ったの…」

ジュンはハンナにハグをした
それを見ていたアンナはショックだったハンナとジュンが密かに付き合っていたことにかなりショックを受けた

アンナ
「そんな…」

それからアンナは打ち上げ会場を逃げるように後にした
ショックを隠しきれないアンナはトボトボと家に帰る
その帰り道鳥のフンがアンナの頭に落ちてきた

アンナ
「鳥さんまで私をバカにするのね…」

アンナは家に着くなりベランダに走った

アンナ
「もういい…死のう！結局女は顔なのね…どんなに努力しても結局ハンナが評価される…私が歌っているのに…それにジュンさんだけは他の人と違うと思っていたのに…」

アンナは今にもベランダの塀をよじ登ろうとしたが100キロある体重は塀を乗り越えることが出来なかった

アンナ
「神様私は死ぬ事さえ許さないんですね…」

アンナは救急箱から大量の睡眠薬を取り出し全部飲み干したたちまち意識が無くなった

第三話に続く